名作ジュブナイルが復活する!九龍妖魔學園紀

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今回は以前、私がブログで書いていたものをそのまま転載しました。なにせそろそろあのゲームのリマスター版が発売されるのでね、それではごらんください。







隠れた名作と呼ばれる類の作品はいかにして埋もれてしまったのだろうか?宣伝が足りなかった?ゲームの方向性が特殊すぎるから?僕には詳しく分からない。でもゲームを紹介することはできる。今回は九龍妖魔學園紀を紹介していきます。

さて、どんなゲームなのか見ていきましょうか。



あらすじ
「ロゼッタ協会」と呼ばれるオーパーツの発見と管理を担う知る人ぞ知るトレジャーハンター(超古代文明の遺跡探し屋)組織の一員である主人公は日本国東京新宿区の全寮制高校私立天香(かみよし)学園高等学校の地下にある古代遺跡の調査の令を受け、転校生として潜入し、調査を開始することになった。遺跡を調べるにつれて、学園で権力を握る「生徒会」や学園に潜む闇、そして日本の歴史に隠された事実を知る事になる。

 

 

 

学園パート


本作は古事記やオーパーツを題材にしそれをオカルティックに解釈すると、話の題材が複雑そうで取っつきにくいと思われがちですが超個性的な登場人物がそれを時に賑やかに時にシリアスに、さらにはうるっと涙がでそうなバラエティーに富んだ物語に仕上がっています。学園パートではそんな仲間たちとの交流が軸になります。

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授業をサボりがちで物事に対してドライに構えているがカレーのことになると目の色が輝き出す主人公の親友キャラ。主人公のことをとても気にいっている石マニアの風変わりな生徒(CV:石田彰)。陸上部所属、そのスピードは音速とも呼ばれるオカマ。筋肉質な見た目に反して病弱で学校を留年し続けている20歳の高校三年生。などなど。。。これはまだ序の口で本当に変な人ばかりの学園です。

キャラ人気が高いせいか今でもたまにこの作品のコスプレしている人を見かけますなあ。

 

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本作では感情入力システムによりキャラクターの人気を高めていきそこでの選択がエンディング分岐はもちろん選択肢を間違いすぎると仲間にならないなんてことも。。。ここらへんはシビアすぎるますね。

火器やナイフの扱いに長けているものの、何も能力を持たないただの一般人である主人公が武器や仲間を用いて超人たちを倒していくことは本作のテーマとも言えます。

 

 

探索パート

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トレジャーハンターとしての技量がためされる探索パートでは、遺跡の調査を主に行います。

3DダンジョンとシミュレーションRPGを掛け合わせたシステムを採用しており、行動力を消費し自分と敵とターン交代制で移動・攻撃を繰り返し、敵には銃で狙う弱点ポイントと弱点属性、通常HPとその半分以下の弱点ポイントHPがあり、効率よく敵を倒していくことが重要になっていきます。特にHPの高いボスとの対決はいかに弱点を狙うかが攻略の鍵となってきます。

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遺跡探索には仲間を二人バディとして連れていくことができ、能力の増減があったりパッシブスキルとアクティブスキルを発動することができます。長く連れていくことで好感度が上がり、それに比例してスキルのレベルを上がる仕様。ただのテニスのラケットとボールでものすごいダメージを与える凶悪なヒロインは序盤の高火力として超重要。

自室ではロゼッタ協会のサイトで依頼人からクエストを受注することができ、このクエストをクリアすることでお金や報酬がもらえるのですがこのゲームは銃の弾丸や銃そのもの、爆薬などに1万~10万円が軽く飛ぶのでこのクエストをクリアしながらやりくりすることが非常に重要になっていきます。依頼人の依頼文と希望するアイテムはランダムで決定されることが原因で、恵まれない少女の「病気の弟を楽にするためサバイバルナイフを探してほしい」、日本国首相の「サミットを成功させるためにニトロマイトが必要なのだ」等の意味が良く分からないテキストが結構あったりします。

 

 

 

調合編

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校内や遺跡で手に入れたアイテムを組み合わせることで武器や回復アイテムを作成することができます。この調合はスキルレベルが関係しており、これが低いと高級な料理が作れないという罠。使い道がないような意外なアイテムが調合で役に立つことも。高性能な武器も作れたりね。

カレーライスはともかくとして、どう考えても普通の人が作れない料理も存在しているそうな・・・主人公の仲間の一人がカレーマニアであるためかカレーだけでも種類が豊富にあります。プリンカレーはマズイそうです。

 

 

ジャズ風なBGMが作品を輝かせる


新田高史氏が手掛ける本作の音楽はジャズを貴重としたオシャレでセンスがあり、遺跡探索はもちろんのこと、学園パートでの穏やかな日常をより一層際立てます。余談ながらも新田氏はこの作品をきっかけにジャズの演奏家としても活動をはじめたようです。ジャズをここまでゲームに落とし込むセンスは素直に脱帽ですな。

そして、本作のEDである「アオキキオク」は魔法少女まどかマギカの美樹さやか役などで有名な声優の喜多村英梨さんが歌唱を担当。ちなみにこの時はまだデビュー当初、監督の采配に驚くばかりですな。

 

豊富な小ネタたち

本作では成績表(主人公の能力表示)が存在し、レベルを上げることで数学や理科などの様々な教科の成績も振り分けることができるほか、身長、体重、視力なども細かく設定されています。例えば、理科の成績が良いと爆薬の性能が上がったりなど成績は上げておいて損はないでしょう。特に数学は上げておかないと開けることのできないトレジャーが序盤から出てくるので何気に重要です。

ちなみにプレイ中の行動により、特記事項の欄が「巨乳好きです」「人として危険です」など成績表とは思えないものになってしまいます。私は狙ってないのに「男好きです」になりました。なんでだ。

ファミコン~スーパーファミコン時代のゲームを参考にしたミニダンジョンRPG「ロックフォワード・アドベンチャー」というミニゲームが用意されており、ただのミニゲームかと思えば敵の弱点属性を学べるひとつのツールとなっている。数時間程度でクリアできる難易度ですが完成度も高い。

ちなみにこのゲームをクリアすると主人公の能力値が上がるので最初の段階でクリアをしておいた方が吉。

ゲームのOPは某90年代アニメのオマージュ。ザコ戦でもOPの曲が流れるため長いことお世話になるかと。

 

 

総評

学園ジュブナイル伝記としてかなりの完成度を誇っており、アトラス作品としても名作タイトルのひとつと言えるでしょう。もちろんやり込み要素も豊富なためラスボス、隠しボスやエンディングコンプリートを目指すとなるとものすごい時間がかかるんじゃないかなあ。

探索パートやBGMも飽きさせない作りになっているのできっとハマる人は多いゲームでしょう。

さて、そんな名作もNintendoSwitchにて2020年6月4日に発売します。私はゲオで予約をしました。まだやったことない童貞も10週もクリアした変態もぜひともプレイしてみてください。




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