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冬の糸島ブランコ旅|博多幸福論#022

師走。日曜。気温22度。
師走って12月ですよね?気温20度超えるってどういうこと???
北海道民にとってはあり得ない事態。
いやいや本州の人にとってもかなりレアな事態でしょう。
2週間前に「おい冬!早すぎだよ!」って怒った私に、冬が気をつかって引っ込んじゃったのかな。「ごめんごめん!もうちょいあとで来るけん!」って。
冬、頑張りすぎたな。小春日和を遥かに超えて夏の風が吹いている。

この週末は札幌の頃からつるんでた友人Pが我が家に遊びに来る予定だったので、福岡近辺で楽しめる場所を一週間前からずっと考えていた。
大分で温泉という案もあったが、日帰りでは少し遠い。
昼間から天神や博多駅に繰り出してもいいけれど、99%の確率で我が子がすぐに帰りたがる。

そこで思いついたのが糸島だ。
糸島は5月に一度行ったきり。前回は海鮮丼を食べて、トトロの森に行って、トトロがいないことを確認したら雨が降ってきてブランコには乗れずに帰ってきたから、まだまだ行ってないスポットがたくさんある。
冬に行くイメージはあまりなかったけど、この夏のような空気ならきっと大人も子どもも楽しめるんじゃないだろうか。
友人Pは春夏秋冬に例えると夏タイプの女なので、糸島もよく似合いそう。異論はないだろう。
そう考えて、いかにも娘が好きそうなブランコ群、その名もブランコ天国にピンを立て、友人Pと糸島へ向かったのであった。

娘は大きなブランコを見ると目を輝かせて砂場を全速力。
その後からのろのろ歩く私たちの目にも想像以上の景色が映り込んできて、副交感神経がぐぐぐーっと優位に立ち始める。

「ママー!ここハワイみたいだねー!」
青い海、白い砂、ヤシの木を見て小慣れたコメントをする娘。
彼女はまだ一度もハワイに行ったことがない。

宙への階段は、上段のほうには柱がない。
絶叫系が苦手な私なんかは風に吹かれて揺れるだけで「ちょちょちょちょ…おぅおぅおぅ…」と言葉にならない声を出して、手すりを強く握ってしまう。
しかし娘は違う。
「あーコワイコワイ!」と言いながらも楽しそうにどんどん上に登っていく。「ママ大丈夫?おいで!」と言って手を差し伸べてくれる。
たくましい娘に励まされて階段の上から見た海は、太陽に照らされてキラキラ輝いていて、下から見るよりも綺麗だった。ような気がする。

最近、娘はドラえもんにハマっている。
行きの車で「何かひとつドラえもんの道具が使えるなら何がいい?」とみんなで話し合っていたので、どこでもドアを発見するとまたまた大興奮!
最初にピンクのドアを海辺に置いたのは誰なんだろう。天才だよな。

ターザンブランコは傾斜に設置されていてかなりの勢いがある。
ただでさえ大人も叫ぶほどのスピードで、終点にブランコがぶつかった時の衝撃も強いのに、うちのお父さんは娘を乗せるときも容赦しない。
娘の乗ったブランコをできるだけ後ろに引っ張ってパッと離す。
私は終点で娘がブランコから落ちるんじゃないか、頭から落ちたらどないしてくれんねんと気が気じゃない。
しかし、やはり娘は強かった。
「キャーーーーーーーーーー!キャハハハハッハハハハハハッ」
とめちゃくちゃ楽しそうに乗って衝撃もなんのその。
しっかりとブランコのロープを握って滑り出し、最後まで落ちることなくターザンブランコを完全攻略。
お決まりの「もう一回!」コールが止まらなかった。

次は海辺の流木でバランス感覚を鍛える。
さすがにこれは一人では怖かったようで、お父さんの手をとって慎重に歩を進めていた。
とても楽しそうだったが、手前の看板をよく見るとこれは遊具ではないらしい落ちても自己責任!と書いてあった。

ブランコ天国の横にはかき小屋があり、牡蠣の匂いにそそられたが、あいにく糸島に来る前にひらおでたらふく天ぷらを食べてしまった私たちはあえなく断念。
悔しい。次回は絶対にかき小屋に行く。

おなかはいっぱいなので、ブランコ天国から車で数分のところにカフェをみつけて休憩タイムをとることにした。
ずっとブランコに乗っていたかった娘は車に乗ることに猛反対したが、カフェに着くとなんとここにもブランコや土管があってすぐ上機嫌に。
駐車場代は500円。糸島は駐車場代をとって映え映えスポットを管理している。

大人は夏の飲料代表アイスコーヒーを飲み、娘は特別な日だけ許可されているコーラを飲んで一服した後は、もう一箇所だけ寄り道をして帰ることにした。

なんと福岡にもあった夫婦岩
独身の友人Pに最近いい出会いがあったというので、ここには是非寄っておきたかったのだ。

伊勢の夫婦岩よりもがっしりと大きく見える桜井二見ヶ浦の夫婦岩
そして海の水とは思えないほどの透明な水。
鳥居の下で写真を撮るには20組以上の列に並ばなければいけなかったので、大人な私たちは横から拝んだ。
友人Pのご縁が結ばれますように・・・

遊んで、祈って、癒されて。
充電完了した私たちは、夕陽が落ちるのを待たずに急いで市内へと戻った。
なぜなら、夜のもつ鍋を予約しているから。
空の赤が強くなっていく景色に後ろ髪引かれながらも、もつ鍋を想うと口内にじわりと唾が出る。

次回糸島に行くときはおなかをすかせていこう。
そして牡蠣をアホほど食べるツアーをしよう。
その後は焦って帰らずに、近くで一泊できたら最高だなぁ。


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