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口唱歌って知ってますか?

前回楽譜の事を書きました。

その楽譜で三味線譜を読む時に必要なのがこの口唱歌(くちしょうが)になります。

三味線に限らず和楽器には口唱歌はありますが今日は三味線の口唱歌について書いていきます。

口唱歌とは?

まず口唱歌とは何ぞやと思っている方が多いと思いますがセルミゼーションの一種でソルフェージュ、もしくは口三味線と言えばわかりやすいかと思います。

口三味線と言っても賭け事などに使われるイカサマや嘘を言う事の例えではないですよ。

お稽古には欠かせない大事なものです。

また人によっては口をとって唱歌とも言います。


口唱歌の例

①チン トン シャン
②チリ トテ チン
③チン チリ レン

上記の中に聞いたことあるものがないですか?

昔の人は楽譜のかわりに上記の様な口唱歌でお稽古をしていました。

楽譜を使っていても口伝えで教えていると思いますが、以前からかなりデタラメな口唱歌になっているのが気になります。

津軽三味線ばかりを悪く言いたくはないのですが、津軽三味線の世界はとくにひどいようです。

事実現場で他の津軽三味線の方と一緒になり、打ち合わせなどの話の中で口唱歌ができていた人に会った事がありませんでした。

「バン」「ダダダン」「タンタカタン」と言った口唱歌はありません。

もし使っているプロの方や先生がいたらそれは口唱歌を知らない人です。


正しい口唱歌

下記にまとめてみました。

口唱歌

他にもありますがあまり弾くことのない奏法や休符は今回は割愛します。

また上記は四分音符での読み方になります。
八分音符や十六分音符の時は語尾の“ン“を抜きます。

例えば一の糸の開放絃が八分音符で2つある場合は“ドドドド“になります。

ですが、そこで音が終わりの時は最後の音の語尾の“ン“をつけ“ドドドドン“となります。

話しがそれますが今の説明にも八分音符などの用語が出てきました。

前回の楽譜の話の中で五線譜と三味線譜は同時進行が良いというのがここでもわかると思います。


間違った伝わり方もあるので注意

口唱歌が出来る方や感の良い方なら気づいたかと思いますが実は上記の口唱歌例の①チン トン シャン 無いわけではないのですが、世間に知られている意味合いでは、実は正しくはないのです。

ですが世間には違った伝わり方をしているようで三味線を弾かない人でもこのチン トン シャンは知っている方が多いですね。

正しくは

チン トン チャン もしくは テン トン シャン

になります。

二つが合わさって世の中に浸透したようですが実は別物です。

この二つの違いの説明ができ、これを弾ける方はしっかり勉強してきた方です。

今習っている先生やこれから始めようと考えていて先生を探している方はこの違いを質問してみたら面白いかもしれませんね(笑)

今ここではあえて説明は書きませんが、

「どーしても知りたい、じゃないと夜も眠れないよ〜」

なんて方がいらっしゃったらTwitterのDMから連絡して下さい(笑)


口唱歌は大事なツール

楽譜は読めない、口唱歌も知らない、けれど三味線は弾ける。

僕からしたらどんなお稽古をしてきたのだろうと思ってしまいます。

三味線が人よりも上手に弾け、コンクールで優勝しただけではプロとは言えません。

そもそも三味線は競技ではないですし。

また生徒さんに教える立場の先生が適当な口唱歌では困ってしまいます。

三味線を持たない勉強もしっかりとやっていきましょう!

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