見出し画像

山口ペイトリオッツ 挑戦の軌跡 #25

第9節 vs岐阜スゥープス

GAME1
岐阜98-75山口
(23-11,27-24,18-21,30-19)

12月最初の相手は岐阜。岐阜とは早くも今シーズン2度目の対戦となった。ホームでの連戦は1勝1敗だったため、ここで決着を付けたい連戦だ。

山口は32.吉川が復帰となった一方で、怪我で3.コビーと11.山口が欠場。そしておそらくコンディション不良だと思うが99.リチャーズも欠場となった。非常に厳しいロスターでの戦いだった。

GAME1は立ち上がりこそ山口が0-7のランで入りリードを奪った。8.土居のアタックから始まり立て続けに得点を挙げていった。しかし、8.土居に対するマッチアップを22.増本に変えたことがきっかけになったのか、その後は岐阜ペースで進んでいった。

山口は7.フィリップスと94.延原がインサイドでプレーするがどうしても相手のインサイドに対してサイズのミスマッチが生まれてしまい、リバウンドで苦しんだ。実際は山口のディフェンスリバウンドが15本、岐阜のオフェンスリバウンドも15本だった。

終始二桁点差で推移する中で、3Qの途中で20点差まで広げられた山口だったが、3Qの終盤25.田中9.重冨32.吉川8.土居7.フィリップスのスモールラインナップで猛反撃を見せた。機動力を生かしたオールコートプレスが岐阜のデリバリーを苦しめてターンオーバーを誘発していた。3Qの終わり方は非常に良く、12点差まで追い上げたものの、4Qの出だしで入れたいシュートが外れてしまい逆に岐阜に9-0のランを許して勝負ありとなった。

見せ場は作った山口だったが、GAME1は98-75で完敗となった。


GAME2
岐阜98-84山口
(23-22,24-11,34-18,17-33)

GAME2も入りは山口がリードを奪ったが、次第に岐阜がペースを掴むというGAME1と似たような展開となった。その中で岐阜の25.ユツィカスが大暴れ。試合序盤にスリーポイントを決めてリズムを掴むと周りとうまく繋がり得点を量産した。今シーズンは20得点以上した試合がなかったのだが、この試合は27得点と素晴らしい活躍だった。

山口は厳しい台所事情の中、踏ん張りを見せていたが、どうしてもインサイドを支配されてしまい、相手にセカンドチャンス、サードチャンスを許してしまっていた。そのため、点差がなかなか詰まらず、終始苦しい展開だった。

試合は3Qに25.ユツィカスと42.ダールメンのコンビネーションと4.ライトの強さで山口を突き放した岐阜が快勝。互いにプレータイムの少なかった選手がプレーした4Qは1.山下と41.鮫島のプレーで山口が怒涛の追い上げを見せたが、それをどのように評価をするかは難しいところだ。

岐阜がホームできっちりと連勝を飾り、今シーズンの山口との対戦の勝ち越しを決めた。


第10節 vs立川ダイス

GAME1
山口90-94立川
(23-20,23-15,22-25,12-20,10-14)

今シーズンよりB3に参入した立川とのホームゲーム。互いに似たような成績の中、どちらも連勝をしたいと思っているに違いない。山口は99.リチャーズが復帰し、前節よりは戦える陣容となった。

GAME1は山口が優勢に進める時間が長かった。1Qは多くの選手を起用しながら、99.リチャーズを起点に得点を挙げていた。立川はボールを回してのアウトサイドシュートが多い印象だった。2Qから3Qの序盤にかけては山口がディフェンスから流れを掴んで二桁点差をつける展開に。ピックに対する厳しいディフェンスでズレを作らせず、ファストブレイクにつなげることができていた。

しかし、3Q終盤に立川がゾーンディフェンスを敷いたことで流れが一変。4Qの立ち上がりに立川が0-13のランを作って一気に試合をひっくり返した。その後は一進一退の攻防。立川は14.ウォーリーのアタックやガード陣のスリーポイントで得点を挙げ、山口は25.田中から7.フィリップスへのキラーパスでゾーンに対する回答を見せた。終盤山口の8.土居がスリーを決めて同点に追いつき試合はオーバータイムへ。

オーバータイムは互いにペイント内で得点を取り合ったが、先にスリーポイントシュートを決めた立川が2ポゼッション差をつけて逃げ切りに成功した。山口はフリーで打たされたスリーポイントシュートを決め切れず、最後はそこの差が出てしまったように感じた。

GAME1は立川が逆転で勝利を収めた。


GAME2
山口62-70立川
(21-13,14-27,13-23,14-7)

GAME2も最初にリードを奪ったのは山口。ロースコアの入りから99.リチャーズと7.フィリップスのインサイドアタックで得点を重ねると、9.重富と32.吉川のアウトサイドシュートでリード広げた。

しかし、2Q以降は立川のペースに。勢いをつけたのは32.秋山のスリーポイントだったように思う。ディフェンスでも99.リチャーズのローポストアタックをダブルチームで封じ込め、2Qで逆転に成功し、3Q終了時には15点差までつけた。後半は14.ウォーリーや0.阿部のインサイドアタックを起点にアウトサイドシュートも高確率で決めつつ、シュートの確率が落ちた4Qはファウルをもらってのフリースローで着実に時間を消化していった。

山口は、スティールした後のオフェンスがうまくいかずファストブレイクポイントを積み重ねることができなかったのが痛かったように思う。また、99.リチャーズを起点としたアタックが封じられた時にどうやってポイントを取るかという点については、課題を突きつけられた格好となった。

順位が近いチーム同士の戦いは立川が今シーズン初の同一カード連勝で幕を閉じた。


第11節 vs東京ユナイテッドBC

GAME1
TUBC78-61山口
(21-15,21-14,21-13,15-19)

前節の立川に続き、今節の対戦相手も新規参入の東京ユナイテッドとなった。東京ユナイテッド(以下TUBC)は新規参入チームでは最も成績がよく、ここまで12勝8敗と勝ち越している。前節はアウェイで岩手を破った相手にどこまでできるかがポイントとなった。

GAME1の入りはTUBCがうまく立ち回った。10-10のところから山口の連続ターンオーバーに漬け込み、6-0のランを決めると、そこから毎クォーター着実にリードを広げていった。

中でも32.クレイグが素晴らしいプレーを見せた。インサイドの強さに加え、ボールハンドリングのうまさ、スリーポイント、アシストのビジョンと幅広いプレー選択で山口を翻弄した。22得点10アシストのダブルダブルというスタッツも残した。

一方の山口は1試合を通して流れを掴めなかった。スリーポイント、ミドルショットともに確率が上がってこず、TUBCのミスにも漬け込みきれず、自らもターンオーバーを連発してしまった。また、オフェンス終わりの戻りが甘く、TUBCに走られて簡単に得点を許したシーンが何度かあり、そのプレーは非常に気になった。

TUBC、山口ともに決して良い内容と言える試合ではなかったはずだが、相対的にTUBCがうまくまとめ、先勝となった。


GAME2
TUBC84-74山口
(20-16,16-23,18-22,20-13)

GAME2は前日とは異なる流れとなった。TUBCは7.チョルと0.上田が印象的なプレーを披露。7.チョルはオフェンスリバウンドでゴール下を支配、0.上田は一気のドライブで山口を翻弄した。

対する山口は8.土居と77.川上がポイントリーダーに。特に8.土居は前日からシュートタッチを修正し、ゴール下のアタックでポイントを奪った。

試合は2Qに山口が25.田中、41.鮫島、9.重冨をコートに投入しスモールラインナップで戦っていた時間帯で、TUBCが動揺せずにオフェンスを展開しリードを広げた。前半はTUBCが7点のリードを奪った。

しかし、3Qで山口が反撃に。32.吉川を中心としたタフなディフェンスからTUBCのオフェンスを止めると、持ち味の速い展開で得点を量産。一時は6点のリードを奪った。

それでもTUBCは、3Qの終盤から2.川島のスリーポイントで流れを断ち切ると、4Qは71.東、23.齋藤らガード陣のショットが要所で決まった。また、山口7.フィリップスのファウルトラブルに漬け込み、32.クレイグが得点とアシストでチームを助け、TUBCが逃げ切りに成功した。

山口は前日からのカムバックを見せたものの、4Qは力尽きた格好となり、6連敗となった。


第12節 vs金沢武士団

GAME1
山口80-57金沢
(22-11,22-10,16-27,20-9)

12月最後の相手は金沢武士団。昨シーズンは非常に厳しい戦いを強いられていたものの今シーズンはここまで8勝。山口として見れば近い順位の相手に対してホームで結果を出したいところである。

GAME1で11.山口が復帰。77.川上の負傷でコートインするとフリースローとスリーポイントを決め、ブランクを感じさせないプレーを見せてくれた。一方、77.川上は心配である。(GAME2では普通にプレーしていたため問題はなさそうである。良かった。)

試合は山口の流れで進んでいった。99.リチャーズのショットが安定しており、7.フィリップスもインサイドを支配。ガード陣のアウトサイドシュートも悪くない確率で決まっていた。

23点差と大きなリードを持って後半に臨んだ山口だったが、金沢が3Qに見事なカムバックを見せた。オールコートのプレスで山口からスティールを奪って流れを掴むと0.奥田が山口のディフェンスを切り裂き得点を挙げていった。0-16のビックランで点差を一気に詰めた。

突然危なくなった山口だったが94.延原のドライブと8.土居の8得点で何とか土俵際で踏ん張り、12点差で3Qを乗り切った。最終クォーターは再び流れを掴み選手たちが躍動。終わってみれば80-57と快勝で連敗を6でストップした。

金沢は13.アンティボのスリーポイントが2/17と最後まで確率が上がってこなかったのが試合を難しくさせてしまった。ここがいつもの確率に戻るだけでGAME2は全く違う試合展開になるように思う。


GAME2
山口74-84金沢
(9-19,17-13,28-24,20-28)

GAME2は金沢がリードを奪う展開に。山口がオフェンス面でもディフェンス面でも良いプレーができない中で金沢がトランジションで上回った。ただ、2Q以降徐々に山口が持ち直していった。きっかけは山口の25.田中だった。彼がスリーポイントシュートを連発したことで、ディフェンスにも良い流れで入ることができるようになり、金沢のトランジションからのオフェンスを軽減した。

そして3Qの途中に山口が逆転を果たす。11.山口の連続得点から始まり、32.吉川の連続スリーで金沢を追い越すことに成功。しかし、金沢も11.田中、32.栗山の連続スリーで再逆転。金沢のトランジションからの得点が再び飛び出し0.奥田が躍動。金沢2点のリードで4Qへ。

4Qは金沢のスリーポイント攻勢となった。0.奥田と13.アンティボがそれぞれ複数のスリーポイントを決め、点差を再び二桁に。13.アンティボは前日からシュートタッチに苦しんでいたが、それでも打ち続けていたことが最後の最後で功を奏した。

山口も11.山口のスリーポイントで追いすがるが、点差は縮まらず金沢が逃げ切った。

今年最後のホームゲームは1勝1敗。山口は連勝を逃した格好となった。


順位が近いチームとの試合が続いた12月。プレーオフを目指すのであれば勝利を重ねたかった1ヶ月であったが、結果は1勝7敗と大きな負け越しとなった。

このタイミングでメンバーが揃わないという不運が重なってしまったため仕方がない面が大きかったように思う。

それでも現在8位の岐阜とは4ゲーム差とまだ諦めるような差ではない。目の前のゲームにフォーカスし一つずつ勝利を重ねていってほしい。


この記事が参加している募集

Bリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?