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ソウルの展示会で日本と5G通信、シャオミの香港大型店訪問

山根博士の「スマホ取材の裏側」Vol.57(2018年6月1日)
年間230日を海外取材に費やす”携帯電話研究家"の1週間の行動記録
日本から韓国、そしてようやく香港へ戻りました
[1]Galaxy S9新色やムーミンWatch---ソウルWIS2018取材
[2]1か月ぶりの香港市場---先達廣場で見たもの無かったもの
[3]小米之家の大型店訪問---先月オープンの新規のお店
[4]安心お宿泊り比べ‐‐‐秋葉原で休憩、新橋で宿泊

[1]Galaxy S9新色やムーミンWatch---ソウルWIS2018取材

5月23日にソウルで開催されているWorld IT Show2018を取材しました。Worldという名の通り、韓国企業の海外進出なども視野に入れた展示会です。とはいえ規模はそれほど大きくなく、キャリアと家電メーカー、すなわち大手企業の出展は韓国人向け。それでも情報収集がいろいろできるのでこの時期に韓国に立ち寄るときは取材しています。

大手はSKテレコム、KT、サムスン、LGが出展。キャリア2社は5Gの展示が主で、KTは日本とのビデオ通信も。韓国キャリアの5Gの展示はこれまでも様々な展示会で見てきましたが、今回は概念ではなく実際に端末を使っての通信が直接体験できたことで、5Gが現実のものになっていることを体感。これはMWC2018のエリクソンブースでも同様のデモ感じたのですが、実際に動いているものを見ないとなかなか実感がわきませんね。

両者とも28GHz帯を使ってのシングルバンドでの通信をデモ。他の周波数はまだまだフィールドテスト中でしょうし、安定して展示できる端末も無いのでしょう。SKテレコム、KT、そしてKTの相手側、日本のワイヤレスジャパンのドコモブースでもサムスンの5Gタブレットが使われていましたが、現状では唯一、コンシューマー向けに安定して動く端末はこれのみか。

なおサムスンはネットワークブースに5GのCPEを出展、こちらも28GHz対応でした。過去に関係者に取材したところ、スマートフォンも合わせ、全土一斉でのサービスインを考えているような話も聞かれました。しかし現状からすると都市部のブロードバンド向けを早々に開始して「世界初」を謳うのではないかと思われます。ということは2018年の下半期のスタートはありそうです。なおカタールですでにOoredooが形式的に5G開始をアナウンスしていますが、端末は無し。本当の世界初を各国のキャリアが狙っています。

サムスンとLGはスマートフォンを中心とした展示。LGはスマートフォンと家電でどちらもThinQ=AIを売りに。サムスンはGalaxy S9とUHD TVなど。この2社は目新しいものというよりも、最新のものを一通り展示という状況。なおサムスンはGalaxy S9の赤とゴールドの新色を展示していましたが、中国向けということからか、実機に触れることは禁止(画面に軽くタッチだけはOK)。この2色を見れたのは大きな収穫でした。

そのほかでは中小、新興、スタートアップなどが100社くらい出展。LTEルーターなどでおなじみのMODAのムーミンWatchはKTが販売しているLTE対応品で、実機をじっくり触れていなかったのでいろいろ試してみました(記事はEngadgetに)。うまくできているな、と感じるのは日本と子供環境の似ている韓国開発品だからかも。NFCラベルを使った一発での位置情報送信やら、カメラで撮影した写真をチャット風アプリで共有など、日本でもぜひ出してほしいものです。

またスマートフォンと接続できる小型プリンターなど、サムスンからスピンアウトした社員によるスタートアップも数社出展。これらはほかの展示会でもよく見かける顔で、しっかりビジネス展開していますね。

中規模な展示会ですが、日本からの取材も無いようですし、普段見れないものもいろいろと見ることができます。また韓国キャリアの展示をこの時期に見られるのもここくらい。ということで来年もまた取材したいと思います。

[2]1か月ぶりの香港市場---先達廣場で見たもの無かったもの

2018年になってから、香港にほとんどいません。振り返ってみると
1月:10日
2月:6日
3月:2日
4月:9日
5月:4日
6月:予定15日
という状況。4月は意外にいたんだなと。ということで香港でも定点観測がなかなかできていません。

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