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知っていますか?part2 デフリンピック!

 2022年9月9日,10日に、オーストリア(ウィーン)で開かれた国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)総会にて、東京が2025年デフリンピックの開催地に正式決定しました。
 100年近くの歴史を持つデフリンピックですが、日本(東京)で初めて開催されることになりました!
 そこでデフリンピックについて、ご紹介します。

デフリンピックとは

 デフリンピックとは、「デフ」+「オリンピック」のこと。
 デフ(Deaf)とは、英語で「耳が聞こえない」という意味なので、デフリンピックは国際的な「耳が聞こえない人のためのオリンピック」なのです。

 オリンピックと同様に4年に1度、夏季大会と冬季大会がそれぞれ開かれます。ルールはオリンピックとほぼ同じですが、耳の聞こえない人のために様々な工夫がされています。
 例えば、100メートル走のスタート時には、光がピカッと光る「フラッシュランプ」でスタートを知らせます。この「フラッシュランプ」はバスケットボールやハンドボールなど、様々なスポーツでも活用されています。

スターティングブロックを使用する短距離種目用のフラッシュランプ
スターティングブロックを使用しない中長距離種目用において使用するスタンド型

デフリンピックに出場できる人

 デフリンピックに参加するためには、次の2つが条件となります。

①ふつうの声での会話(55デシベル)が聞こえない人
 聞こえをサポートする「補聴器」など何もつけないで、耳で音を聞き取る力が55デシベル以上聞こえない人が参加できます。

②記録と順位が優れている人
 日本では「全日本ろうあ連盟」に登録されている大会で、記録や順位など出場条件を満たした選手が参加できます。

 また、会場に入ったら、選手たちは試合の時も練習の時も補聴器など聞こえをサポートする器具を身につけることはできません。これは、選手同士が「耳が聞こえない立場で公平にプレーする」ためです。

令和4年度の全国ろうあ者体育大会in北海道を視察①
令和4年度の全国ろうあ者体育大会in北海道を視察②

第24回夏季デフリンピック競技大会

 直近で開催されたデフリンピックは、2022年5月のブラジルで開かれた「第24回夏季デフリンピック競技大会」です。日本選手団は金12個、銀8個、銅10個の計30個と過去最高のメダルを獲得されました!

 北海道ではこの大会でご活躍され、バドミントン団体で銀メダルを獲得された次の北海道出身の選手に対して濱坂副知事から栄誉賞及び栄誉賞特別賞を贈呈しました。
・栄   誉   賞 沼倉 昌 明(ぬまくら まさあき)選手(小樽市出身)
・栄誉賞特別賞 長原 茉奈美(ながはら まなみ)選手(帯広市出身) 

栄誉賞の贈呈:沼倉昌明選手(小樽市出身)
栄誉賞特別賞の贈呈:長原茉奈美選手(帯広市出身)

終わりに

 2025年11月に東京で開催される日本初開催のデフリンピックまで、あと2年4ヶ月となりました。まずは、デフリンピックについて知っていただき、オリンピックと同じように各競技の日本選手団を応援していただければと思います。

参考文献 
一般財団法人全日本ろうあ連盟スポーツ委員会ホームページ
https://www.jfd.or.jp/sc/

見出し写真
一般財団法人全日本ろうあ連盟スポーツ委員会ホームページ内の
第23回夏季デフリンピック競技大会より
金メダリストたち!(男子4×100mリレー決勝:三枝浩基選手・山田真樹選手・設楽明寿選手・佐々木琢磨選手)


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