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香港ロケ地めぐり〜「ラブ・イズ・マネー」@上環・蛇王林

トニー・レオンとスー・チーのラブコメ映画「ラブ・イズ・マネー(有情飲水飽/Love Me, Love My Money)」。劇中、ドケチ社長役のトニーとスー・チーが最初に出会うのが、上環にある「蛇王林」です。2001年(ちょうど20年前)の映画なのですが、店内の雰囲気や店構えは現在とほぼ同じ!蛇箱の位置が変わったくらいでしょうか。
↓10~15分あたりに登場↓

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奥にかけられている「蛇王林」の額は、清代・科挙に合格した挙人に書いてもらったそう(ネット情報)

蛇王林は1900年創業。香港の蛇やの中でも一番の老舗です。今は4代目で、3代目の高弟だった何卓興さん(73)が後を継いでらっしゃいます。従業員は高齢のおじさまが多く、ベテランオーラーが見えるよう。映画の中では、蛇羹(蛇スープ)と糯米飯(おこわ)、蛇の肝をオーダーしていましたが、現在は蛇羹65ドルの1種類のみ提供。テーブルに座ると自動的に出てきます(笑)。

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蛇羹は千切りにしたレモングラス(コブミカンの葉?)と薄脆(餃子やワンタンの皮を揚げたようなもの)が付いてきます。トニーファンの人のブログで、蛇王林を訪ねた時のことが書かれていたのですが、執筆当時(2011年時点)、蛇羹は1杯38ドルだった模様。現在2021年時点、1杯65ドルに値上がりしています。この10年で1.7倍に!!!
http://rurisuzume104.blog91.fc2.com/blog-entry-152.html

さて、こちらの蛇スープのお味ですが、私が食べ歩いた中でもトップレベルの美味しさ!蛇肉の他に、キノコやキクラゲたっぷりで具だくさん。合わせる鶏スープとのバランスがいいんでしょうね、変な雑味がなく、淡白で優しいお味です。さすが老舗!食べながら、胃の周りがじわじわ暖かくなってきました。

実はこのお店に来るのは3回目なのですが、今回初めて、蛇を見せていただきました。一緒に食べに行ったお友達共々、キャーと悲鳴をあげることなく、かぶりつきで見ちゃいました。蛇使いのおじさま、いとも簡単に蛇を操ります。ベテランのなせる技ですね。

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蛇は店内にある木箱の中で飼われています。映画でもトニーたちが蛇やにいる時に、蛇が逃げ出すシーンがありましたね。今回蛇を見せてもらって分かったのですが、蛇って怒ると?興奮すると、首の周りのところが膨らんで、コブラのような三角になるんです。知らなかった!!(毒のある蛇なので、お店に行っても勝手に開けないように!)

以下、余談。
スー・チーは劇中、新界の十四郷沙牛角村出身の田舎娘という設定です。Googleマップで地名を調べてみると、確かに「十四郷」という地名が、馬鞍山の東、西貢の北側にありました。マクレホーストレイル4のスタート地点近くです(沙牛角村はネット検索で引っかからず)。この付近は、今でも緑が深く小さな村ばかり。スー・チーが蛇を素手で捕まえて「小さい時、蛇でゲームをしていたの」というシーンがあるのですが、十四郷育ちならば、さもありなん!です。

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蛇王林は蛇の卸もやっていて、蛇王林から蛇を仕入れているお店も多いそうです。


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