見出し画像

近年の小話①タイで出会った三人のおじさま

こんにちは、ひよりです。

さてさて、最近はお堅い内容のnote記事が続いて、私らしいおふざけ文面が無くなっちまっただよ〜と悲しい気持ちになっていたところでした。
犯人誰だ?私だ!って感じなんですけどね。
とは言っても、珍事件周りに転がってないな〜とか思ったんですが、あんた色々あったじゃんと親やら友達に言われた話をいくつかnote記事にしてみようかな、という試みです。

今回はタイ留学中の小話(という名の6000文字越えの記事です)。

私は中身が40代後半と称されるような大学生なので、おじさまおばさま方とお話する方が同世代と話すよりたくさん話せるわ!と思ってる節すらあるのですが、タイでは面白い方々に出会わせてもらいました。その中でもこちらの3人は印象に残った方々でございます。


エントリーNo.1  セブンで出会ったおじさま

私がタイで住んでいたアパートはセブンイレブンに囲まれておりまして、家から500メートル圏内だと10店舗はゆうに超えるだけあるんですが、その中でも一番近かったセブンイレブンに大学帰りに行った時のこと。

タイの大学では制服を着なさいというルールがあるものの、学部によっては着なくてもいいよ〜んという感じで、私の学部はほぼほぼ誰も着ていないような状態だったので私服でセブンに参上したんですよ。
ただ、一番近くのセブンイレブンはオフィスビルの1階にスタバやセブンが入っているような感じで、日系企業も入っているビルだったので、オフィスカジュアルでもスーツでもない人間が入り込むと昼間だとちょっと浮くんですよね。

そんな時ですよ、セブンのお弁当コーナー?的なところに行こうとしたら先客のおじさまが。あら〜、お気に入りの商品取れないわ、どうしようかな〜と思いながらうろついていたらおじさまに、ขอโทษと言われたんです。あ、すみませんってことね、はいはい、と当時そこまでタイ語のできなかった私はNo it’s fineと英語で答えたんですよ。そしたら、おじさまの目が輝いちゃってなんのなんの。

おじ:あれ、タイ人じゃないの?
ひ:違います。
おじ:どこから来たの?
ひ:日本です。
おじ:タイでは何してるの?
ひ:大学生してます。
おじ:どこ?僕はXX大学で教授をしてるんだ。
ひ:あーそうなんですね。私はチュラロンコンの交換留学生です。
おじ:そうか〜。だから英語が上手なんだねぇ。僕もXX大学で英語を教えているんだ。あと、占いとかもやってるよ。
ひ:へぇ。(この辺から興味無くなってきております。)
おじ:よかったらLINE交換しない?
ひ:いいですよ(早く会話が終わっておうちに帰れるならもう何でもいいです。はい。)

というような内容を英語でやりとりしてたんですよ。セブンのど真ん中で。
邪魔な客だねぇ〜。本当にもう。
で、ここまではまぁなくはない出会いかなって感じなんですよ。留学中にぬるっと連絡先交換するとかあるあるじゃないですか(?)

ただ、そこから毎晩LINE電話がかかってくるようになったんですよ。
私はそもそも電話があまり好きではなくて、それもそこそこに忙しい留学中にそんな毎晩電話なんて知らないおじさまにされても怖いわ!!と思って、「いや、忙しいのよ。電話なんか取れるかいな」ってお伝えしたら、諦めずに電話してくるんですよ。

うーん、難しい!!と思って、忙しかったし別に友達でもないしなと思ってひっそりとLINEブロックしました。
友達には、そもそもLINEを交換しないの!と怒られました。ですね。
ま、私は同じことをまたやるんですけど。(予告)

エントリーNo.2  BTSの中で衝撃発言してきたおじさま

おじさまというにはちょっと若い人だったということは彼の名誉のために言わせてください。もう繋がりはないんですがね。多分30代前半とかだったと思います。3大でまとめるためにカテゴライズさせてちょ。

その日はね、インターンの日でした(タイ留学中に日系の会社でインターンしてました)。
上から下まで真っ黒のセットアップで出勤して、8時間バチバチに働いてさて、BTS(タイのモノレールです)に乗って帰ろ〜と思ってホームで音楽聴きながら電車待ってたんですよ。

BTSのホーム

そしたら、長身の方が近づいてきてタイ語で聞くわけです、รถไฟขบวนนี้ไปสถานีอารีย์หรือไม่って。この電車はアリ駅に行きますか?って言ってるだけなんですけど。反射で答えるとなると、タイ語勉強し始めていたとしても、英語の方が答えるの早いんで、Yep, it does. って答えたらまたもやタイ人じゃないの?って話しかけられちゃって話すわけです。彼もまた在タイの外国人だったので、この時は全部英語で話してましたね。

おじ:何人?ここで何したの?
ひ:あ、日本人です。大学生してるんですけど、インターンもしてて。
おじ:そうなんだ〜。そのセットアップ似合ってるね。
ひ:ども。

的な感じで電車待ってる間に話してて。
でも、電車来たし流石に会話終わるかな〜とか思ってたら、なかなかに混んでる電車がきちゃって、乗っても逃げ場もクソもなかったんですよ。

え〜、働いた後に人間と話すとか疲れちゃってやだわ〜とか疲れた後に人間と関わるのがこの世で1番と言ってもいいほど嫌いな私は文句たらたらなわけですが、まだまだお話終わらず。なかなかにプライベートに踏み込んでくるんですよ。

おじ:彼氏いる?
ひ:付き合ってる人ですか?いないですよ。というか興味ないです。(こういえば大体引き下がってくれるじゃないですか!!。本当にあるかないかは置いておいてね。)
おじ:えぇ。じゃあ結婚も興味ないの?
ひ:ないですね。多分一生しないです。
おじ:嘘でしょ。結婚は人生の最大の幸せなことでしょ。しなきゃだめだよ。子育てなんて大事なことなんだから。
ひ:はぁ。興味ないんで。(ていうか見ず知らずのあなたになぜそんなことを言われなければならないのですかね???)
おじ:まぁいいや。とりあえず、結婚前提に付き合ってみたいからLINE交換しない?
ひ:????はい????あの、LINEは友達以外と交換しないことにしてて(大嘘)。あと、結婚も恋愛も興味ないので、ごめんなさい。
おじ:そっか
…沈黙。いや、このタイミングで沈黙は辛いて〜〜〜〜。ていうか、人間って初対面の人と結婚まで3分で想像できるんですか?すごいっすねって思ってたら。

おじ:どこの駅で降りるの?
ひ:あ、えっとSiamです。(嘘です)
おじ:じゃあ、家もSiamなの?
ひ:そうですね(大嘘です)。
おじ:じゃあ、家まで送らせてよ?
ひ:いや、大丈夫です。普通に一人で帰れる場所なので。
おじ:女の子一人で歩くのは危険だよ〜。
ひ:大丈夫です。友達と待ち合わせしてて、この後行く場所もあるので(またもや大嘘です。別の電車に乗って私はお家に帰りますとも。)
おじ:そっか。残念だなぁ…。

と言っているうちにSiam駅に到着しました(バンコクの中心地の駅です)。相手がただの興味と善意での発言だったとしても、なかなかに怖かったよ!!!何でだろうな!!!

そして最後の一言が「またどこかで会えることを心から願ってるよ」でした。とりあえず、今のところはところは再会してないです、はい。

ちなみに、こんな話題をめちゃくちゃ近い距離で話されました。私パーソナルスペース割と広いタイプで人から異様に近づかれるとあからさまに「やめてもろて」って顔しちゃうんですけど、多分、1mも離れてなかったですね。
途中下車すら考えましたが、最短でお家に帰ってやることやって寝たかったんで普通にSiam駅で降りて、別の電車乗って帰りました。

LINE交換してたらどうなっていたのか、ちょっとみてみたかったかもしれない。こうやって前の経験から反省しないんですねぇ。よくない。

でも、悪い人じゃないなって思ってる節がどこかにあるからこういうこと言っちゃうんですね。実際、この人もAre you uncomfortable talking with me?(僕と話してて気まずくない?)って何度も聞いてくれたんですよ。
気まずかったけど、爆混みしてる電車の中で、いや〜ちょっと気まずいですよね〜あんまパーソナルな質問しないでもらえますか?なんて言えるわけもなかったんで誤魔化したんですけど。

エントリーNo.3  チェンマイのトゥクトゥクおじさま

トゥクトゥクって知ってます?ラオスとかタイとかで乗れる乗り物です。日本でも買えるらしいですね。

タイのトゥクトゥク

私はタイにいるときはあまりトゥクトゥクを乗らないようにしてました。乗ってもアプリを使って電子決済で値段がわかっている場合だけ。じゃないとぼったくられるんですよ、特にバンコクだと。

だから他の移動手段を使ったり、必殺徒歩をあの平均気温30度のなかでかましていたのですが(ちなみに、タイ人は10分の距離でも歩こうとしない人多いです。日本とか寒い季節に来るとびっくりするくらい歩くらしいですけどね)。

ただ、チェンマイに旅行に行った時はそうはいかなくて。なんてったって歩ける暑さじゃないんですよ。チェンマイの4月とか歩いちゃいけません。焼け焦げちゃう。
私が行ったのは5月の頭だったので、気合いで歩けなくはなかったけど、もう歩きたくない気温でしたし、おじさまに出会ったのは最終日。

その日はローカルスーパーに行って、Jing Jai Marketというおしゃれなマーケットにも行って、もう既に1万歩近く30度超えの中歩いてたんですよ。
空港までの時間を潰す間、3泊4日分のボストンバックとノートパソコンの入ってる5kgのリュック背負ってる身としてはもう歩きたくなくて、カフェで時間潰しておこうと思っていたんですね。で、カフェに行くのに乗合バスの「ソンテウ」に乗ろうとしていたんですよ。

チェンマイのソンテウ

チェンマイはバンコクよりも道の作りが計画性があるというか、ないのかもしれないんですけど、とりあえず四角い中でチェンマイのOld Townは完結してるんですね。だから、ソンテウに乗ってしまえば、ぐるっとOld Townの中を回れるようになっているんです。

チェンマイの街は四角の中でぐるぐる回れちゃう

ということ道端でソンテウを待つんですが、まぁぁぁぁこない。20分待ってもこなくて。歩くか〜と覚悟を決めた時にやっとソンテウきたんですよ。よっしゃ来るやん、と思ったらその前にトゥクトゥクが。「乗りなよ〜」って声かけられちゃいました。

おじ:乗りな、ソンテウだと遅いから。
ひ:いや、いいです。トゥクトゥク高いし、急いでないんで。じゃ。
って逃げ切ろうとしたんです。まだ近くにソンテウいたし。
でもおじさま逃してくれません。

おじ:じゃあ、ソンテウと同じ価格にしてあげる。30バーツ(120円くらい)でいいよ。
ひ:えぇ、でもいいです。(トゥクトゥクの言い値を信じてはいけません!!!)
おじ:とりあえず乗りなって。本当に30バーツにするから。
って言われてる間にソンテウいなくなってて。くそ〜って思いながらとりあえず乗りました。

おじ:どこからきたの?
ひ:日本から来たんですけど、タイで大学生してます。
おじ:そっか〜。じゃあ、バンコク戻るところ?
ひ:まぁ。でもとりあえずカフェ行こうかなって。
おじ:カフェ〜?この辺のカフェよりスタバ行った方がいいよ。
ひ:え〜、でもいきたいんですよ。(聖地巡礼も兼ねていたので)
おじ:いやー、スタバにしよう。あと、僕荷物の配達終わったら暇だから空港まで送ってあげるよ。30バーツでそれもやってあげるからさ。スタバで待っててよ。
ひ:いやいや、それはちょっと。
おじ:とりあえず16:30にスタバで待ち合わせね。
ひ:はぁ。

って言ってる間に本当にスタバに連れていかれ、16:30だからね!とおじさまは去っていってしまいました。え、ちょ、お金。あの人儲ける気がなさすぎる、と思いつつ、課題やらなにやらやることだけは一丁前にあるので、本当にスタバで2時間くらい時間潰してたんですよ。
そしたらなかなか時間通りに物事の進まないタイでは珍しく16:30におじさま現れたんです。もうその事実に感動しすぎちゃって、気を許してしまったが最後(なにをやっているのでしょうか)。

30分くらいスタバでおしゃべりして、おじさんのトゥクトゥク路駐をスタバのスタッフさんに怒られたところでタイムアウト〜。空港まで送ってくれるというので、本当に乗せてもらうことに。本来ならタクシーとかで移動するはずだったので、100バーツは確実に浮いたな、と嬉しくなっていたところでした。

で、おじさまが実はタイ出身ではないこと、弟さんがいること、台湾で働いたことがあること、バンコクのぼったくりトゥクトゥクドライバーが大嫌いなことをタイ語と英語で聞かせてもらっているうちに空港に到着。

おじ:これも出会いだから、僕らはこれから友達ね!
ひ:あ、はい。
おじ:またチェンマイにくることがあったら絶対連絡して。だからLINE交換しよう。
ひ:(お世話になったししゃあなし)OK。LINEね。
ってなわけでLINE交換したんです。で、おじさまは友達だからお金はいらないっていうけど、いや、友達でもお金はお金だから?な?って50バーツだったか100バーツだったか突きつけてお別れしました。

ここまでならさ、世話焼きで素敵なおじさまとの出会いでした、ちゃんちゃんでいいんだけど、問題はこの後ですよ。

チェンマイ空港に入ってからLINEが止まらないったらありゃしない。
LINEやらメールの通知にうるさいよ〜って言いながらスマホを布団に叩きつけてる私としては、静かにして〜〜〜〜〜って思ってしまって。そこから数時間放置しましたよね。

で、バンコクの空港に到着するんですが、とにかくメッセージが止まらない。家までの帰り道の間、いくつか返して流石にこれ以上連絡してこないでしょ、と鷹を括ったのも束の間でした。

毎週連絡してくるじゃん!!!ねぇ!!!!!
え、友達とも私こんなに連絡しないんだけど(業務連絡ぐらいしか友達と連絡しないんですよ。目的のないLINEって難しい)。
忙しいから返さないよ〜って本当に5月の中旬から忙しかったので連絡したんですが、そこからもずーっと毎週連絡してきて、最後に確認したメッセージはเป็นยังไงบ้างเธอ。元気かい?っていうてるんですけど、この最後のเธอが直訳ではあなたとか彼女っていう意味なんですよね。

が、ドラマだったりバラエティ番組を見ていてเธอを使うのって、恋人だったり、そういうカップル売りされている俳優さんが使うんですよね。男同士だったらお前(มึง)とかそういう結構汚い言い方使ったり、ニックネームで呼ぶのがスタンダードな中でเธอが出てくるとヲタク大騒ぎ案件ぐらいな意味合いを持つんです。大事にしてる相手だなってわかる言葉の一つみたいな捉え方がされています。ヲタク界隈だけかもだけど。

おじさまの意図がどうであれ、ただの年下のお姉ちゃんと見られていたとしても、個人的にはえぇ?ってなっちゃって。タイ人だったらどう思うのか、友達に聞いておけばよかった。

そこから一度もメッセージを返さず、半年は経ってるんですが、今でもたまに連絡来ますね。この間誕生日に連絡きて、再度のเธอ出現にピギャーってなって今でも放置してます。
LINEの通知が溜まってるの嫌いなタイプなんですけど、14件ぜーんぶこのおじさまのメッセージで溜まってます。返さなくてごめん、おじさま。これまでの出来事に反省せずに初対面のおじさまにLINEを教えた私が悪いです。

ここまで書いてきて思うんですけど、おじさま達みんなこう、粘り強いよね。私なら、一回でもNOって言われたら、ひぃ、嫌われるようなことしちゃった。マジごめん、ちょ、物理的にも視界に入らないように生きていくわ、ぐらいの気持ちになるんで、基本的に感触の悪いLINEとかDMが来た相手には相当の用事がない限り金輪際連絡しないんですよ。だから、すごいなぁって思いました。

ま、このおじさまたちとの出会いのおかげで飲み会とかで話すネタ増えたんで、いいんですよ。いい経験ってことにしておきます。
こうやって反省しないから二度あることは三度あるし、何なら四度目もあったんですけどね(タイ留学終わってからの話なので、また今度どこかで明かすかも)。

てなわけで、近年の小話①でした。
年始一発目がこれかよって感じでしたが、いいんです。
まだまだ小話も他の記事もアップしていきたいと思いますので、本年もお付き合いくださいまし。

それでは、また次回
ひより

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?