見出し画像

食育、はじめのはじめ。

HPに掲載していた過去の記事を、noteに引っ越ししました。

ひより保育園そらのまちほいくえんの先生たち。

毎日ていねいに丁寧に園児たちに向き合い、今興味を持っていること、これから興味を持つかもしれないこと、昨日はではできなかったけど、今日はもしかしたらできるかもしれないこと。

そんな、小さな小さな芽を注意深く観察し、園児との距離の取り方をこまめにチューニングしてくれています。

例えば、クッキング。

5歳のみんなが、ここまでできるようになるまでに、先生たちはどんな関わり方をしているのか、ご紹介します。

ミルクから少しずつ離乳食に切り替わる0歳クラス。
ごはんができていく様子を、遠くから楽しく観察しています。

子どもたちが大好きな絵本。
季節や園児の成長に合わせて本を選び、毎日いろんな絵本を読み聞かせます。

この日は、絵本に出てきた果物を全部用意!

触ってみたり、皮を剥いて香りを嗅いでみたり。

ほら!切ったら中はこんなふうになってるよ!

この時は、まだまだ食材を支えるのも、包丁を握るのも先生。
園児はちょっと手を添える程度です。
でも同じことでも、向こう側で眺めるのと、包丁のこちら側で観察するのとでは見える景色も、香りも、ドキドキも違うはず。

先生と一緒に、自分で切ったりんごをパクリ。

この頃の赤ちゃんは、ブロックでも食べ物でも。
そして食べ物の中でも、ピーマンだろうがゴーヤだろうがお構いなしに口に入れて感覚を確かめようとします。

幼少期に舌で感じたことのある味がどのくらい豊富かということは、その子が大人になったときに美味しいと感じられる味の幅、違いを認識できる味の幅に大きく影響を及ぼすのだそうです。

飲み込むかどうか、その時においしいと感じるかどうかは大きな問題ではなく、感じたことがあるかが大事。
ゴーヤを口に入れてみて「苦い!」と吐き出す。
まずはそれでいいのです。

酸っぱいもの(腐っているかもしれないサイン)と苦いもの(毒かもしれないサイン)を小さい子どもが嫌うのは、生物として当たり前の反応。自分の信頼できる大人が、それをおいしそうに食べている姿を見て、後天的に「おいしい」と感じるようになるのだそうです。

おもちゃの包丁と、絵本を使って「とんとんとんとん」。
子どもたちの興味がどんどん高まってきた頃を見計って


・少しずつ関わり方を変えていき、最終的に一人でできるように

支えるお手手は「ネコの手」だよ。
ここを触ると痛いよ。

わぁ!切れた!

おや?先生。
ほんの少しだけ手を離しています。
毎日の関わりの中で、「ここまでなら大丈夫」を見極めて。
食材がコロコロと転がっていかない形だったのも、判断材料の一つだったと思います。

少し大きいこのクラス。
先生の支え方が少し違ってきています。

そろそろ離しても大丈夫かな?

新しい持ち方の時は、また最初の距離感から。


・他の道具、他の活動でも基本は同じ

この子の時は、ほとんど先生が。

この子の時は、支える方だけ先生も一緒に。

もう両手を離しても大丈夫。
でもすぐに手を出せる距離で見守って。

ここまで上手になったら、完全に一人で任せても大丈夫!

火をつかうときも。

お椀にスープを注ぐときも。

ハサミも同じ。

あ!先生の手が離れた。


こんなふうに、少しずつ少しずつ。

保育園の日常。
子どもたちがたくましく、のびのびと成長していくすぐ隣には、一人ひとりに合わせた先生たちの判断と、根気強い励まし、一緒に楽しむ姿がこんなにもたくさん存在しているのです。

先生、いつもありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?