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保育参観と赤ちゃん返り 男性育休記18/68

昨日帰りに、担任の保育士さんから、「芳川さんはじゃあ明日どうですか」と聞かれ「いいすよ」と返したため、突然だが保育参観することになった。体調不良者がいまだチラホラいるため、分散して入れてく感じらしい。

事前に保育士さんから言われていた通り、まず2歳児を預けてから、帰ると見せかけて10分後くらいに改めて教室に入る。私ともう1人、誰かのお母さんとで計2名での参観であった。

「パパだ!」

速攻で気づかれて、以後ずっと甘えモードになってしまった。ずっとこっちを見ている。駆け寄ってきては小声で「おうちかえろう」と提案してきたりするシーンもあったが、総じてきちんとしているというかなんというか、社会性のある集団行動をしていて、静かな感動があった。今日は何人休みがいるのか分からないが、6人の2〜3歳児を2人の大人が完全にコントロールしてるのは素直にすごい。ピアノも歌も上手だし、パフォーマーとしての先生たちに感動した。なんか預かる時間が短えとか連絡がいまいち意味わかんねえとかガタガタ言ってすみませんでした。応援してます。いつもありがとうございます。

うちの2歳児が一番仲良くしているっぽいアナザー2歳児は一番尖っていて、先生のピアノに合わせてそれぞれ自己紹介するシーンがあったのだが、「僕の名前はスーパーマリオです」と無茶苦茶嘘をついていて、なんていうか、良かった。引き続き仲良くして欲しい。

「ずっと、パパのことを見ていますね」
 
「はい、あいつなんなんすかね」

同じ参観者のお母さんと唯一交わした会話はこれである。うちの2歳児もそういう意味では異彩を放っていた。面白いやつである。

面白いといえば、帰宅してからも事件があった。

近々絶対言い出すと思っていたが、新生児が授乳されているのを日々見つめているためか、見事に「赤ちゃん返り」したようで、なんかモジモジしているなと思ったら突然妻に「おっぱい、のみたい」と勇気を出して告白したところ、「えっ、ダメだよ」と1秒で断られて、何が起こったのか理解できないのか、しばらく固まってしまっていた。ようやく動いたと思ったら、「もうママとあそばない」「パパともあそばない」「あっちいって」とか、なんか一人になりたい的なことを言い出して、遊具のある部屋でドアを閉めて閉じこもってしまった。いや、メンタル大丈夫なのかよと思って2分後くらいに小さくドアを開けると、滑り台の頂上で体育座りして、右手で目頭を押さえて音もなく泣いていた。彼の「号泣」以外の泣き方を初めて見た。

それをみて可哀想という気持ちが3パーセント、残り97パーはめちゃくちゃウケるじゃんという気持ち。3パーに免じて写真は撮らないでおき、静かに近づいて、抱きしめた。大丈夫、お前はもっと面白くなる。少なくともこのエピを君がいつか泣いて嫌がるまで喧伝しようじゃないか。起こったこと面白おかしく伝えるということに全力を注ぐ、そこに私がこれまで日記で培ってきた能力なのだ。「おっぱい、飲みたかったの?」「うん…うわぁぁぁぁああ!」コクコクと頷いて堰を切ったように号泣し始める2歳児を抱きしめながら、人でなしの父は、ああ、この日記を書いてきて良かった。ようやく面白い事件が起こった。そんなことを思っていた。

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