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【マッチレビュー】山口パッツファイブ 〜新たな航海〜 #3


GAME1
鹿児島95-101山口
(26-20,16-21,21-27,25-20,7-13)

シーズン初勝利を狙う山口はスターティング5を大きく変更して臨んだ。

1Qの出だしは互角の展開。山口はオフェンスではペリメーターからのショットを放つ意識を強め、ディフェンスでは変則的なゾーンとマンツーマンの併用で一進一退の展開を作った。
しかし、中盤以降は鹿児島がファストブレイクで流れを掴んだ。50.長尾や23.ゲインズジュニアを筆頭にリバウンドから走った。フリースローを決め切れずに点差を大きく広げられなかったものの6点リードと良い入りを見せた。

2Qも変わらず鹿児島のペース。セットオフェンスとファストブレイクの使い分けが素晴らしく山口は厳しいディフェンスを強いられていた。特に34.リチャードソンのインサイドでの強さは脅威的で、鹿児島オフェンスのアクセントとなっていた。
ただ、フリースローが思ったように入らない鹿児島に対して粘りを見せた山口が終盤に0-11のランで一気に追い上げを見せた。ファストブレイクから77.川上のスリー。そしてラストプレーの31.富田のフローターで42-41と1点差に迫って前半終了となった。

3Qは7.ケンドリックにゲームコントロールを託した山口がペースを握った。1.エイブラムのインサイドや8.下山、7.ケンドリックのスリーなどで山口が逆転。中盤以降は互いにスティールからファストブレイクを繰り出すなど一進一退の攻防に。後半の入りで奪ったリードを守った山口が5点リードで最終クォーターへ。山口は1.エイブラムがファウル4つなのが気がかりだ。

4Qは山口がリードを保って試合を進めるもののじりっじりっと鹿児島が詰め寄ってくるという展開。その中で、ホームコートアドバンテージを活かした鹿児島が3ポゼッション差を一気に追いつき終盤に同点となった。
クラッチタイムの攻防は23.ゲインズジュニアと11.山口の得点で両者痛み分けという結果。11.山口のシュートは非常に厳しい態勢だったが、ファウルをもらいながら決め切って3点プレーとしチームを救った。
スコアは88-88で、試合の行方はオーバタイムへ持ち越すこととなった。

OTは両チームなかなかシュートが決まらず重苦しい展開。その中で山口は77.川上のスリーとレイアップで5点を挙げてリードを奪うと、そのまま時間を消化。鹿児島の外したシュートのリバウンドをきっちり確保できたこともあって、鹿児島の得点を7点に抑えることに成功した。最後はファウルゲームの中、7.ケンドリックがフリースローを決めて逃げ切りを果たした。
95-101で山口がシーズン初勝利を挙げた。

GAME2
鹿児島86-57山口
(19-18,23-11,27-14,17-14)

前日活躍を見せた7.ケンドリックが家庭の事情で欠場となった山口。アウェイで連勝を目指すためにはPGのステップアップが必要となる。

スタメンで9.重冨と25.田中を起用しスピードを強調する山口。ゾーンディフェンスで入るものの鹿児島1.中島の連続スリーで鹿児島が先手を取った。ただ、その後マンツーマンに戻した山口に対して鹿児島のシュート思うように決まらない。その隙に山口が77.川上のスリーなどで点差を詰めて一時は逆転を果たした。
結局19-18で1点差の1Qとなった。

2Qは50.長尾のスリーでリズムを作った鹿児島がリバウンド、ターンオーバーからファストブレイクを繰り出す展開に。7-0のランを作りオフィシャルタイムアウトまでに9点のリードを奪った。タイムアウト明けも流れは変わらず、50.長尾の2本のシュートでさらに5点のリードを広げた。
山口は鹿児島のディフェンスの前にリングへのアタックが難しく、ターンオーバーを連発してしまった。鹿児島が42-29と大きなリードを奪った。

3Qの入りは守り合いの展開となった。ただ、9.藤本のスリーをきっかけに鹿児島が大きな流れを掴んだ。残り5分を切ってからクウォーターの終わりまで17-3と山口を圧倒。5.ゲールのスリーや23ゲインズジュニアの2本のダンクなど会場を沸かすプレーも飛び出し一気に突き放した。
山口は3Qの5分までは何とかくらいついていたが、鹿児島に勢いを与えるようなターンオーバーも出してしまい試合が難しくなってしまった。

26点の大きな差がついて迎えた4Qは両チームシュートに精彩を欠き、オフィシャルタイムアウトまでで5-5とロースコアの展開となった。タイムアウト明けはオープンな試合となり、さらに鹿児島がリードを広げて終了となった。
86-57で鹿児島が前日のリベンジを果たした。

この試合の鹿児島はファストブレイクからの爆発力だけではなく、ピックアンドロールからペイント内の得点を効果的に重ねていったことが勝因となったのではないか。1.中島のスリーポイントが火をつけたところも大きかったと言えよう。


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