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Gioneeよ、スマホ再参入はやっぱり駄目だったか

Gionee(ジオニー、金立)というスマートフォンメーカーを知っている人は今ではもう少ないかもしれません。2010年代にはOPPOと「世界最薄スマホ」を競い合っており、2014年に発売した「Elife S5.1」が5.1mm厚でギネスにものりました。ちなみに2013年発売のソニー「Xperia Z Ultra」は6.3mmで、今見ても薄いスマートフォン。このころは「薄さは正義」という時代でした。

2010年代初頭の中国国内は「中華酷聯」、中=中興(ZTE)、華=華為(Huawei)、酷=酷派(Coolpad)、聯=聯想(Lenovo)の時代でした。なおトップにはサムスンがおり、海外メーカーをこの国産4社が追いかける、という時代だったのです。以下は2012年の古い記事ですが、1000元スマートフォンが急激に増え、中国キャリアはプリペイドSIMを使った実質無料端末を次々に投入。その代表端末がまさに中華酷聯でした。

そしてこの翌月の記事を読むと、「中華酷聯」は「中華酷聯"海"」になっています。海=海信(ハイセンス)が勢いを伸ばしてきました。そして記事にはOPPO、魅族、Gioneeなどの名前も。ちなみにシャオミは2011年参入ですが、話題をかっさらいながらも全体のボリュームはまだトップに及ぶまでいかず「新興メーカー」の域を出たのは少し先のことです。

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山根博士のスマホ取材の裏側

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