4th関氷感想〜なすべきこと、それは〜
関東氷帝公演感想 1度目配信、2度目現地1階奇数。
視界良好!遮るものほぼなし。
悪評轟く立川ステージガーデンだが、席さえ良ければ (渋谷等に比べればアクセスの問題こそあるものの)いい会場なんじゃないだろうか。
ご飯食べるとこいっぱいあるし…巨大なIKEAもあるし。
でも2階サイドに座ると首が破壊されるらしいです。
折れとるわ…首が!
配信で見終わったときの感想は一言でざっくり言うと
「はあ~~めっちゃ今までの不満点が改良されてるやん!!スゲー!!
でもなんか…疲れたなあ……」でした。
なんか…すごく疲れたんですよね…… あの3時間半のルド吹に耐え続けたこの俺が……。
なんでだろう…S1と控え戦が長くて辛かったからかな~?!
S1と控え戦が…長くて辛い!!?!?!?
関東氷帝の手塚・跡部戦→越前・日吉戦っていわば「青学の柱になる」というストーリーにおいて 根幹とも言える話なんですけど……?!
そこがなかったらな~って思っちゃう公演って…ガーーン…となってしまった…。
もちろんうおーーっ!!!!!こんなスゲー試合、最高のキャストで…長い尺で見られてラッキーだC~~!!!😿😿って感じる人も多いとは思う。 まあここは好き好きでしょうね。
・セットについて
ものすごく改善されてた!
俺に勝っといて負けんなベンチの色の浮きっぷりと、 あれによってベンチワークが椅子に座ってる二人(前)とそれ以外(後ろ)に分断されちゃった感があるのは ちょっと気になるところですが…
柱の二人/氷帝の中の跡部を強調するという意味ではいいのかな。
なんと柵も増設された!!ことで、下手に座っちゃうとジローとかまるっきり見えないかも。
なんとなくルド吹の方がベンチは見やすかった感もありますが……
一長、一短!(長太郎)
クソデカセットがクソデカ壁になって帰ってきた!?
でもあんまり好きじゃないな~、壁。
峰ルド吹までの三角パネルに空とか映しまくってるのでも「まあ…。ハイ……。」て感じだったのに、 壁という大きなキャンバスを得たことで「よぉ~~し背景映像映しまくっていけーーーーーっ!!!」(応援対決の井上さん)て感じになっちゃた…?
あのよ~、どうしてもいる!?その映像…
壁(杏ちゃん)に描かれた絵とか…!?関 東 大 会とか…!?!?
配信で見るとストテニ場なんか忍足と向日に思いっきり背景映像が重なってて、 パワポ使ってるときに前に立っちゃった人やん。と思ってしまったよ…。てか壁の手前で試合してて、壁の向こうでみんなが後ろ向いてるのってどういう表現ですか…?!
ルド吹のクソデカセットが「でも、キャラの立ち位置によって2面コートの試合を効果的に表現できてるからね!!」って褒められてたのに即わけわかんないことすんじゃないよ!!!
そもそも私にとって舞台というのは…
【空間と人があって、そこに観客も巻き込んで世界を見立てていく芸術】だと思ってるので…
もちろん精緻に作りこんだセットとかもいいと思うんですけど…。
プロジェクションマッピングという技術や芸術のすばらしさももちろん好きだけど!!! 使い方がハマってたらいいのよなんでも!!
別にさ、見えなくてもいいんだよ…氷帝の校舎なんて…2種類も…!
榊の声が聞こえて、氷帝メンバーがテニスをやってたら、そこはもう氷帝じゃん。 「ところでここどこなんだろう?」って思うことって、ないじゃん……!
4thにずっと思ってることなんだけど、役者と照明の力と、観客の想像力をもっと信じて委ねてほしい。
鉄の波動球にエフェクトがなくったっていいし、空の映像がなくったって私たちにはテニスコートの上には空が見えるはず。
私がルド吹の時にはっきり確信した
「全コマに背景を書き込もうとしてるな…」というのはこのあたりにも繋がるものがあるかもしれない。
見せたいものがあって、背景も見せたいし、エフェクトも描きこみたいし、後ろにいるモブも含めて全員描きたい、みたいな…。
4thは取捨選択が得意ではない、と言われがちなのは原作の肝要を抑えられていない!というオタクの主観だけではなく 「画」の構成においても少なからず感じられることかもしれない。
まあでも、「複数回テニミュを観劇する」というのが比較的ポピュラーである以上、 好きなキャラクターを定点しやすい出ずっぱりシステムってありがたくはあるのかもな~。
ところで、校内戦の三角ネットについては…
私はちょっとムッとしちゃった。
あれってさあ、峰~ルド吹において「セットの一部が場面によっては坂になったり、ネットになったりする」っていうもので… 見づらい!!っていう不満も多数上がりつつも、 私はそうやって一つのセットを色々なものとして見立てることができるのは非常に演劇的だなーと感じていたんですね。
前述したようにそういう「限られたもので世界を見せる」って、 役者の力と観客の想像力でできる、演劇だけのワンダーだと思うから。
それをさあ……!もはやセットも一新されてしまった中で、 「校内戦だから、峰~ルド吹でもそうだったし、ネットはこの三角を使う」っていうのは… 前二公演にも、そして氷帝公演にとってもメチャクチャ適当なことするなあ!!!と思ったんですよ。
だって峰~ルド吹見てたら「あ?ああ、前に出てきた三角ね…校内戦だからこれネットね、了解…。」って思えるけどさ…
氷帝公演から4thデビューします!っていう観客にとっては、 謎の板を挟んで乾と手塚が試合してる…という光景でしかないじゃん!!
氷帝戦はずっと回転ネットなんだしさ…!!
緞帳的に使われるようになった「以前のクソデカセットを模した板」も前2公演のレガシーでしかない。
いや緞帳的なものができたことは純粋に好ましいし、ヨカッター!!と思ってます。
半透明とはいえ、幕が上がる/幕が下りるって観客的には「舞台の世界に没入するぞ」という意識のスイッチに繋がると思うので。 これはホントうれしかったな~!峰の時に気づいてくれたらもっと嬉しかったな。(チクチクババア)
嬉しかったといえば試合時のネットが映像投影できる半透明ネットではなくて普通に網目のネットになってたのも100点!!!
ルド吹の時どんなに考えてもネットに映像を投影してるシーンが「リョーマくんが試合前に壁打ちしてるパスパスとした衝撃エフェクト」だけだったため、 こんなことのために…キャストの下半分を隠されてんのか?!と悶々としていたので…
まあ幕にしろネットにしろ「従来のテニミュにあったものを4thで改変して、そして氷帝から元に戻した」というのが本当にさみしい。
山吹までは実験場じゃねえので…ていうか、テニミュって20年もやってて積み重なりがあるはずなので……
もちろん、反応を受けて/実際に興行してみて改善していくっていうのは素晴らしいことやけどもな…!!
そこはポジティブに受け止めよう…!!
・歌について
歌に関してはメロディーが好きなものばっかりでマジマジ嬉C~~~~っ!!!!!!となった。
やっぱり私はまず曲が好きかどうか、そのあと歌詞に意識が向いていくタイプなので単純に好きなメロディーがたくさん流れるというのは最高。1st~3rdまでの関氷は1回ずつくらいしか見てないので、過去曲と比較してうんぬんみたいな発想も一切浮かばなかったし。
・乾のテニスエボレボリューション
・岳人ソロ
・スーパーコンビが勝利する
・ジローソロ
・跡部ディスコ
あたりはかなりお気に入り。
スーパーコンビはなんか宍戸さんのアツさ、男らしさが試合を先導してボルテージ高まってる感じがしていいですね。
氷帝校歌、青学校歌も好き。
今回は校歌中に都大会不動峰・コンソレの消化や校内ランキング戦のダイジェストが行われているのも舞台的に見ごたえがあって最高。
こういう歌にのせて展開をババーっと観客に見せるのって、めっちゃくちゃいいよね~~! RRR見た人はみんなそう言ってると思います。
特にコンソレはやらないかもなー、ていうか柳沢じゃなくて観月が出るのってえ… メタ的には人気キャラ/実力のあるキャストだからぁ…?とか悶々考えてたけど あれだけでもルドルフのオタク的にはめちゃくちゃ嬉しいし、(負け方が即落ち2コマみたいだが) 氷帝の強さ・ジローの底知れなさを補強するのに一役買っててありがたいよね。途中から加わるのってメッチャ「強キャラ」で……かっこEやん…。
「推し校出ててラッピー🎵」だけでも全然いいけど、やっぱ「推し校出てる意義ありー🎵(徹夜の甲斐ありー🎵)」と思いたいし。
ただ歌詞については……ルド吹の時よりは格段にわかる・ブチ上がる歌詞になったものの、 どうしても「え…!?これ…何の話をしてるんだ?」と思ってしまうことがあるのが頭がグニャグニャしてしまう。
恥じらいの謝罪の時から感じていましたが、不二ソロの歌詞を難解にするのは… 「マジ(真剣)でテニスをしてない」不二だからわざとやってるのか…?!
波打ち際に立つ君だからこそ笑顔はないのかなってマジで何の話なんだ。
波打ち際ってどこなんだ。ここ六角なのか?大阪湾のクジラ!?
笑顔がない君って誰なんだ、 そこにいるニッコニコのジローのことが見えないのか、すぐそばにいるのに…。
でもよ…初見では歌詞を正確に100掴むのって難しいから… え?なんか多分、それっぽいことを言ってるのかな…?と思って聞き流しても、 複数回見てるうちに「結局何の話?」「これ今する話?」になるのっておかしくね…?! ミュージカルって…メロディーのムードと歌詞で… 登場人物の気持ちを我々に伝えてくれるんじゃないんですか…!?
私はいまだにアメージング、メロディー最高!!歌声最高!!ダンス最高!!フォーメーション最高! 歌詞は何のこと?と思ってる(読解力のなさ噛み締め涙)からな…。
まあ氷帝公演はルド吹に比べて格段に歌詞はわかりやすかった!マル!結果がすべて~(海堂)
・本編について
セット、歌と来て本編の話なんですが、 私はここにきていよいよ「4thくんがやりたいことがわからなくなったな……」と強く感じてしまった…。
そもそも不動峰公演を「卒業式後の手塚vs越前」時空で初めて「高架下の手塚vs越前」で〆たのは、 何よりこの青学の柱宣託シーン、青学の柱という概念そのものを重視しているからだと予想していたので…
ルド吹公演の頭で秒で終わらせたことに違和感はありつつも、 「氷帝公演の中でキッチリ曲付きで見せて、後半の控え戦で再度強調するために温存しているのかもな」と好意的に捉えていたんですが。
なかったな……何も……。
もしかしたら何回も見せたから協調できている、という風に捉えているのかもしれないですが…!
ミュージカルだよ…!?大事なものを歌にしないで、どうするんだよ…!!
表現媒体ってたくさんあるけど…一番強調したいときに漫画だったら大ゴマにするし、歌だったらサビにするし、舞台だったらスポットライトを当てたりするじゃん。
そもそも「大事なものを歌にしない」ってミュージカル的にすごい謎じゃないか!?
大切なものは歌にしてない 4thの中に燃える情熱が見えるかな?ってコト?!
私ルド吹何回も見たけど、ライトで零式表現してるって気づいたの途中(2階以上に入った時)からだったから、 キターーーーーーーー!!!!手塚部長の脅威のテニス~~!!って歌ってるとき (そんなにリョーマってあの零式にテンション上がってたんだ…)と思っちゃったよ。
改めて考えると、親父という強大な存在の側で自由にテニスをしてきた越前リョーマが 日本で、青学で、青学を背負ってテニスする手塚国光に敗北することで「目標」ができて、 そのうえで青学の柱になることを託されて、 俺は上に行きたい、勝ち上がりたい、強くなりたい!と思ったからこそ裕太や亜久津を打ち負かし、 手塚からバトンを受け取った控え戦でベストテンションを発揮して周囲を圧倒するっていう…
超カッコイイ一本の芯がある話じゃないですか。
しかしながら今公演のS1の手塚は、腕を痛めてるのに青学のために一歩も引いてねー!!スゲー!!というよりは、 なんか悲痛さが前面に出ていて、1回そのリョーマ-手塚間に存在する熱さが鎮火してしまうっていうか…。
え…高架下で…?なんだっけ…早く病院行けし💦と思っちゃって…。
なるほど肘なわけね!おい手塚、いい医者紹介するぜ!
ねえよくも俺の体を凍り付かせてくれたね♪←凍り付かせたのはオーダー組んだスミレちゃんだよ
体がなまるといけないね♪←たしかに
まあここは個人の好みなので、全然うおおお!!!歌うめえ~~~~!!!!!アッチィーーーー!!!ってなってる人もめっちゃいると思います。
私が3時間の公演終盤のS1で観劇体力が切れてきて意識散漫になってる可能性はある…。
それにしても峰もルド吹もそうだったんですが、 「公演の最後の試合、のひとつ前の試合で後ろのみんなが横一列になって校歌MIXを歌う」ってこれからも毎度やるんですか?!
ロイヤルスラムに君↑臨↑す↑る↑!!!がカッケーのでテンションは上がるけど、またこの絵ヅラかいな!!!と思っちゃうよ。
てか普通に校歌MIXってブチ上がらざるを得ないだけに、そのあと最終戦をやるってテンションコントロールが難しいと思うので、 これからもやってって…だいじょぶかいな。 まあルドルフの校歌は…MIXしてもらえなかったんですケド😅1幕で負けたから…😅
(いやルド戦って盛り上がりどころ難しいと思うんで…今は吹と合体したこと自体にはそんなに文句はないです)
冒頭のバスケ部のシーンは私は結構好意的に見られた。
舞台の頭に「こいつが1年ルーキーか!」って強調するのは悪くないと思うし。単独公演だし。モブが越前さんをナメてかかってギャフン!!するのってなんか「あ~これこれ…いつもの味…」てなって超安心するし。
しかしバスケ部が全員ボーイズだと思ってたら2/3山吹中バスケ部だったのでいやいや……使いあぐねてんならもうボーイズ制度辞めろし…!?と思っちゃった。
私が峰公演で感じていたボーイズの良さって、テニス部以外の世界の広がりを表現していたところだったんですけど、関氷まで来たらもう「テニスの大会」に世界が凝縮していき始めるということなのかも。
・4thの示す「テニス」とは、「テニスの王子様」とは何か
過去シーズンの関東氷帝公演には、「あいつこそがテニスの王子様」という不朽の名曲があるため、 4thでこの曲が用いられるかどうかにはやや注目が集まっていたかのように感じる。
結果としてはフルで歌われることも、Do your bestや24/365のように一部引用されることもなかった。
リアルタイムで追いかけられる初めてのテニミュだから、聞きたかった~残念!という声も見受けられるが、 個人的には「新しい関東氷帝公演」を示すためにもなくて良かった、英断!よくやった!!と感じています。
「あいつこそが~」がない関氷って…Memoryのないキャッツじゃね?!と思っちゃうのもわかるけど。
ただ、「あいつこそが~」をなくしたことの入れ替わりのように歌われた 「we are prince of tennis」というフレーズが、も~~~う気になって気になって……。
なんていうか、『テニスの王子様』という作品に出てくるキャラクターは誰もが王子様である、っていう考え自体はいいと思うんですよ。
実際私もここ2年でテニプリにハマって、どんなに出番がちょっとのキャラクターでも確実にファンがいると確信できるすごいコンテンツだ、素敵だなあと圧倒されたわけだし。
テニプリ国勢調査のあの選択肢の多さ一つとっても、 ファンの「私はこのキャラが好き!」という好意を受け止めようというテニプリの、許斐先生のハッピーメディア思想を感じるし。
まああと…王子様なら皆のために手洗い!うがい!だし。
だから「テニスだろ」の歌において「Prince of tennis for you,for me」って歌うのは何の話?とは思いつつも、 4thシーズンにおいてはあくまで「誰もが王子様ですし、あなたの愛する『テニスの王子様』を、『テニミュ』を見せていきますよ」というある意味メタ的なメッセージかなと感じるし、 そこは2幕の頭に存在する、2度目のOPナンバー的な立ち位置かな?と好意的に受け止められた。
「終わらないテニスの時代」ってフレーズは直球に「テニプリ」「テニミュ」の話だなと思うし。
今公演ではカテコのみになってしまいましたが、峰・ルド吹でOPナンバーとして用いられた「Prince of Tennis〜4th season〜」において キャラクターたちがプリ~ンスオブテニ~~ス♪、でポーズを決めるのは 「全校全員が王子様です!」という意味があったんじゃないかなーと再確認したというか。
でもッッッッ
越前vs日吉戦で全員が「we are prince of tennis!!」って歌うのは……
全然違わない…?!?!??!?!?!
もちろん原作を読み返したらわかる通り、越前日吉の控え戦で「すげーな越前…!あいつこそがテニスの王子様だぜ…」みたいなセリフがあるわけじゃないんですよ。
しかし越前に驚く不二パイの表情や「樺地、なんか震えてへん?」「そういう侑士お前も…俺もだけど…」という会話からわかるように、 この控え戦では【ベストテンションを発揮した越前に周囲が圧倒される】というポイントが肝要であり、そこで旧シーズンでは 「周囲が越前を『テニスの王子様』と歌い上げる」というナンバーが生まれた(と思われる)わけです。
そこを反転させて控え戦中に「すげーな越前…俺たちもテニスの王子様だぜ…!!!」って言われても、 どうしたどうした!!!?今越前と日吉の試合なんスけど…!??!って思っちゃうっていうか…。
今だよ、今の目の前の話して!っていう… 。
これ、リョーマvs裕太戦でいきなり不二と観月がシットリ歌い始めてオイッどうしたどうした!!!? 今ってリョーマと裕太の試合なんスけど?!?!て思った時と同じパターンにゃ。(いつものパターンにゃ)
あのー、不二と観月の裕太に向ける感情の違い、いいですよね…わかります… でもこのマンガ越前リョーマさんが主人公なんで、せめて…裕太はともかく(こんなことルドのオタクに思わすなよ)越前さんの話してもらっていいすか…?ってなってた…。
これはあくまで素人が個人的に思ったことなんで全然同意していただかなくていいんですが、
そもそも……テニスだろで「Prince of tennis for you, for me」した上で、 控え戦で同じメロディーのまま「You are "the" prince of tennis!!」って歌ったとしたら…
めっちゃかっこよくなったんじゃないですか…!?
みんなが王子様…!
でも今、この試合の瞬間は、誰もが越前リョーマこそが『テニスの王子様』だと認めざるを得ない!!って感じで。
メタ的ないやらしい話ですけどこれだったら
・あいつこそがテニスの王子様のフレーズを用いることで過去シーズンを想起させるエモ
・公演中に観客が一度聞いたフレーズが、作中の展開に伴って変化するエモ
のエモ二重取りができたと思うんですよ。
でもそれをあえてしなかったっていうのは…… やっぱあいつこそ~を避けるためなのかなあ…?! わっかんねーけど…。
もったいない、テニスだろのメロディーやステージとかめっちゃかっこいいのに… 最後の最後でシーンの意図が盛大にぶれてしまったような気がして本当にもったいない。
せっかく「日吉が跡部への下克上に気を取られてて気持ちがよそ見してる、のをリョーマが試合に引き込んでいく」のがめちゃくちゃわかりやすくていい演出だな~!と思ったのによ…。
試合が終わった後によーし俺も負けてらんねーー!!俺も王子様!!ってなるんだったら「俺はあいつよりもっと輝いて見せる」マインドでわかるんですけどね。
でも最後は「テニス、俺と仲間の絆卍」みたいにしっぽりし始めるんで……。
そもそも俺=テニス!!という価値観が強固だった三ツ矢作詞に対し、 4thにおいては己とテニスの関係性がかなりフワフワしているなと感じているんですが。
「君がいたからテニスを愛せた」←君がいなきゃテニス愛せんかったんか……?
「テニスが俺たちを変えてくれた」←テニスで更生したってこと…?
「テニスは明日もお前の道 示してくれるだろう」←え…!?
「なすべきこと それはテニスだろ」←それはそう
「何より信じてる それはテニスだろ」←確かに
「楽しむこと それはテニスだろ」←うーん…!?
「夏の前に熱いコートに俺たちを連れ出してくれないか」←“テニス”に連れてってもらうんか?!自分で駆けてけ!!
とか思ってると結局テニスってなんなのよ?!(水瀬伊織)になっちゃうっていうか…。
一つ一つのフレーズ、メロディはかっこいいので聴いてるとアラ~いい歌😿と思うんですが、冷静になった瞬間「?」になる。
「俺がテニスを選んだのか テニスが俺を選んだのか
とにかくテニスが俺を形作っている」という名フレーズが新テニミュにおいて爆誕してしまった今、
「…でさァ、4thくんは結局テニスのことなんだと思ってるワケ?!」って思い悩んじゃうんですよね。
ここはどうしても、4thは三ツ矢作詞と分けて考えるべき!!!比較なんてナンセンス!(プレッシャーは、ナンセンス!)と思いつつも考えちゃうな…。
まあスポーツ作品においてというか、『テニスの王子様』においてのテニスって何よりも強い概念じゃないですか。
優秀な兄と比較されるとわかっていてもテニスを続けた裕太、腕を破壊しながらもテニスを続けるタカさん、テニスを嫌いになれるわけないリョーマ。
それがわかっている以上、「テニス」とキャラクターとの距離感はもうちょっと明確にしていただきたい…!
そんなフワフワしている状態で「テニスの試合にかけた俺の365日」「オールフォーテニス」を引用されてもそんなに好きやったんかテニス…てビビっちゃうからさ……
ワークライフバランス!😄って言ってる人が急に「会社は俺の命」って言い出してもビビるやん。
・総評
キャストはメチャクチャメチャクチャよかった(特に氷帝については元々そんなに肩入れしてる学校ではないのに魅力的なチームだなと感じられる瞬間が何度もあった)し、曲も良かった。セットも改善されてる。とっても楽しかった!!!!!!!テニス最高セイヤー!!!!
なのになんだろう心に残るこの虚無(シャバ)さは……?と考え込みたくなる。
そんな感じだった……。
正直河村寿司のシーンも「これから青学の柱のシーンを控えてる手塚さんと越前さんの、こんな姿を観客に見せることに何の意味があるんだよ。」と思ってもう信じられないくらいシラケちゃって恐ろしくなったんですが、もうそういうことを真面目に考えないようにしてからはENJOY!Yeah!ガンガン行くぜ!最高!♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪になりました。
過去曲の引用、エモかろ〜?ほのぼの日常シーン、萌えやろ〜?という目配せに対しても過敏に穿ちすぎて「あ……………はい……どうも……ハハハ…」になっていましたが、ハイ!!エモいっす!!萌えっす!!って素直になれば何もかもハッピーです。観劇楽しみます 仰せのままに(桃城)
まあ、ルド吹の時に(ただでさえこれ以降そんなにセリフがあるわけでもない)柳沢のテニスプレーヤーとしての姿勢を象徴する「こういう試合、大好きだーね!」をどうして削ったんだ…という心の燻りを抱え続けていたのですが、跡部様の「この試合間違いなく俺にとって無二のものとなる!」ですら削られた今、贅沢言ってらんねーか!という気持ちでサッパリ成仏できたので良かった。
赤澤の「勝てたのは正直運がよかった」もないし、観月の「地味なもんか!忌々しい~」もなかったのでモノローグはバッサリないのかな?過去公演であったかどうかわかんないけど……。
あとこれはルド吹の時も強く感じていたんですが、
「観客がシーズンを全公演見ること、1つの公演を何度も見ること」を信じすぎって言うか……甘え過ぎじゃないんかい……!?
歌詞一回じゃ聞き取れなくて、聞き取れたとしても文章的に意味がわからないナンバーがあるって普通にミュージカルとして…厳しい!!
6800円って2.5作品としては安いけど、日常の感覚で言えばいい値段だよ。3時間って長いよ。
私は1st~3rdまでを追ってたわけじゃないのでそういうもんだよと言われればそれまでなのですが、凱旋になって急にシーンが消滅したり曲が増えたり、演出プランが変更になったりと、「役者の成長や解釈の変化」以上の舞台における基礎部分がそんな変わってええんか…!?
峰・ルド吹公演の曲を引用することも「大石の曲、今回は菊丸が歌うんだよ~~!!エモいよなあ~!」と言われればそうなんですけど、見てなきゃわかんないじゃん…。
まあそこまでキッチリわかんなくてもいいのかもしれないけど。
校内戦の板ネットに関しては、誰も郷愁を抱いてない無縁仏みたいな存在なのでもう解放してあげて欲しいと思います。
でもルド吹凱旋から「ゴリラのおっさんの曲が消えて、代わりに裕太の過去シーンが増えた」みたいな暴挙がまかり通った以上、「河村寿司が消えて、手塚ソロが増える」みたいなことやりかねないよね……まあここは邪推なんですけど。
キャストは良く、解釈については個々オタクの感想があると思うので別途ツイとかにパラパラ書いていきたいかなあと思うんですが…特筆するなら宍戸さんとジローと向日がマジで良かった。
あっ図らずもみそしおコショーになっちゃったけど。
等身大、かつテニプリのキャラクターが、魅力的に舞台上に存在している…!!という新鮮な喜びを思い起こさせてくれました
次は六角…。
正直「氷帝の時はあんなシルエットとか見せてきたのに六角はザザーーンかよ…」と思って気合の差で若干もうウケてますが、六角中のことは大好きなので楽しみです!!!緑山はあるのかな!?
11代目青学…そして峰ルド吹のみんな…大好きだ…!!
テニミュ!俺を引退させるなよ!!!!!!!!!!
なんだかんだ言ってもテニミュって楽しいじゃん。
テニプリのことを考え続けられるって、マジでお祭り以外の何物でもないし……。
涙もあるけ~~ど~~~♪(空に響き渡る南健太郎さんの美声)