『ストーンオーシャン』(『ジョジョの奇妙な冒険』第6部)についてを話数ごとにあれこれ。その3

第3回目になります今回は、漫画『ストーンオーシャン』の『グーグー・ドールズ』、『ストーン・フリー その①』から『その②』の回までの注目したい箇所についてお話させて頂きたいと思います。
(『ストーンオーシャン』単行本第1~2巻 第7話から第9話まで)

『グーグー・ドールズ』、『ストーン・フリー その①』から『その②』までの簡単なあらすじ

徐倫の「エネルギーの固まり」(スタンドのこと)である「ストーン・フリー」がその実体を現す。
そして徐倫はストーン・フリーの能力を駆使することで、グェスのスタンドである「グーグー・ドールズ」を成敗する。


『グーグー・ドールズ』について

グェスに「チュー言葉」で喋ることを強いられる徐倫…。
「コントロール室はこの先どっチュへ行けばいいんでチュか?」
これは本当に可愛いです。グェスじゃなくてもナデナデしたくなっちゃいまチュね。
徐倫はやはり乗り気ではありませんが、『ストーンオーシャン』1巻収録の『石作りの海②』で徐倫も、元恋人であるロメオに「『ロッチュ~』って呼んでもいい?」と聞いているシーンがあることを我々読者は見逃したり致しません。
こちらでは「ロッチュ~お腹チュいたニャン!」などといった発言を徐倫はしておりますが、こちらはチュー言葉+猫ちゃん言葉でしょうか…?尤も、徐倫本人は「赤ちゃん言葉」であることを主張しているようですが…。
明日は我が身ということでしょうか、自分がされて嫌なことを他人にしてはいけないという教訓かもしれません。
しかし、徐倫が勇気をふり絞って「どっチュへ行けば~」などと発言したのも束の間、次の瞬間にはグェスに「知らねーよマヌケ!」と返されているのが世の無情といったところでしょうか…。


『ストーン・フリー その①』について

前話『グーグー・ドールズ』のラストでついにグェスの精神力の形である「グーグー・ドールズ」がその姿を現します。
第6部のここまでの時点でその名はまだ登場していませんが、「精神力の形」とはまんまスタンドのことですね。
ここまでに徐倫が体から糸を出す様子を見せてはいましたが、第6部でハッキリとしたスタンドの全体像を見せたのはこのグーグー・ドールズが一番最初ということになりますでしょうか。
「ドールズ」と名がつけられているだけに、徐倫のグーグー・ドールズに対する印象は「人形の形」であるとのことですね。荒木先生自身は「デザイン的には猿のミイラ」とおっしゃっていましたが…。
さらに荒木先生によると、グーグー・ドールズは「(『ジョジョ』)第7部のポコロコのスタンドにも似ている」、「寂しい時のタダの話し相手」とのことです。
単行本のグーグー・ドールズ紹介のページによると、グーグー・ドールズは「友達になりたいんだけども、支配もしていなくてはならない」という、「ペット化」とでもいうようなグェスの屈折した心の姿とのことです。なるほどな~。
グェスのこのやや歪んだ心理がピーちゃんのような存在を生み出したということでしょうか…。


グーグー・ドールズに引き続き、この回のラストシーンではついに徐倫のエネルギーの形であるスタンドのストーン・フリーが姿を見せます。
ただし、まだここではストーン・フリーという名前も明かされていないし、姿を現したと言っても上半身のみですけど…。それでも迫力のあるカッコ良さには間違いありません。
『ストーンオーシャン』の物語が開始して以来、第8話目にして主人公のスタンドがお披露目されました。
これって遅めなことなのかな?と疑問に思ったので、他の部のスタンドが姿を見せての初登場をする回を以下にリサーチしてみました。名前だけや、能力をチラ見せするなどといったことで初めて登場した回ではなく、スタンドの実体が初めてバアァァーンとハッキリ現れた回についての調査です。スタンドの概念が存在しない第1部と第2部は割愛しております。

・第3部『スタープラチナ』初登場回:『空条承太郎 その③』(『スターダストクルセイ ダース』第3話目)
・第4部『クレイジー・ダイヤモンド』初登場回:『空条承太郎!東方仗助に会う その②』(『ダイヤモンドは砕けない』第2話)
・第5部『ゴールド・エクスペリエンス』初登場回:『黄金体験 その③』(『黄金の風』第3話)
・第7部『タスク』初登場回:『牙(タスク) その②』(『スティール・ボール・ラン』第26話)
・第8部『ソフト&ウェット』初登場回:『ソフト&ウェット その③』(『ジョジョリオン』第4話)

ありゃ…意外と各部の第1話で姿をハッキリと見せるスタンドおらん説。
上に出たポコロコのヘイ・ヤーも、第7部の主人公である「ジョニィ」の愛らしいスタンドであるタスクちゃんを差し置いて早々と姿を見せて登場していますね。(ヘイ・ヤーの登場→『スティール・ボール・ラン』第2巻 第9話『長い長い下り坂』より)
お話相手になってくれるスタンドは、主人公のものより先に登場するという法則でもあるのでしょうか?
場を賑やかにしてお話してくれる第5部のピストルズちゃんはジョルノのスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」より後でしたが…。
ジョニィのスタンドの登場が遅めなのは、第7部当初はスタンド能力よりジャイロの鉄球が頑張ってくれているからというのもあるのかもしれないのでしょうかね?


『ストーン・フリー その②』について

徐倫の脱獄が疑われたことにより、看守が刑務所内に警報を発動させます。
脱獄の警報に気付いた刑務所内の面々の中に小さくロッコバッコ所長もいるのですが、ここでもきちんとシャーロットちゃんを腕にはめているのが愛らしいです。寝る時以外は…いや、寝る時もシャーロットちゃんは装備されたままなのでしょうか?

警報が鳴らされた時の看守の発言に「999(脱獄)発生ェェェェーッ」というものがあるのですが、この999、スリーナインは刑務所で使用される隠語でしょうか、ちょっと検索にもかけてみたのですがわかりませんでした…。隠語というのは、例えば、お店にもよると思いますが、「1番はトイレ」とかのことです。あまり詳しくないので、例えがトイレで申し訳ないのですが、『ジョジョ』にはトイレのシーンも比較的よく登場するということでここはお一つお許し下さい。

ついにグェスへ報復の機会が訪れ、徐倫のターン到来です。
「やれやれだわ…」出ました!
そしてここで初めて徐倫のスタンドに名前がつけられます。
名シーンなので引用しますよ!

「あんた 何にでも名前はあるって言ったわよね
 あたしも名前を付けるわ
 『ストーン・フリー』
 あたしは…この『石の海』から自由になる…
 聞こえた?
 『ストーン・フリー』よ……
 これが名前」

この後、間髪入れず徐倫のオラオララッシュが繰り出されます!
「やれやれだわ」からのオラオララッシュ!ここで、ああやっぱり承太郎の娘なんだなぁと実感した方も多いのではないでしょうか。


上の項目にて「漫画では各主人公のスタンドは何話で姿を見せるか」ということを調べましたが、アニメの方も確認してみたところ、これまでアニメ化している第3部から第5部は全て第1話からスタンドがハッキリと姿を見せて登場していました。
ストーン・フリーはどうでしょうかね?
ストーン・フリーをアニメの第1話から登場させるのは難しいのでは、と少し疑問に思ったので…。
原作のエピソードカット無しで忠実にアニメが作成されるとしても、テンポ良く進んで2話でくらいの登場になりますしょうか…?
1話で徐倫が刑務所に入るまでの件をやって、2話でグーグー・ドールズとのドンパチを放送すれば…?(※本当にあくまで勝手な予想です)
それとも、エピソードの順番を変えて、グーグー・ドールズとの対決を1話からやっちゃいますかね?
はたまた、第1話でストーン・フリーが大活躍するようなアニメオリジナルのエピソードを挿入して下さりますでしょうか?
期待に胸の高鳴りが止みそうにありません…。

ところで、第6部のアニメでも、OPやEDの映像に仕掛けを作って下さるのでしょうかね?
アニメ本編に登場次第、OPやEDの映像にもその登場した人物やスタンドが追加されていくなどの仕掛けをです。
第6部の主題歌映像にも、何度も停止ボタンを押して確認せずにはおられないような小ネタをすごく期待しております!


まとめ
以上、今回の見どころチェックはここまでになります。
今回は『ジョジョ』各部の主人公のスタンドが初めて姿を現す回を調べさせてもらったのですが、自分でも単行本を読み返していてとても興味深かったです。
第1話からバアァァーンと登場しているスタンドは意外にもいないんですね。
『ジョジョ』だけに、スタンドは「徐々に」姿を現すという結論のようでした。
…失礼致しました。

(しかし、最近↑このネタは本家大元でもある荒木飛呂彦先生ご自身も使用されてらして嬉しくなりました。『ジョジョリオン』26巻著者近影にて)

ではでは、ここまでお付き合い下さり、誠にありがとうございました!

また次回がございましたらよろしくお願い致します。

アリーヴェデルチ!!

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