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絵にしてみるテストまとめ

 「絵にしてみるテスト」というテキトーなタイトルの作品群は、自作小説の起承転結のイメージです。一年程かけて家事の合間に綴っていて、現在、推敲中です。原稿用紙に換算すると420枚ちょっとあります。

 二人の少年がどっちの道を選ぼうかとウロウロ迷う物語で、八枚の絵はすべて、左側が諦める道で右側が進む道になっています。
 このnoteの終わりに八枚のイラストへのリンクを貼りました。せっかく描いたので、しばらくしたらネットプリントします。

 思考の整理の意味も込め、物語の設定を軽くまとめて、鉛筆のイラストを数点、貼り付けました。文字をすっ飛ばしてイラストをちらっと見て頂けるだけで嬉しいので、もし宜しければご覧ください。

◆設定あれこれ◆

 舞台は1991年の春です。表紙画像に描いた、「電話」・「サッカー」・「二人の少年」・「猫」・「本」は、物語のキーワードです。
 桜の季節に二人の少年が偶然出会います。散ってしまうことや移ろってしまうことがテーマなので、通学路に咲く桜の花は八分葉桜です。一貫してテンションの低い話になってます。

 ■主人公格が二人います。ひとりは、「僕」です。

「僕」は話の要所で「電話」を掛けます。携帯電話が普及していない時代なので、通信手段は公衆電話とイエデン(古い)です。ちなみに「僕」の家の黒電話は買い取り済。

   特徴 : 背が低い・短髪・勝気な目
   性格 : 負けず嫌い・生真面目・弱みを見せたくない・面倒見が良い

 ■もうひとりの主人公格、「悠」です。

 抱いてる「猫」は野良です。
 「悠」の家の電話機はプッシュフォンです。昔、CMで「ぼくんち、プッシュフォン」というフレーズがありましたかね。

   特徴 : 背が高い・長髪・こめかみに傷・
   性格 : 淡々としてる・突拍子もない・探求心が強い・人に頼らない


 ■二人は放課後の公園で、もっぱら勉強してます。


 「僕」は勉強が苦にならないタイプで、「悠」は数学が得意です。ふたりでいるけれど、おもしろい話題で盛り上がるでもなく、遊ぶでもありません。それでも、たまに自転車で河原へ出掛けます。「悠」は自転車に乗れないので二人乗りです。

 「僕」と「悠」のほかに、友人たちと両親と祖父母が出てきます。「花がない」というのも物語のテーマなので、敢えて中心人物に女の子を置きませんでした。「桜の花が散る」の先にある「新緑が芽吹く」という命の芽吹きと移ろいに、ちょっとした思いを込めて書いてます。
 主人公がふたりとも女の子だったら、「花がない」というテーマは削られて、桜が満開の頃に結末を持ってきたと思います。満月の夜に満開の桜の下で話が展開するのは、絵的に華やかなので。


 ■「僕」の迷いのひとつは、「サッカー」。

 小学生のころから真面目に自主練に励み続けているので、技術はあるんだけど、背が全然伸びなかったり憧れが砕かれたりして、行き詰まってます。
 ・・・「僕」が小柄とはいえ、なんだかサッカーボールがでかい気がします。描く前に実物を手に取れば良かったです。今度、お店に行って触らせてもらおう。

 ■「悠」は黙々と「本」を読みます。

 字が書いてあれば、数学の教科書でもなんでもござれです。作中でも、「物語には答えがないけれど、数式はいつか答えに辿り着けるから、整っていて美しい」とか言います。私は数学がさっぱり分からないのですが、「博士の愛した数式」を読んで以来、数学って美しいんだなあと思うようになりました。


◆設定資料あれこれ

 小説を書く人たちは、下準備とかどんな感じでされてるんでしょう。
 私は型にはめ込まないと脱線してしまうので、時系列をカレンダーの形に書き起こしてます。また、主要人物の生い立ちを年単位で書き出したり、登場人物が「あの時なぜあのような行動を取ったのか」を物語とは別のテキストにこれでもかと書き出します。そうしないと行動の根拠を忘れてしまって、話がグダグダになるのです。

 ■概略をカレンダー形式で。

 話を修正する度にカレンダーの中身も書き直してます。
 本当はもう少し楽に全体の流れを掴みたいのですが、飲み込みが遅いがゆえに、この形に落ち着きました。

 ■生い立ちを年単位で。

 「僕」と「悠」の性格が理解し辛かったので、0歳から14歳の出来事を書き出して、どんな経緯でいまの性格になったのかを設定し直しました。
 当初の設定では、「僕」は非常に卑屈な苦悩を抱えていました。要約すると「僕はなにもできない。できない僕には価値がない」という苦悩です。これは過去に遡る作業をしていくうちに消えました。おかげで書き進めやすくなったのですが、僕の性格が変わってしまい、予定してた方向にストーリーが展開できなくなりました。プロットが練られてないゆえの失敗です。

 ■月の満ち欠けを一日毎に。

 作中では「僕」がやたらと空を見上げて月を探します。
 月の満ち欠けや出没時刻を調べていると、満月が夜中に南中するとか、三日月は太陽の近くにあって日中はほとんど見えないとか、想定してないことが色々出てきました。 出没時刻を調べてなければ、日中の空に満月を浮かべたり、新月の夜に「僕」が月を見上げかねません。月、意外と面倒い。

◆まとめのおわりに

 小説を書く目的の半分は、社会復帰のためのリハビリです。年単位で朽ち果てていた為、思考力も判断能力もすっかり落ちてしまったもので。来年の三月までに推敲を終えるのが目標です。
 拙い言葉を人に伝わる形に変換していく作業は気力が要りますが、伝わる形にする努力をしたいので地道に取り組みます。
 ここまで読んでくださった方、貴重なお時間を割いて目を通して頂き、本当にありがとうございました。


◆イラストへのリンク◆

『起』

1. 通りすがる https://note.mu/hiyokodou/n/nc5f4b084e8e6
2. 立ち止まる https://note.mu/hiyokodou/n/n3670994eb47b

3. 立ち向かう https://note.mu/hiyokodou/n/nd5c7e496e26a
4. 並んで歩く https://note.mu/hiyokodou/n/naf90f03e52a0

『転

5. 背を向けて走り去る https://note.mu/hiyokodou/n/n13568bf5550e
6. 逆走する https://note.mu/hiyokodou/n/nc0b26ee0d56e

『結

7. 道を指し示す https://note.mu/hiyokodou/n/n550c405cff57
8. 道を定める https://note.mu/hiyokodou/n/nae6049304770



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