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助けになる言葉

学校や仕事、それから日々の暮らしの中で、人は皆、様々な楽しみや悩みを持って暮らしています。その日々の中で誰かに何気なく言われた言葉が、そののちの人生を歩んでいく上で、かけがえのない指針となることが、時々あります。私にとってそれは「うらやましいなら、そうなればいい」という言葉です。

当時の私は、今よりももっとひとりよがりで、引っ込み思案な性分の癖に、必要なときに人に頼らないというやっかいな性格でした。当然、何をするにも回り道が多くて、失敗ばかりしていました。だから余計に、うまく立ち回れない自分が嫌で嫌で仕方がなくて、他の人のことを、いつでも羨やましがっていたのだと思います。

この言葉は、そういう私自身のマイナス部分と、「羨ましい」という言葉の先にある、自覚していなかった「向上心」に気づかせてくれました。壁に何度もぶちあたり、時には心身ともに深いダメージを受けながらも、「うらやましいなら、そうなればいい」と、何度も心で呟いて、ここまで歩いてきました。

「羨ましい」とは「誰かそのものに成りたい」という意味ではありません。例えば、幼稚園児が将来の夢を聞かれたとき「カブトムシ!」と答えてみせたりしますが、彼らはカブトムシと同じ姿になりたいというより、その強さや格好良さにしびれる!ってなっています。それくらいの素直さで「うらやましい!」って感じれば良いし「うらやましいならそうなればいい」って思っています。

だから今も私は、何かを羨ましく感じたとき、自分の心に対して「じゃあ、やってみたらいいんだよ」とそっと返してみるわけです。

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