今の産地にはテキスタイルデザイナーが必要だと思う。
先週末いろいろと用事が重なったので東京に行ってきました。
東京はとにかく歩く。みんな歩いててすごい。私だったら1.5kmもあろうことなら車で行ってしまう。というか暑いし、歩きたくない。東京の人は東京に住んでてすごい。いつも思います。
日曜日は多摩美術大学のオープンキャンパスがあり、NINOWのメンバーの川上さんが母校で登壇されるとのことだったのでお邪魔しました。
ちょっと校内をフラフラしていたらプロダクトの教授が講義をやられていたので拝見したんだけど、めちゃくちゃ面白かった。大学生っていいなー。
私はテキスタイルの卒制展を見るのがとても好きです。今回も大学生の作品を見るといかに自分が視野を狭く考えてたのかがわかる。産地の中に入ってしまうと、「できること」「できないこと」がわかってきてしまって、「めんどくさいから」とか「できるわけないから」無意識に面白い布を考えれなくなっていたことに気づかされます。
もちろんコストの面だったり効率の上で「できる」「できない」を判断することは大事ですが、チャレンジすることは忘れてはいけないと思うのです。
しかし学生はチャレンジしかない。そこがいい。そしてその部分が今の繊維業界が一番必要な部分だと思うのです。
全国でテキスタイルを学べる大学はたくさんあると思いますが、その中から繊維産地に行く学生さんはどれぐらいいるのでしょうか。
私は今こそ、テキスタイルデザインを学んだ学生が貢献できる場所は「産地」だと思います。
思い込みや固定概念に凝り固まっている産業にメスを入れるのはテキスタイルを学んだチャレンジ精神旺盛な方が必要です。
テキスタイルデザイナーはいつも日の目を見ない存在です。洋服の世界ではファッションデザイナーの陰に隠れて存在していましたが、今ではアパレルの会社でも専門知識を知っている方はそんなに多くはありません。
まして生地を作る現場(産地)ではお客さんに言われた通りにやってきたので、「デザイン」という考え方はないように感じます。
今テキスタイルデザイナーという職業は宙ぶらりんなのです。
だからこそ生地を作る現場に専門知識とデザインがわかる方がいれば、お客さんの要望に満足に応えることができるし、自社のオリジナル商品も作ることができるかもしれない。
今こそ現場に「テキスタイルデザイナー」が必要なのです。
テキスタイルを学んでいる学生さんたちの未来の中に「繊維産地で働く」という項目が増えると嬉しいなあと思います。
そして前回まとめたインターンのお話ですが、5名の方からご連絡をいただくことができました。ありがたいです。拡散していただいた方ありがとうございました。
私は「テキスタイルデザイン」を中心に、面白い布を楽しく作る現場が作れたらいいなあと思います。
ちょっとずつ前進です。
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