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【マッチレビュー】山口パッツファイブ 〜新たな航海〜 #10


GAME1
香川86-71山口
(26-16,16-17,17-14,27-24)

勝率5割を目指す山口。今節の対戦相手は1年でのB2復帰を狙う香川だ。今シーズンはここまで14勝4敗と十分に目標達成ができる位置につけている。
上位陣との連戦となる山口だが、アウェイで白星を挙げられるかが注目となる。

32.吉川、31.富田をスターターとした山口。いつものゾーンディフェンスから相手のインサイドのオフェンスを防ぎ32.吉川の連続得点で先手を取る。しかし、93.上良の連続3Pシュート、3.山本の3Pシュートなど、ガード陣の高確率のアウトサイドシュートで香川が逆転。
中盤以降は香川のインサイド陣が山口を押し込み点差を広げていく展開となった。
山口はオフェンスの形を作ることができず、タフショットが多くなってしまった。それでも終盤の香川シュートが落ちる中で、7.ケンドリック、77.川上の得点で何とか盛り返し、26-16と10点ビハインドにとどめた。

変則的なゾーンディフェンスが効き、1.エイブラム、7.ケンドリックの得点で流れを掴んだように思われた2Qだったが、ディフェンスリバウンドを確保できずにセカンドチャンスで香川に得点を許してしまう。
すると、次第にオフェンスの流れを失い、1Qのようなタフショットが少しずつ増えていく。頼みの綱のファストブレイクからのペイント内のシュートも香川の寸前のチェックが効いているのか、思ったように決まらず流れを掴むことができなかった。
香川は至るところで見せるスクリーンプレーから空いているシューターを確実に見つけ、シュートを放っている。
香川がリードを広げるかに思われたが、最後のポゼッションでスティールから14.ジャクソンのダンクが生まれ、42-33と山口が1点を返した2Qとなった。

3Qの入り、32.吉川のドライブからの見事なフィニッシュで7点差まで詰めた山口。しかし、その後は香川の素晴らしいディフェンスの前にタフショットを強いられる展開となった。山口のボールマンのドライブに対して、良い距離感でヘルプに行き、ペイント内への進入を遮断。山口は気づいたら香川の選手に囲まれているという状況でキックアウトもできず、無理にシュートを放つという形だった。
また、香川のオフェンスでは圧倒的なリバウンド力によってセカンドチャンスポイントを量産。中盤には13-0のランを作り点差を20にまで広げた。
ただ、このクォーターも終わり方は山口が良く、リバウンドの確保からオフェンスに繋げて連続得点を挙げた。59-47と香川が12点をリードしている。

4Qも試合の流れは変わらなかった。
オフェンスリバウンドを確保してセカンドチャンスでポイントを重ね、山口のボールマンを良い距離感からのヘルプディフェンスで孤立させる香川。1試合通してのオフェンスリバウンドの本数は19。山口の4本に対して5倍近くの数を確保し、ゴール下で圧倒する結果となった。
オフィシャルタイムアウト近辺では16.松井にも3Pシュートを含む連続得点が生まれ、再び20点差近くになり、大勢が決した。
山口は香川のターンオーバー18本を誘発するなど、横浜戦のGAME1同様、流れが掴めない中での踏ん張りが見られたが、ディフェンスリバウンドが確保できなかったこと、そして香川のディフェンスの前にデザインしたオフェンスの形が見つけられなかったことが痛かった。
GAME2では、どのようなオフェンスのプランを作ってくるのかが注目ポイントだ。

GAME1はホームチームが86-71と、アウェイチームの得点を70点台に抑えるディフェンス力で先勝を飾った。

GAME2
香川104-70山口
(37-15,22-15,17-22,28-18)

9.重冨、32.吉川のツーガードでスタートした山口。9.重冨のジャンパー、11.山口の3Pシュートと良い流れで入ることに成功する。しかし、ディフェンスでのミスコミュニケーションによってできたオープンの3Pシュートを3.山本、93.上良に決められると、インサイド陣の強さを活かしたオフェンスで10-0のランを作られて逆転を許す。
その後は、前日同様スペースを消された中でのタフショットで得点を封じられ、ディフェンス面での規律も乱れてオープンショットを確実に決められる展開に。
攻守で香川が山口を圧倒し、37-15と大きなリードを奪った。

2Qも止まらない香川はディフェンスでの規律が乱れず、山口にタフショットを強いることに成功。オフェンスでは打てば入る状況でオフィシャルタイムアウトまでのフィードゴール成功率は何と100%となった。
オフィシャルタイムアウト明け、ようやく山口のディフェンスが機能し、香川のシュートが落ちるようになった。0-7のランで点差を詰めるも24.ランダルのオフェンスリバウンドからの得点で、一瞬できた流れがストップした。
そこから、93.上良の3Pシュートもあり7-0のランをやり返し、59-30と大きなリードを保った。

仕切り直しの3Q。山口がスイッチも使いながら何とか香川のオフェンスに対応し、シュートを落とすことに成功。立ち上がりに0-6のランを作りタイムアウトを使わせた。
ただ、タイムアウト明けに3.山本のディープ3Pシュートが決まると香川が堅実な試合運びを見せていく。
山口はどうしてもオフェンスで形を作ることができないが、アーリーオフェンスで少しずつ3Pシュートのアテンプトを増やし、31.富田、2.上松が成功させていった。
このクウォーターは山口が上回り76-52となった。

4Qはチームで作った31.富田の3Pシュートが外れると、強引なシュートが増えて香川が点差を広げると展開となった。
前日から通して80分間、香川のディフェンスのシステムを攻略することができなかった山口だった。そもそも、良い形で放つシュートが少なかったのだが、香川の選手がゴール下のスペースを狭くしていることによって、フリーでシュートに持ち込んだと思っても寸前のところで手が出てくるシーンも多く、決められるようなシュートが外れることも多い印象だった。
GAME2は前日よりも香川のシュートタッチが良かったこともあり、点差が大きく離れる結果となった。
最終スコアは104-70。
香川はホームで順当に連勝を飾った。山口は力の差を見せつけられ、悔しい連敗となった。

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