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【地中海北縁の旅と生活】第4章<南仏マルセイユ生活始まる>⑥

香高堂 第4章<南仏マルセイユ生活始まる>⑥
《10月下旬、難民状態からの脱出と引っ越し》
 
 やっと、狭い部屋での難民状態から抜け出すことが出来るようだ。新居はアパートメントホテルから歩いて10分ほどの場所だ。サラエボから既にマルセイユまで到着しており、入管手続きを受けている。10月21日金曜の14時に引越荷物が届く予定で、フランスの狭いエレベーターでどのくらい時間がかかるのか心配であるが。
 新居に台所製品はほとんど付いているが、照明器具もないし、家具付きではない。ベッドの搬入は土曜日なので、引越し当日は部屋で寝られないので、実質の住まい開始は土曜夕方からとなる。また、金曜土曜に現在のアパートメントホテルにある荷物、前任者から譲り受けた居住用品などを別途車で運ばなければなければならない。日本なら便利屋さんにでも頼むのだが、我が身には肉体労働が待っている。
 
 ところで、金曜の11時にインベントリー(Inventory)が行われ、これが終了して初めて入居となる。インベントリーとはるが、部屋の状態や付属物の種類や数を確認して契約書を作ることである。日本では適当に行われているようだが、欧州ではこれをしっかりとやっておかないと、退去の時に揉めることが多いようだ。それにしても、長くとも1か月程度と思っていたが、いつの間にか10月半ばを過ぎてしまった。7月の下見からは3か月近くが経っている。
 
 引越は21日と22日に行い、段ボール荷物の整理片付け、洗濯機やら掃除機、フランパンなどの買い出しが待ち受けている。月曜まで整理片付けをしたら、25日火曜午後にはTGVに乗ってシャルルドゴール空港まで向かう。日本行きの飛行機は20時半発。26日は夕方到着、翌日からは検査など病院通いが始まる。予約していた検査日程には何とか間に合った。
 
 10月22日、サラエボからの荷物無事に配送、荷物は小さなエレベーターのため何度も往復していた。ベッド無しのため本格的入居は明日。長かったなあ、WiHiが無いのでFB等での連絡は途切れる。夕方遅く荷物の運び入れを終えて、ホテルに戻り、初めての本格的な寿司屋を訪問。熊本・八代出身の意欲的な若者が寿司屋を経営していた。

 23日朝、最後の荷物を運び入れたらホテルのチェックアウト。自室内で、引越し祝いのウニ、つぶ貝、カニ、アサリ、ムール貝、牡蠣はカマルグ産を含む大プレート、これで7千円くらい、黒パンを食べたらお腹いっぱいになる。
 
 そして肝臓がんのMRI検査のための日本行き日程が決まった。10月26日に日本到着し、11月27日まで滞在。11月末に総領事館の公式行事があるので、今回は短い1か月になった。マルセイユの朝焼けと夕暮れの空を観ながら、日本滞在を楽しみにしている。ところで、引越手配等でメールもままならず、仮住まいでは電話が無く、携帯料金は高くて国際電話が掛けられない状況だった。そのため、人間ドックや税務署などへの連絡手配は日本に着いてからになりそうだ。
 

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