ロースカツ・ヒレカツ・就活セット 〜季節のマリネと21年の述懐を添えて〜

 お久しぶりです。卒コン、軽音部の卒定も終わり、3ヶ月近くが経とうとしています。この間は音楽とは無縁の生活をしていました。ドラム久々に叩いたけど難しいんですねあれって。
 そんでこの2ヶ月何やってたかと言うとタイトルにもある通りのアレです。このまま自分がこの間に何やってたかを忘れてしまう前に書き残しておきます。なので読んでも得はありません。例によってただの自分語りです。こんなん読むくらいなら同期は卒論書いてください、後輩はES書いてください、先輩は働いてください。

3年夏前

 当時の僕はと言うと、「就活…?やるの…?やめようよ…」くらいのもんでして、とてもモチベなんかあったもんじゃなかったです。それもそのはず、今でもそうですが「自分が無能な自負はあるが与えられた仕事は全力でやります」と思っていた上に安定を求めていたこともあり市役所職員を志望していました。かといって公務員試験のことをよく調べもしてなかったのでどれくらいの期間から対策をしてどういう問題が出てくるのかも知りませんでした。最寄りの公務員である母親に聞くと「私は大学の時民間の就活を並行してやっていた、お前もそうした方がいい」と言われたので渋々民間の就活をすることにしました。ここでも常々言ってる僕の人生のモットー「人生に逃げ道を確保しておく」を発動させてしまいました。志望業界もさすがに民間に幅を持たせる必要はないと思ってたのでとりあえず公務員に近そうで友達に誘われた銀行業界にしました。理由は後からついてくるだろくらいの気持ちです。よく知らんけどインターンってやつに行っとくといいらしいってのを聞き、調べたら選考の優遇もあるらしい、どうせなら公務員と併願するには難しそうなところに出そうと、とある都市銀行と地方銀行と日本郵政にはインターンのESを出しました。民間就活するにしては少ないので夏は公務員試験の勉強するつもりでここでストップさせました。結果的に持ち前の土俵際の勝負強さで銀行は通り、郵政は普通にwebテストで㊙️にました。

就活格言その0:人生に逃げ道を確保しておけ

3年夏

 7定、めじロック、夏合宿、8定があるだけでまあまあヤバいのに夏期講習で2ヶ月で30万くらい稼ぐペースで働いて、数少ない休日を2daysのインターン×2に消したのであんまり記憶にない。最低限インターンには行ったけどそのほかに就活っぽいことをやったかと言われるとしてない。公務員試験の勉強をすると言っていた人間は無様に散っていきました。とはいえ「夏から就活やってインターン行ってる俺偉くね!?」っていう心持ちでいられたのでそれだけでも収穫。就活ってやっぱりメンタルとスケジュールのダブル暴れ馬を管理することが何よりも大切であることを後々知っていくのでここでスタートだけでも切れたのはでかい。
 インターン1個でも行ってると実際に何して働いてるか、実際とのギャップが知れていいですよ。デメリットは死ぬほどめんどくさいのと雰囲気がキツいこと。

就活格言その1:何事も早くから動いておくと「早くから動いた自分偉い」っていう気持ちになれる

3年秋

 9定、学祭。あと実験とゼミに追われすぎてここも結局何もしてない。どうせあと半年くらいあるしとりあえず目の前のことをやろうとしてまた就活を先送りしました。とはいえインターン参加者限定って書いてあるものはシュークリーム並みの脳みそしか持ってない僕でも大事そうなのは分かったのでとりあえず参加しました。間違えて防音の練習枠と被ったこともあったので防音で座談会出たこともありました。クールビズの恩恵を受けてワイシャツとネクタイだけでよかったのはここでも悪運の強さが光る。もちろん公務員試験の勉強はしてない。

就活格言その2:インターン参加者限定って書いてあって選考に関係ないわけがない

就活格言その3:就活用のメールアドレスを用意しないと普通にしょーもないメルマガに紛れて大事なやつ見逃す

3年冬

 世の中は冬インターンで賑わっていました。しかし僕は「民間の就活を少なめにしないと公務員の勉強ができないから」などとしょーもない言い訳で応募しませんでした。確か「音愛引退したせいでやる気が出ない」とかも言ってましたね。ホンマにやる気が出ないんだとしたらその手に持ってるコントローラーとローラーを振り回してるイカちゃんはなんなんだい?と思いっきり正論パンチしてやりたいです。
 この辺りから周りも就活が進み始めて焦るものの、「僕の本番は6月過ぎてからだから」とごちゃごちゃ抜かしており結局勉強もせず、焦る心を逃げのマインドで押さえつけてダラダラ過ごしていました。ちなみに全く成果がないわけではなく、インターンに出た都市銀行から早期選考の案内が来ました。webテスト受けなきゃいけないの知らなくて普通にバイト中に受けた。なんで通るんだろう。

就活格言その4:サークル引退したって言い訳して就活にやる気出さない奴は結局理由つけてサボる


3年3月

 ここから刻んでいきます。早期選考はいい感じにルートに乗り、2/28にESの内容を言われて3/1に出してくれと言われてそのまま選考が最速で始まり、最終選考で最速で落とされました(電車の中で面接前に同じ部屋で待機してた人に会って、その人はその場で内定出てたからあれは多分最終面接)。やっぱり甘いと思ってたのはキャリアプラン。将来何したいか決まってないやつに内定なんか出せないわな。今考えても迂闊だった。正直調子に乗っていた部分がある。こんだけいい感じの裏ゴール見つけたら俺の性格ならそりゃ油断する。そんなわけで持ち駒を捨てました。
 その他はと言うと、ひたすら金融に絞っていろんな企業に片っ端からエントリーして説明会を聞く日々。このご時世説明会がオンラインなのがとても良い。正直あんまり聞いてなかったのも結構痛くて、ESってガクチカのテンプレを用意してても結局志望動機書けなきゃ進まないわけで、説明会聞きながらどういうところを攻めていくかくらいは整理してまとめておくべきだった。
 強いてやっててよかったことを伝えるならば
・ガクチカ300,400字のテンプレを用意したこと
・ガクチカを「困難を乗り越えた事」と「挑戦した事」などに転用できる題材にしたこと
・志望動機で書いた事とESで盛ったことを企業ごとにまとめたこと
・想定問答を常に考えながら生きること

この辺。最後のやつに関しては某銀行でキャリアプランで突っ込まれて落ちたから、心の中に1人面接官を飼って1人問答をしてどういう方面に持っていくかみたいな詰将棋をしていた。考えるだけなら移動中とかにもできるので。とはいえ僕の心の中の面接官は3月には未熟なので4月に友達の力を借りるなどしてまたさらにアップデートしてもらうことになります。

 さてこの辺でキャリアプランの話が出てきたのでガチな話をしましょう。この頃の僕が詰めてたのはあくまで民間企業に行くことが決まった前提でのキャリアプランです。僕の本来のキャリアプランは公務員として一生勤め上げることでした。民間の就活をしているのは滑り止めであり、あくまで滑り止めであることを考慮するのであれば民間の就活にかける労力は絞り、公務員試験に備えることがキャリアプランに対する最善の選択でしょう。幸いここで市役所の試験には専門科目が必要ないことを知り(遅すぎ)、公務員試験対策として民間の就活を活用することができることを知ったとはいえ、少々民間に力を入れすぎている自負はありました。実際友達にも「公務員志望なの?」と疑われることが多々あり(なんなら未だにある)、実際僕が民間就活でエントリーした企業は15社と、併願するにしてはあまりにも多い水準です。ここで僕の人生のポリシーが仇になったことに初めて気づきます。

 人生に逃げ道を常に確保するという生き方は、言い換えれば「進む道とは別の道も同時進行で開拓していく」というものです。公務員試験から逃げられるように民間の就職をしてきましたが、将来への不安、長期的視点の欠如、そして何より目の前の恐怖から、本筋に挑む前に逃げ道をがむしゃらに切り拓き続けました。また逃げた。今までと何も変わらずまた逃げた。結局逃げ道の確保は、全力で挑まないことの言い訳でしかなかったのです。そして逃げ道を作ることに甘えて努力もしない、これがこの時点での就職活動の総括といえましょうか。

 僕の21年の人生を振り返るなら、「置かれた環境の隅っこで嫌々言いながら戦う」というものでしょう。中学受験、習い事、中高のテスト勉強、部活、大学受験、大学での勉強、全てにおいて全力で挑んだことのない人生でした。完全に投げ出して己を貫く勇気も度胸もない、サボり癖だけが残った人間の器において出来ることは、文句を言いながらなあなあの努力で勝ち続けることでした。中学受験は都立に絞らず私立の併願という逃げ道を作った。エレクトーンの大会もグループで勝てないなら個人で賞を取りに行った。学校のテスト勉強は直前に気持ち程度の努力をする代わりに模試の好成績でメンタルを保つ。部活は大会で勝てない鬱憤を校内のオーディションで晴らした。大学受験も英語の不安から逃げの姿勢で国公立を選んだ。大学の勉強なんてサークルを言い訳にした。これで中途半端に勝ち続けてしまった。少なくとも人生で大敗と思える出来事は一度もない。なぜなら全力でぶつかったことが何も無いから。これも結局敗北の恐怖から逃げているに過ぎない。

 逃げ癖は数ヶ月で治るもんでも無いのは考えてもわかる。結局ここで出した結論は、相も変わらず「目の前のことを嫌々やってなんかあったらまた考える」でした。人生の答え合わせが、ここで終わった気がしました。

 さて難しい話も終わったところで選考の話をすると最終で落ちてから日が空いて別の企業の1次で落ちた時にマジで「自分は救えない人間なんじゃないか」と思って㊙️にたくなりました。その後の別の1次通ってたのでメンタルはギリ耐え。結局1次面接で㊙️んだのは面接に進んだ10社の中で1社だけでした。㊙️㊙️信用金庫人事部さん、お取引がありましたらよろしくお願いしますね?

あと時期的にここで書くけど、後輩たち、マジでwebテストの勉強をしなさい。僕は中学受験してるし塾講師で理系科目も教えてるから一切対策しなくても耐えたけど普通の私立文系の人間ならまあまともに太刀打ちできないからちゃんと勉強しないと詰みます。インターンのES通らないなら大体webテストが悪いし(多分)、通ったとしてもどうせ本選考の時期には全部忘れるんだから秋頃からちょっとずつ問題を解いておきなさい。これマジで。特にSPIと玉手箱。

就活格言その5:自分の性格は滅多に変わらないのでその性格を活かした就活をする以外に勝ち筋はない、例えそれが逃げだとしても。

就活格言その6:どんなに行きたい企業もwebテで㊙️んだら終わり

4年4月

 正直この月が何よりもしんどかった。金がなさすぎるのでバイトを入れざるを得なかったこともあり、バイトと就活の面接をひたすら繰り返した結果、21日連続で休日らしい休日がありませんでした。びっくりです。最後の方しんどすぎてメンタルいかれて電車の中でちょっと涙出た。
 ここまで来たらもう逃げるも何も一個終わってもう一個控えてる状態がデフォルトだったのでとりあえず無心で面接を続けざるを得ません。なんだかんだ面接の手ごたえも、受けすぎて何が何だかわからないどころか微妙な反応されたところだけを切り取って落ちたと錯覚してました。落ちたと思って切り替えてたら受かってて逆にやる気無くすことを蛙化現象といいます。
 この辺から面接で聞かれることのパターンも掴めてきたので脳内でこの答えで大丈夫かの繰り返し問答が始まり、選考の通過率もだいぶ良かったです。戦績のまとめは後で書きます。
 4月の前半あたりは本当に周りの就活の進捗ばっかり気になってしまい、いつまで経っても内定に辿り着けない自分に嫌気が差しましたがそれ以上に休みなかったもんだからそこで腐ってやめなくて良かった。自分のペースでゆっくり進んでいけばそれで良い。ようやく大事なことに気づけた気がします。
 そして何よりデカいのは、インターンに行った地方銀行の2次面接で本社に行ったらめっちゃ偉い人出てきてそのまま内定出た。曰く「インターンにも来て座談会も毎回参加してくれてて志望度低いわけない」とのことでした。今まで熱意って面接以外で見せようがないと思ってたけど実は戦いはとっくに始まっていてとっくに終わりかけていたのです。結局途中で落っこちた企業がほとんどで、この時点で内定が出たのはここだけだったので、いかにインターンというものが大切か、企業との接点がいかに大切かということが痛いほどわかりました。これなかったらって思うと正直怖いです。
 もう一つ良かったのは就活生が近くにいたことですね、サークル万歳。やっぱりソロプレイはきっつい。

就活格言その7:インターンに行け、興味ないとか選考がどうとか企業のレベルがどうとか知らん、行けるなら行っとけ。

就活格言その8:友達、とても大事。ただし友達の成功は素直に喜んであげよう


5月〜現在

 内定出て調子乗った。普通に最終面接4連敗した。(←????)

 内定が出たことで完全にバーンアウトしてしまい、民間の就活も公務員試験に対する姿勢も完全にポッキリいってしまったというのが今の現状です。これを書き始めたのが6月の初頭なんですがここを書いてるのは6月の終わりです。結構長い期間なのでその間に公務員試験の1次の締め切りミスって捨てたりシンプルに1次で死んだりしてます。長いトンネルを抜けた先にも道は続いているのです。完全に闇を抜けたことに満足してしまっています(この構成で最終章までネガティブなの普通ないだろ)。現状就職活動は終わったとも終わってないとも言えない状況ですが決断を出すのはもうちょい先送りします。幸いもう一つ独立行政法人(簡単に言えば公務員もどき)から内定が出たのでそちらに進むことも銀行に進むこともできるので完全に路頭に迷ったわけではないし判断の期限も秋まで待ってくれるので、今の方針しては「目についた自治体に出願する、落ちたらどっちかに進む」って感じです。変に民間就活に慣れてしまったからあっちゃこっちゃにESを出さないのは変な感じではありますが卒論の方がキツいのでまだまだのんびり就活してダメならダメで今あるルートに身を預けることにします。

就活格言その9:タスクはすぐにやれ、判断はギリギリまで粘れ

就活格言その10:3月までは前哨戦と片付けてもいいが、4月は就活の総力戦、5月は消耗戦、6月は敗者復活戦である

就活格言その11:想像より金ない

就活格言その12:実際運ゲーだから最後の方キツくなったら運のせいにしとこう


おわりに

ここまで読んだの?マジ…?

現時点で市役所の内定はないので民間就活の戦績だけ整理しましょう。

ES提出:15社
ES or webテスト脱落:5社
1次面接脱落:1社
2次面接脱落:1社
最終面接脱落:6社(←は?????)
内定:2社

ES通過率:67%
1次面接勝率:90%
2次面接勝率:89%
最終面接勝率:25%←(は??????)
内定率:13%


公務員志望だからエントリー数削ってキャリセンにも行かなかったっていう条件でこの感じだから普通の人は倍以上エントリー出してるし最終面接ももうちょい通ると思います。ただwebテでだいぶアドを稼いだので、ESはもうちょい切られると思っておくとちょうど良くなるんじゃないでしょうか。知らんけど。

なんだかんだ人生かかってるので不真面目なりに頑張りましたがもうやりたくないです。

ここまで読んだ人は少しでも参考にしてくれたら幸いです。就活で困ったことあったら身近な老人会に相談してくださいね、特に僕は人に偉そうに話をするのがとても好きなので(人に偉そうに勉強を教えることでお金をもらっているしガクチカでその話をしました)、頼られたらとても喜びます。飯までなら奢っちゃうかもしれない。


おしまい

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