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ZenFone 6開発秘話をジョニー・シー会長に聞く

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◆◆◆山根博士の「スマホ取材の裏側」Vol.97◆◆◆
【1】ASUSの日本発表会でZenFone 6開発秘話を知る
【2】Galaxy Note10を韓国で見てきた
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【1】ASUSの日本発表会でZenFone 6開発秘話を知る

8月は日韓往復3回という激しいスケジュールで、つい先週は自分がどこにいたのかもわからないようなスケジュール。どちらかに長くずつ滞在すればいればいいのでしょうがそうもいかず。いまは日韓便も値段が安くなっていますしね(とはいえ運休が相次いでちょっとピンチ)。

さて8月20日は日本でASUSの30周年記念も兼ねた製品発表会があったので参加しました。今回はジョニー・シー会長へのインタビューもできるということで準備も整えて挑みましたが、初めてのインタビューだったこともあってか終始緊張してしまい一方的に語っていただくことに徹してしまいました。でもジョニー・シー会長のすごさをようやく実感できたので収穫は大。インタビュー記事は長くなってしまい、半分をアスキーに掲載。残りは他のメディアに出そうと考えています。

ASUSジョニー・シー会長が語る「ZenFone 6の産みの苦しみ」

シー会長は一貫して「デザイン思考」の話をされていました。エンジニアリング企業として出発したASUSですが、PCなどコンシューマー向け製品を開発していく中でユーザー視点の重要さに気づき、さらにトレンドを常に見ることで時代にマッチした製品を出し続けることができたのは、ASUSの製品を見ると確かによくわかります。30年もPC市場で戦い抜いてきた実力は本物。Acerがスマートフォンで躓いたのはそのあたりの差があるのかも。

ZenFone 6に関しては従来のスペックや価格ではなく「最高のもの」を作らなくてはという危機感があったようですが、それは台湾でも台頭しているシャオミやOPPO、Vivoなど中国勢の強さを実際に見ているからでしょう。ここが日本のスマートフォンメーカーのトップではできないところ。キャリアビジネスの日本では中国メーカーの本当の強さは体感できませんから。そのあたりの空気は海外視察では得られません。

ZenFoneは「3」で背伸びして、「4」で方向性を失い、「5」はiPhoneのノッチを引き合いに出して最新型ディスプレイ搭載などを売りにしていましたが、スペックとともに価格も引きあがりなんとも中途半端な存在に。個人的に「ASUSのスマートフォン、終わったな」と感じたものです。しかしそのあとでゲーミングに特化した「ROG Phone」を出す力が残っており、ASUSにもまだ独創性があることを知らしめました。

とはいえではZenFoneのラインはどうするのだろうかと思ったら、回転式カメラのZenFone 6が出てきたわけです。「ハイエンド」「標準」「Lite」と無意味に3つのラインナップを揃えることもせず、全力投球した端末として出てきたわけですが、なぜ出せたのか、その答えがジョニー・シー会長の口から聞くこととができたわけです。

なお海外ではROG Phone IIの話題も高まっていますが、今回はあえてそちらには触れないことに。せっかくのいい端末を日本にも出してくれたのですから、ZenFone 6について徹底的に深く話を聞こうと思ったわけです(でも深すぎてほとんど会長が話しっぱなしでしたけど、笑)。はやりの「モノづくり」なんて言葉で表現したくないくらい、ASUSはエンジニアの会社なんだなあと改めて感服。ということでZenFone 6は私も欲しいのですが、先立つものが無くて無理か、、、ROG Phone IIも気になるのですよね。

ところで発表会会場にはZenFone 6開発途中のデザイン検討用のモックアップが多数並んでいました。触っちゃだめよ、だったのですが、会場に最後までいたらスタッフが手に取って説明をしてくれました。実はスライド式などもあって、動かしてもらわなくてはわかりませんでしたね。こちらはEngadgetに記事を書いているのでそちらを読んでください。

発表会はたいてい最後までいるのですが、今回もそうしてよかったよかった。他の人が見れないものも見れちゃうことがあるので、どの発表会も「もういいか」と気を抜かず最後までいようと改めて思った次第です。

【2】Galaxy Note10を韓国で見てきた

8月23日からグローバルで発売になったGalaxy Note10シリーズ。8月7日の発表会の後でサンプル機を借りることができず、こうなったら販売現場へいって実機をじっくり触っちゃおう!と意気込んで韓国へ乗り込みました。ところが紆余曲折あってサンプル機を貸していただけることに。とはいえ期間が短いので自分で使うものも早く買わねばなりません。9月に購入する予定で考えているところです。

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