見出し画像

歯を食いしばり、歯牙にもかけないこと

<旅空香高堂=歯を食いしばり、歯牙にもかけないこと>
 如何に人間は歯を食いしばって生きているのかが分かった。やっと左下奥の部分入れ歯が出来たが、身体や精神のバランスが狂い、鬱々とした日々を送っていた。
 長い梅雨が終わり、既に8月に入り、沖縄戦、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下から75年経っていた。政府は布製マスクの配布、PCR検査抑制、不十分な補償、GOTOとお帰省などの批判に対して逃げ回り、十分な根拠を示して国民への説明を果たしていない。このままなら、今年は長い長い日本のコロナ禍が続くことを覚悟することだ。

 そんな中「日本イソジンの会」と揶揄される日本維新の会、磯にぶつかる波頭のように塵と砕け散るのか、劣化した政治家&追随する医療組織の典型を現した。吉村知事は「コロナ対応でリーダーシップを発揮」「頼れる知事」などとメディア操作と自己演出によって評価されている。だが、兵庫県と大阪府の移動自粛、大阪モデルの「赤信号」は3回にも渡って指標を修正、大阪産ワクチン開発など手柄を横取りした先走りの行動だった。これは松井市長やハシシタ氏の体質と同じ、さらに具体策を何も示さない緑のタヌキ知事と同じだ。

 販売会社の「明治」も興味深い内容だが、実証実験などをしておらず、新型コロナに効くのか、評価することはできません」と困惑気味。さらに日本医師会の中川会長は「発信力の強い方が発言すると、店頭から消えてしまうということが起こる」と指摘、冷静な対応を呼び掛けている。
 それを伝えるメディアも問題のポイントが間違っている。無批判に条件反射的な反応でうがい薬の効果などを長々と解説することでなく、買占めに走る国民をなだめるコメントを多くすることだ。そうでなければ、国か大阪府でうがい薬を買い上げ、全国民うがい運動を推進することだ。


 弁護士の大前治氏は「日本政府は原爆の被害から国民を守ろうとしたのかという視点も重要である。史実を掘り起こすと、現在のコロナ対策にも通じる問題点が浮かび上がってくる……」と述べている。
 利権と利得、保身に走るコロナ対策でも同じことが起きている、「コロナ点景」ならまだましだが、「安心の天啓」にはほど遠いと思われる。

 そんな暑い日々の中、部分入れ歯2ヶ所の不具合があり、火曜から4日連続で茅場町の歯医者に行かざるを得なくなった。噛み合わせ、歯茎の不具合の影響は多々に及ぶ。歩行、首肩腰足のバランスが崩れ、足裏にはタコも。血の巡りも悪くなり、頭痛や腹痛だけでなく、倦怠感や疲労感をもたらす。だが、コロナ生活では「精神の時」はゆっくりと流れるが、「生活の時間」は正確に刻まれる。

 そして、8月10日にマルセイユからの引越し荷物が到着した。3月中旬、フランスでのロックアウトで引越し業務が停止されてから、5ヶ月掛かって10日月曜に自宅着。地中海からスエズ運河、インド洋から太平洋を航海し、東の果てのジパングに辿り着いた船便で荷物だ。洋服や本、食器調理器具類の段ボール箱が我が家の狭い部屋に積み重なる。
 7年間の海外と日本での二重生活で物が増えるのは当たり前か。リフォームもあるので更なる断捨離が必要だが、この蒸し暑さ、ゆっくりやるしか無い。ああ、当然シャンパンやワインも数箱を持ち運んでいるが、関税払っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?