ミャンマーの現状、そして遍在する”神の沈黙”

国際情勢にも世界史にも疎すぎてミャンマーが「旧ビルマ」であるということすら今日初めて知った。昔あれ読みましたけどね、ビルマの竪琴っていう小説。あれミャンマーだったんだ……。

ビルマの竪琴 (新潮文庫)

連日、ミャンマーで起きたクーデターと民主化を求める市民たちの闘争の様子が報道されている。香港の独立闘争がついこの間のことであるようなのにまたここでも多くの人々が血を流している。国境を越えて逃げる途中で親族と一人ひとり死に別れてきたことを虚ろな目で話す人。空爆を逃れてきたのに強制的に送還されることが決まり、あんなところへ戻りたくないと泣く人びと。

ここは……日本はなんと平和なことだろう。感染症にオリンピックにと私たちが騒ぎ立てるあいだ、世界のどこかではもう百年も千年も前から繰り返されているような悲劇が、今日もまた同じように続いている。