見出し画像

回す回

日々ソシャゲのガチャを回していて「最近アナログなガチャって回してないな」と思った。


スーパーや駅、映画館とかに行くと必ずどこかで目にしているはずだが、いつからか全然ラインナップを確認しなくなっている。
背が伸びて目線が変わったせいかと思ったが、中学生くらいの時はもうちょっとちゃんとガチャに対して興味を示していたと思う(身長はほとんど変わっていない)。単に趣味が変わったという説が有力です。

子供のころは知らなかったがネット通販が発達した今では、Amazonとかで調べるとガチャのコンプリートセットとかが売っている。
そぞろに色んなページを渡ってガチャのラインナップを見ていると、おおよその商品の傾向というのがあることがわかる。

よくあるのがミニチュア系商品で、日常生活に存在する様々なものがミニチュア化されている。何かのボタン、公園の遊具、自動販売機とかそういうの。

あとはキャラクター系商品。人気アニメ、漫画のキャラグッズとかもある。

あとはオリジナルのフィギュア的なもの。ストラップ的なもので、ここで生まれたキャラクターが人気を博すとシリーズ化したりする(コップのフチ子さんとか)

あれこれ見ていて、そもそも物理ガチャについてそもそもいつからあったんだろうという疑問が浮かんだ。かなり歴史がありそうに思える。
そもそも正式名称もよく知らない。
急に気になって調べてみた。

調べて見たら「カプセルトイ」とwikipediaには出てきた。
どうやら発祥はアメリカの球体ガム小型自動販売機らしい。画像で表示された本体は見たことがあった、カラフルな球体ガムがレールを下るあれだ。

大正14年(西暦1925年)にアメリカから輸入され、その後日本で広がったのは更に10年後の昭和初期(※1)。当初はカプセルではなく、番号が書かれた木製の球を使用しており、出てきた球の番号に対応する商品と引き換える形式だったらしい(※2)。
実際に日本で広がったのは10年以上後、1940年代になる(※3)らしいが、つまり既に90年くらいの歴史があるということになる。

画像1

特に関係のない夏目漱石

それだけの時間、ほぼコンセプトが変わらず残っている理由はなんだろう。電気が必要ないから維持費がかかりにくいとかだろうか。スーパーの片隅に大体おいてあるイメージがあるが、スペースに合わせて本体の台数を調整することができるので、割と便利なんだろうか。

電気を使うタイプとかはないのかと調べると、今は電子決済タイプのものも存在するらしい。見たことがないし、多分今しばらくは普及しないんじゃないだろうか。
将来的に、現金を持つ文化が完全になくなったら出番が来るかもしれない

そうなると、現金の硬貨しか使えないカプセルトイは古いものになり
それもまたミニチュアになって、「昔懐かしのガチャシリーズ!」みたいな扱いになるのだろうか。

こういうことを考えていると、久しぶりにカプセルトイを回したくなってきたので近所の駅のカプセルトイコーナーに行ってみることにした。

※1:嘘です。
※2:嘘です。
※3:嘘です。

----------------------------------

画像2

駅近くのカプセルトイコーナー。人通りの多い場所にある関係で昼間に行くとそれなりの人がいた。
置かれている筐体の半分以上はキャラクターグッズで、鬼滅の刃、呪術廻戦、ツイステ、ちいかわ、モルカー…最近の流行りが一通り揃っている。

私はキャラものではないガチャを回す気で来たので、他のラインナップを確認する。
一つ、目立って浮いているものがあった。

画像3


サンボマスター究極の9曲。

サンボマスターの曲はいくつか聴いたことがあるが、こういう需要があるんだろうか。よく見ると他のアーティストでも似たようなのがあったので、定番商品という説が有力です。
あと、左の二人は何故ペアルックなんだ。三人一緒の服じゃなくて二人だけがペアルックだとなんか気まずくならないのかな。
しかもオススメというポップが張ってある、オススメなんだろう。


しばらく目を皿にして見ていて、これが欲しい!と思うものがあった。

画像4


道路標識だ。凄く欲しい気がしてくる。数秒前まで道路標識が欲しいなんて全く頭になかったのに、急激に欲しかったような気がしてくる。もしかして人間は根源的に標識を欲しがっているのでは?
しかしコインの投入口は『SOLD OUT』の紙で塞がっていた、アララア。

仕方ないのでザリガニガチャを回すことにした。色が2種類しかないのと、形状差分が地味なところがいいと思った。

画像5

家に帰って開ける。開ける前から中身が赤いのがわかる。
てっきり折りたたまれた完成状態のザリガニが出てくると思っていたが、出てきたのはプラモデルだった。

画像6

カプセルのサイズに対してパーツが多すぎる。
想定の3倍程度の時間を要して組み上げる。300円分の達成感がある。
出来上がったザリガニはノーマル?の赤いザリガニだった。
小ぶりなサイズでかわいい。

画像7


私はこうしてどこにでもザリガニを設置することが出来るようになった。良かったですね。

もししばらくカプセルトイを回していないなら、
自分の中に発生したほのかな購入欲求を思い出して、たまには意志を持って回してみてほしい。こういう意味のない提案をしたくて日記にしました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?