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アメリカAmazonからスマホ輸入、コロナ下でも物流は快適に◆Vol.170

海外に行けないということは海外で買い物ができないということですが、幸いなことに中国からの買い物は代行業者のBuyandshipを使うことでほぼ不自由なく行えています。京東や天猫は香港直送してくれる販売店もありますが、念のためBuyandshipをけいゆすることもよくやっています。この状況で不自由しているといえば実物を実際に触れないことや、ネットにないものを見つけることができないことくらいですね。中国でのスマートフォン関連の買い物を現地で行う楽しみは、行ってみないと見つからない、見たこともないものに出会えることだからです。

とはいえ買い物は中国ばかりからではありません。アメリカからの買い物ができないのが今は苦労していました。いつもなら年に2-3回はアメリカに行くので、渡航時期に合わせてAmazon USAで現地のアマゾンロッカーに配達して受け取り、なんてことをやっていました。自分が買うものは小物なので(スマートフォンやらケース)これで十分。しかし1年もアメリカに行ってないため、欲しいものがあっても入手できない状況が続いています。

ところが古くからの友人の田路氏が最近よくアマゾンからの買い物をしており、香港にも問題なく届くというのです。カメラやキャンプ用品などをよく買っており、しかも香港までの送料も安いとのこと。IT関連製品でもアメリカの価格が安いことがあり、その安い送料を加えても香港販売価格より安くなることが多いそうです。さらに到着までは数日。自分のイメージだと10日くらいかかるかと思いきや、今は新型コロナウィルスの影響で物流はフル稼働。荷物を滞留させる余裕がないことからか配送時間も最短のようです。

試しにアマゾンでスマートフォンを探してみると、たしかに香港へ発送してくれる業者が多くあります。アマゾン倉庫からの発送はほぼOK。ということはアメリカからのスマートフォン輸入も簡単ってことですね。

とはいえ欲しいものがなければ買う意味がありません。まあテストで買ってみるかなと思い、適当に安いスマートフォンを物色していたのですが、ふと思い出して「5G moto mod」と入れてみたら出てきます。しかも安い!(下の写真は4月になってからキャプチャしたので、55.5ドルまで下がっている)

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5G moto modはモトローラの「Z」シリーズ、すなわち背面に合体モジュール「moto mods」が取り付けられるスマートフォン用の、そのモジュール。自分はポラロイドのプリンターmodsや、360度カメラmodsを持っています。そしてその中でもいつかほしいと思っていたのがこの5G moto mods。なんとこれを背面に装着すると、4Gスマートフォンが5Gスマートフォンになるのです。

とはいえ対応機種はVerizon向けの「moto z4」「moto z3」「moto z2 Force」のみ。また価格は350ドル。アメリカ行く予定ないし、Verizonのこれら機種は持っていません(自分はSIMフリー日本版の「moto z3 Play」を所有)。とはいえコンシューマー向けの最初の5Gモバイル端末ってことでコレクションとしてはいつかほしいなと思っていました。

そんな5G moto modsがアマゾンで100ドルを切っていたのです。1万円程度だったら万が一届かなくてもいいし、アメリカからのアマゾンのスマートフォン輸入のテストに買ってみよう、ってことで購入してみました。価格は84.95ドル(上のキャプチャは前述したように4月なのでさらに安くなっている)、送料6ドルがなぜか無料でした。注文するとすぐ出荷され、SF(中国大手の物流業者)がハンドリング。香港まで5日(4日半)。香港国際空港に着いてからは1日で配送されますが、これはモノを保管する場所も手狭なのでとっとと配達してくれるから。なおDHLやFedexも同様です。

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リチウムイオンバッテリーを含む製品はここ数年、国によってはEMSで送れないなど面倒です。DHLやFedexだとプライオリティーサービスでないと香港からは送れない、つまり送料は割高です。しかしコロナ下の今は人が動けない分、物の動きは活発。アマゾンからの配送などは、まとめて発送するためか、配送が速いサービスでも以前より運賃が安くなっているイメージがあります。今回の注文も個別に香港に送るのではなく、SFが香港行きの「大量の」荷物をまとめて送ることから、送料が安くあがったのかなと。

そういえばいつも使うBuyandshipも、日本からの送料は中国からの送料と変わらないのです。日本からは航空便にもかかわらず、です。Buyandshipの香港あての送料は中国からも日本からも1ポンド(450g)あたりHK$22、約300円。ためしに日本のアマゾンで石鹸を買って香港に送ってみました。

Buyandshipの日本の倉庫は茨城。アマゾンで買うときは発送先をその住所(と自分のアカウント名)あてに送ります。日本国内は3000円以上だと送料無料で送料がかかりません(アマゾンプライムには入っていない)。茨城に届くのに2日、そこから香港へ発送されるまで3日ほどかかりましたが、おそらく飛行機が毎日飛んでいないのかなと。4月5日にアマゾンに注文、香港で受け取ったのは4月13日。8日かかったものの、1ポンド以下の重量なので送料は約300円。日本国内で送るより安いのです。

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日本からの送料が安いのは、日本から大量のモノが香港に送られているからでしょう。つまり香港人が日本のモノをガンガン買っているのです。

香港人は日本のものが大好き。2019年の日本訪問海外客で香港は229.1万人。人口約740万人ですから、約3人に1人が日本に行ってます(台湾は489.1/2360=約5人に1人、韓国は558.5/5184.6=約10人に1人)。政府関係の調査のグラフを載せます。

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消費金額を見てみると中国がトップ、台湾が2位となり香港は4位。でも一人当たりにすると、香港は3524億/229.1万=約15.4万円。台湾は5506億/489.1万=約11.3万。韓国が約7.5万円、中国は18.5万円なので、香港はアジアでは2位ということに。

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てなことで今、香港ではドン・キホーテが大混雑。日本に行けないから日本のものを買いたいとばかりにドンキに行くのです。2021年4月現在、小型店含めて7店舗ありますが、大型店は24時間営業。深夜に行っても結構お客さんがいます。日本のように土地がないので、ドンキは建物の中の1-2フロア。尖沙咀だと地下にあります。

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香港ドンキは日本ほどモノを詰め込んでいない代わりに、店内は一方通行が多く、レジ前はかなりならばされるのが特徴。とはいえレジは20-30台くらいあるので、日本のドンキとは様相は異なります。

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ということで香港に住んでいるメリットは、香港人の購買力が高いので海外からのモノがどんどん入ってくることで、送料も安く香港内の輸送も早いということ。このあたりは日本人が香港に住んでいても不自由をあまり感じないということにつながっています。お金さえ出せば日本の食品も普通に変えますからね。ここ数年は韓国のモノも多く入ってきているので、日韓ショップ、みたいな雑貨店や食料品店も増えています。実際に香港からすでに半年外に出れていませんが、あまり不便さを感じていないのはそのあたりが大きいのでしょう(それほど自分は日本のものは買っていませんが)。

今回は以上です。この下に文章はありません。

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山根博士のスマホ取材の裏側

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香港在住携帯電話研究家、山根康宏が記事に書けない取材の裏話やエピソード、香港生活のお話などを綴っていきます。基本更新は毎週2回(火・金)で…

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