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無題

昼過ぎに降り出したひどい雨は夕方前にやんだ
晴れた空の中にぽっかりと拳を突き刺して
穴を開けてみたら虹になった

七色のひかりに乗っかって
吹き飛ばされて煽られて
降り立つ知らないどこかの街で
誰かと握手をしたい

名前を呼ばれた気がして
振り向いてみたら黒い野良猫が
大きなあくびをして丸まって
陽だまりを呼んでいた

せまい世界に生きるわたしたちに
きっと今日も降りそそぐ太陽のような優しさ

触れられない愛

小さな幸せを
ビーズの刺繍のように敷きつめ
キラキラと輝く道の上を
転がる小石のようでありたい


詩の墓場

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