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ほくとの部屋 第6回 赤単プリズン回 後編


3.指輪物語:中つ国の伝承以降のメタ上の立ち位置

ー主にオークの弓使いと一つの指輪これらが入ったことによる赤単プリズンのポジションはどうなりましたか?

コサカ「そうですね、さっきちょっと触れたんですけどオークの弓使いを採用するために黒色を足すデッキが増えた、デルバーもそうですけどデスタクも」

ーあーそうですね

コサカ「欲張って色を増やす都合上、血染めの月をメインから使うこの赤単のデッキが、ポジションとしては悪くなくなった、むしろ月を出すという意味で良いのではないかな

ー強いカードを使いたくて色をタッチするアーキタイプが増えたからですね

コサカ「はい、それで僕の場合、オークの弓使いを展開されないように砕骨の巨人を多めにとっています」

ー指輪に対しても結構良いですね?

コサカ「そうです、ダメージ軽減ができないため一つの指輪に対しても、盤面のクリーチャーのダメージを通しに行ける迂回路ができます」

コサカ「指輪に対してはそれだけでなくて、2マナランドデッキというかマナが伸びるデッキの特性上、カーンをムリなく採用できるので、ポジションとしては結構いいんじゃないかなと思います」

環境がら多色化されているため血染めの月が上手に使え、
オークの弓使いに有効な砕骨の巨人、
一つの指輪をガンメタできる大いなる創造者、カーンを擁しているため、
メタ上の立ち位置としてはGOOD!


4.各アーキタイプごとのまとめ

対デルバー

ー確かにデルバーが多色化したことによって血染めの月一枚で勝ってしまうくらいの強さありそうですね

コサカ「そうですね、先手1Tに置いて相手がもうがっくりきてる光景が結構増えてきているので」

ーそうするとデルバー相手はけっこう有利?

コサカ「戦いやすくはなりました」

コサカ「まあでもお互いごぶごぶかなと思ってます、先手側が有利になるのはもうこのゲーム致し方ないところなんですけど、相手も意志の力みたいなカウンターがあるのに対してこちらも血染めの月、虚空の杯という致命的な妨害要素があるそのせめぎあいかなという感じ」

ーなるほど

ータルモゴイフをタッチしたデルバーとオークの弓使いをタッチしたデルバーだとどちらが戦いやすいですか?

コサカ「戦いやすいのは、黒増やした方ですね。オークの弓使いは言うても除去の範囲内なので」

ーなるほど

コサカ「タルモゴイフの方は未認可霊柩車を出していると、かなり対処しやすいのですけど、未認可霊柩車を対処されたりで出せてないときにタルモゴイフのサイズはこのデッキに対して脅威になりえる」

コサカ「一体目何とか対処したと思ったら、二体目が出てきたりとか、そうなってくるとかなり戦いずらい、そういう意味では緑タッチのデルバーの方が嫌です」

ーそうなんですね!

対デスタク

ーデスタク相手けっこうきつい感じありますが、どうですか?

コサカ「おそらく砕骨の巨人の採用するかどうかが一つかなと思います」


コサカ「ルーンの母であるとか石鍛冶の神秘家であるとか、そもそもサリア一人立つだけでラブルマスターで攻撃しにくくなるとか」

ーたしかに殴れないですね

コサカ「そうなってくると、インスタント火力のあるなしで差がでるかなと思います」

コサカ「逆にそこを除去で裁くことさえできれば、こちらの展開、ラブルマスターとかラエリアとか、攻め手を通りやすくなるのでペースを握りやすくなる」

コサカ「そこで相手が対処しようとして展開してきたところに、激情想起で当てる形が理想かな」

ーたしかに効きそうです

ーけれどもその場合相手1Tのルーンの母はやはり厳しい?

コサカ「そうなるとそのときこそメインに入っている死亡退場が実は生きてきて」

コサカ「山セット、死亡退場、エンドが成立するんです」

ーなるほど、ルーンの母の返しで打てますもんね

コサカ「それか金属モックス等のマナ加速から砕骨の巨人で除去するとか、相手の序盤の脅威に対して対処しやすくなるという意味で砕骨の巨人4積みなんです」


ー確かに小回りがききますね、ダメージ軽減できなくてプロテクションに効くのがいいのですね

コサカ「そうですね、直接除去できないのは変わらないんですけど例えばブロックします、プロテクションでダメージを防ぎます、ってなったところに隣のクリーチャーに踏みつけすると、プロテクションの軽減がなくなってなぜか倒せるという」

ーあれですよね、真の名の宿敵??

一見無敵

コサカ「そうですね、真の名の宿敵の時もありましたね。ラブルのゴブリントークンでアタック、相手が宿敵で止めてくるのを見てから、踏みつけ2点本体打って、なぜか宿敵とゴブリントークンが相打ちしている場面もありました」

ーおもしろいくらい爆アドですね

コサカ「けっこう除去が多いって言っていたんですが、その通りで、対デスタクのもかなり意識しているので、それがこういう形で表れているのかなと」

対スニークショウ

ーそうなると気になったところでいうとこの構成だとスニークショウ無理じゃないですか?

コサカ「あーーー、かなり割り切った話をするんですけど、もともと対スニークショウって1:9くらいで激不利なんです」

ーへーそんななんですね

コサカ「逆に自分がスニークショウ回して感じたのがあるんですけど、自分のライフが0にさえならなければいつでも勝てるみたいな状況ですね」

コサカ「いつでも自分が騙し討ち置いてエムラクールとかグリセル合わせてパンチすれば一撃で勝ててしまう、よっぽどスニークショウ側が事故らない限り勝つのは困難」

ーなるほど

コサカ「一応そこに少しでも抵抗するためにサイドに魔術遠眼鏡を少し多めにとったりであるとか、少し多めに紅蓮破を採用するであるとかわずかながら抵抗の余地を残しています(笑)」

コサカ「基本的にはやはり環境の中でかなわないマッチアップというのは存在するので、その点に関しては少し割り切らないと思っているんです」

ー確かにそうですね!

デルバーに対してはイーブン、相手の多色化の影響でだいぶ戦いやすくなった!
デスタクに関しては今回フィーチャーしていた砕骨の巨人含めた除去マシマシの構成であるためピン除去から激情でいける!
逆に1:9の激不利マッチはスニークショウ。基本相手が事故らなければそのまま負けるので割り切りが必要!

5.本日の大会(KMC)や前回のKMCITでの感触

ー他にそしたら一つの指輪の入ったレガシーのデッキだと何がありますかね?

コサカ「カーンフォージとか?」

コサカ「1ターン目に古の墳墓等の2マナランドから厳かなモノリス、多用途の鍵で1ターン目に4マナ出るので、1ターン目にカーンや一つの指輪が出たりするんです」

ーすごいですね!

コサカ「そうこうしてるうちに、マナファクトと一つの指輪のドローが止まらなくなって最後カーンが強大なバリスタを呼び込んで勝ちみたいな」

カーンフォージが出すと勝つが、出されると負けるカードでもある

ー良いデッキですね

コサカ「実際今日もKMC出たんですけど、最終戦カーンフォージに負けてしまって

ーそうだったんですね

コサカ「こちらが先手をとったら先んじて妨害札を、こちらもカーンを採用しているので、止めたりできるんです」

ー確かに相手より先にカーン出せたら勝てそうですね

コサカ「逆に相手が2ターン目にコンボスタートするともう何も手を付けられない」

ー止めようがないですね(笑)

コサカ「そこはその意志の力がないデッキの宿命ではあります」

ー確かにそうなると先手ゲー感ありますね

ーちなみに相手が先手でしたか?

コサカ「ですね、メイン落としてサイド後取り返して、最後トリマリしてしまって」

ー先手後手よりそっちの問題かも(笑)

コサカ「まあどうしても後手というのもあって、妨害札がないと絶対勝てないなというので、強めにマリガンしたんですけどもう一歩でしたね」

ーナイストライ!

コサカ「でも対抗手段がないわけではないので」

ー虚空の杯でもいいし、カーンでもいい?

コサカ「そうですね、意外と血染めの月を置くことで、相手の2マナランドとかウルザの物語が止まったりして速度が落ちたりするので、こちらの妨害要素もけっこうなくはない」

コサカ「それらで妨害した後にクロックを叩きつけて勝ちに行くのができるかな」

ー先手とれるかはかなり大きそうですね、まあ虚空の杯のデッキはだいたいそんな感じしますが(笑)

コサカ「そうですね(笑)」

前回のKMCIT

コサカ「前回のITは調整不足というか、環境、招待制でメンバーが決まっているので、読みを重視したんです、リアニメイトとか」

ーリアニメイトかなり多そうでしたね

コサカ「うんうん、あとはスニークショウもユーザーとしてはおそらくけっこういるだろうと」

コサカ「それプラス8cast、デルバーも一定数、そうなると血染めの月のあるこのデッキを使う意味はあるなと」

ーなるほど

コサカ「そこまでは良かったんですけど、でかいクリーチャーに殴られることを想定して時代をさかのぼって罠の橋を採用したんです、それプラスプレインズウォーカーのボードコントロールに寄せたんですけど」

ープレインズウォーカーはチャンドラ?

コサカ「そうですね、反逆の先導者、チャンドラ、を採用したんですけど時代逆向しすぎてて、やはりアーティファクトとエンチャントに直接触るカードが増えていたのもありますし」

コサカ「デスタクに当たったときも、スカイクレイブの亡霊でありとあらゆるものがやられちゃったりとか」

ーきついですよねー

コサカ「とかそもそも今8castも多色化が進んでて」

ー緑足して母聖樹??

コサカ「そうです、8castなんですけど母聖樹をつかわれたりとか、ありとあらゆる手段で罠の橋を突破されてしまって、ちょっと失敗してしまったんですよね」

ーそうだったんですね

コサカ「でもそこで収穫があって、それがカーンです」

コサカ「このカードは今でも強いですし当然一つの指輪を中心としたアーティファクトデッキをとがめる意味もあるそういう発見もありました」

チャンドラではなくてカーンを入れておけばと言う感じ?

コサカ「そうです、それで現状の構築になっています

ーなるほど良い発見をしましたね

今回のKMCのてごたえ

ーそれを踏まえて今回のKMCどうでしたか?

コサカ「今日6回戦あって、4-2ですね」

ーあー最後勝ってればというところですね?

コサカ「そうですね、最後勝ってればトップ8とか4とか見えるラインだったんですけど、先ほどのカーンフォージに(泣)」

ーおしいですねー、もう一敗はどうでしたか?

コサカ「グリクシスのデルバーデッキ、きれいに裁かれてしまって、こちらの思うような展開ができず」

コサカ「ちょっとマリガンが重なったのもあって、うまくたたかえず、それ以外に対してはやはり今回採用した砕骨の巨人とかカーンとか、血染めの月とかうまいことはまってて」

ー勝った4ラウンドはどうでしたか?

コサカ「妨害要素をはらんだ白単のペインターデッキ、青緑のスタイフルノート、マイコシンスの庭でドレッドノートをごまかすプランに血染めの月がささったりとか、意外と虚空の杯x=1が刺さったりとかでうまいことハマって勝てました、けっこうメタゲームの中でも戦えるかな」

現在はアーティファクトやエンチャントはカンタンに割られてしまうので罠の橋等のカードはNG!!
メタ的に圧倒的にチャンドラ→カーンであることを発見し、デッキパワーが爆上げに!!

6.細かいテクニック

猿人の指導霊

コサカ「そうですね、こちらがフルタップで唱えた呪文を相手が目くらましでカウンターしようとした時に、猿人の指導霊の能力で追加1マナを払ってかわすことができます」

ーたしかに頻発しますね!

血染めの月or月の大魔術師

コサカ「 血染めの月(もしくは月メイガス)を出している状態だと、裏切り者の都のデメリットが誘発しません」

コサカ「また髑髏砕きの一撃を土地の面で出すと"山"として出るので3点を払わなくてもアンタップインするというのがあります」

ーデメリットを打ち消せるのは大事ですね

激情

コサカ「想起で唱えた激情の生け贄解決する前に、キキジキの鏡像起動でコピー生成したり未認可霊柩車の搭乗コストに充てることができたりします」

7.これから使う人にひとこと

コサカ「デッキ自体は、構成はシンプルなんで、妨害とクロックと除去、デッキの勝ち筋はわかりやすいと思います」

コサカ「どこまで行っても最終的に相手のライフを0に持っていくというデッキなのは変わりないので」

ーうんうん

コサカ「赤単プリズン、青くないデッキの宿命なんですけど、いざゲームが始まってからの選択肢は意外と少ないんですよね、手札にあるカード、次のターンで引いたカードを出していくしかない

コサカ「そのためまずキープ基準を強めに持つこと

ー確かにキャントリップがないデッキはキープ基準がほぼすべて感ありますよね

コサカ「そうですね、キープした通りにしか基本的に動けないので」

コサカ「ラエリアであるとか寓話であるとか少し未来を先読みできるカードが増えたとはいえ、結局その最初にある手札が行く末を占うのでかなり厳しめにキープマリガンを選ぶというのがまず一つ」

コサカ「そこにもつながるんですけどちゃんとしたキープをしようと思ったらメインサイド75枚でちゃんとキープして戦えるカードを詰め込むこと

ー確かにめちゃめちゃ大事ですね

コサカ「少しでも余分な要素が増えてしまうといざキープしたときにあれ引いてたら、これ引いてたら、あと一枚あれば、これが無ければ、っていうセリフってよく言いたくなると思うんですけど」

コサカ「結局のところ最初から75枚を用意するときに、どれだけ手札に来てプレイして戦力になるか、相手の脅威になるか、相手のライフを0にするという目的につながっているかを精査して75枚を用意して、メインボード60枚からちゃんとした初手をキープすることがカギになるかな」

ーブレスト入ってないと構成ちゃんとするしかないですね(笑)

コサカ「そうなんですよ(笑)」

ゲームが始まってからの選択肢は少ないためキープ基準をしっかり持つこと!
引いたカードをそのまま使うしかないため、メインサイド75枚をしっかり精査してキープして戦えるカードを詰め込むこと!!

8.おわりに

ということで、今回赤単プリズン回、ゲストはコサカさんでした、貴重なお話どうもありがとうございました。

みなさんここまで読んでいただいてありがとうございます。

毎KMCごと(おおむね月1)にこんな感じでやっていきたいと思いますので、もしゲストの方にお渡ししているコレブのたしにしてもらっていいという方がいれば、投げ銭していただけると深くうれしみ(笑)
(有料部分は特になしです)

注1:撮影可能な貸し会議室内で撮影しています
注2:インタビューでのKMCに関する質問はKMC側に事前許可をいただいています
注3:ゲストの方にはメディア同意書をいただいています

■Special Thanks
クリストファー・脳乱さん(動画作成、機材提供等)
Vanderさん(動画作成)
前川くん(カメラ)
やまもとさん(荷物運び)

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