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Computex2021がオンラインになってしまい、海外に出るのが遠のいた◆Vol.169

月末に毎日投稿しています。3月も展示会(MWC上海2021)関連の仕事があったのですが、展示会は従来からのオフラインでも、いまのオンライン開催になっても、どっちにしろ大仕事。1週間くらい他のお仕事ができません。てなことで3月も気が付けば連日忙しく、あっという間に月末になってしまい、有料マガジンにしている当マガジン(今回は無料:隔回で無料にしています)も月末にバタバタと毎日書いています。

3月26日はEngadgetのオンラインイベント(モトローラ & +Style)があって香港からリモートで参加しました。12月にも同様のイベントがあり、自宅からのネットアクセス(5G)が心配だったのでホテルに泊まったのですが、イベントが始まった日本時間19時になった途端に回線品質が悪化。パワポの資料は日本から流したので事なきを得たものの、自分が顔出しするところは声だけになっちゃいました。てなことで今回は自宅から参加。5G回線もスマートフォンでテザリングではなく、5GのCPEを使うと速度も安定しており、無事に終わらせることができました。なお動画は以下から視聴できます。モトローラ、特にRAZR / razrについて熱く語らせていただきました。

最近はこのようなオンラインイベントが増え、4月以降もいくつか話をいただいています。またメーカーによる新製品発表会や端末説明会(メディア向けのクローズドなもの)もオンラインで行われるようになったため、香港にいても日本の説明会に参加することも楽にできるようになりました。もちろんグローバルの発表会もほとんどがオンラインなので、どこからも視聴することができるようになっています。

一方、リアルなオフラインイベントも少しずつ再開されるようになってきています。「密」を避けた状態で行われていますが、やはり人とモノが集まって行われるリアルイベントはいいものです。しかし香港から外に出てそれらに参加するのはまだまだ難しそうです。

そもそも今の情勢の中で不要不急の渡航は避けなくてはなりませんが、自分は夏までには所用で日本に行かねばならず、そのタイミングをうかがっています。でもたとえば「5月にイベントがあるから来ませんか?」と声がかかっても、その準備は1か月くらい前に行わないと間に合わず、以前のように「明後日イベントあるけど東京これませんか?」「いきます!」なんてことはできません(それはそれで自分もよくやってたなあと思う)。

例えば今日(3月29日)、「5月10日にイベントがあるので出れませんか?」と依頼があったとします。日本で14日間待機が必要ですが、余裕をもって16日前に到着とすると、4月24日に到着する必要があります。なお現在香港から東京へのフライトはほぼ1日1本あるものの、到着時間は20時くらいの便のみ。運賃は8万円前後。まあ運賃は仕方ないところ。

日本は入国時に72時間前のPCR検査が必須となったので、4月24日の便に乗るためには4月21日に検査が必要です。その予約は10日前くらいに行う必要があります。そして次に香港に戻ってくるのが数か月先になることを考えると、家賃4か月分、クレジットカードの先払い(香港のカードは香港でしか使わないので、毎月のスマホ料金など)も4か月分くらいしておかなくてはいけませんね。暑い時期に自宅を不在にするから布団などはクリーニングに出しておいて部屋も掃除をして、、、できればシャオミの扇風機を買って、日本からリモートでON/OFFできるようにしておきたい(換気できなくても空気は廻したい)。そして日本での所用の日時を決めておく必要があるし、向こう4か月か5か月不在だとして、その間の仕事のスケジュールの調整も必要。なんて準備をするのに1週間では無理で2週間くらいはかかるでしょうね。ってことは4月10日くらいから動かなくてはなりません。

ということは、今日(3月29日)から4月10日まで10日くらいしかなく、その間に仕事もある程度かたずけておかねば、、、つまり5月10日のイベントに参加しようとすると、もう今から心の準備が必要になるわけです。今が平常ではないことを改めて実感します。

なお日本のホテル14日待機は以前やっているのでそれほど苦ではありません。まあ自分の母国ですしね。費用は10万円くらいかかりますけど「そんなものだ」と考えるようにしています。平常時じゃないですから。

ちなみに香港に戻ってきたら3週間のホテル隔離(自費)が必要です。この規定は旧正月明けに、9月30日まで延長されました。ってことはもし香港から出たら、次に戻ってくるのは10月以降にしないと大変ってことになります(10月以降、もしかすると14日待機に緩和されるかももしれませんから)。香港を出て日本に入国する準備が大変なだけではなく、香港に戻ったら今度はまだやったことのない「ホテル」「3週間」「高額な自己負担」が待っているので、帰国のタイミングもどうするかを考えねばなりません。

6月には台北でComputexが、そしてバルセロナでMWCがリアルイベントで開催されるため、そのどちらの取材にも行きたいと考えていました。以前noteにこんなことを書いて、台北に行くことを楽しみにしていました。

これを書いたのは1月。Computexは6月ですから、「5か月後はある程度他の国への往来もできるようになっているだろう」と期待していたのです。

しかしComputexは2月にオンライン開催が決定していたのでした(今日まで気が付かなかった)。台北に行く予定が消え去った、、、まあそもそも今の状況では入国できるように状況が改善されるとは思いませんしね。

一方スペインはEU以外からの渡航は現時点では難しく、これがあと2か月で状況が変わるとは思いにくいですね。

結論としてはこの時期に海外には事実上行けない、というか行くな、ということ。自分も「どうしても行きたい」ではなく「もしも入国できるようになったら行ってみたい」。展示会に行くのは情報収集にすぎず、不要不急です。以前のように自由に渡航できる状況にならないと、展示会取材もまだ無理でしょう。少なくとも今年上半期は無理かなとあきらめていたほうがよさそうです。

なお実は韓国にも6月末までに行かねばならないのですが、こちらはもう断念。韓国は家族に会いに行くのも「不要不急」なのでVISA下りませんし、降りても14日待機が必要です。

しかし「国を飛び回って取材して、家族も海外で分かれて住んでいるのが当たり前」という生活をもう10年くらい続けていますが、こんな生活が成り立たなくなってしまいました。まあ人類の歴史を後で振り返ればこの数年のことなんて一瞬の出来事でしょうし、今はひたすらパンデミックの終息を待つしかできることはありません。

幸いにして香港にいることで情報はある程度入ってくるので仕事に支障はありません。自分の場合は日本にいたら仕事に行き詰ってしまっていたでしょう。そう考えると所用はあるものの、日本に行くタイミングは慎重に検討しなくてはならないなと考えています。

今回はここまで。今回は全文無料です。以下に文章はありません。

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山根博士のスマホ取材の裏側

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香港在住携帯電話研究家、山根康宏が記事に書けない取材の裏話やエピソード、香港生活のお話などを綴っていきます。基本更新は毎週2回(火・金)で…

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