はじまりのキス、終わりのキス(1)
恋の話です。六回に分けて投稿します。
一つの記事につき1500〜1800文字です。
物語の前半部分が軽く、後半部分が重たいです。読めるところまででも読んで頂けたら嬉しいです。タイトルは候補から一番気恥ずかしいものを選びました。
酔うと抱きつく癖がある。
紅一点の酒の席では存分に飲みたがる心の手綱を引き絞って、嗜む程度に留めたが、同性がひとりでも居ようものならしめたとばかりに隣に陣取って心ゆくまで飲んだ。
ある夏。太陽に容赦なく焼かれたアスファルトの熱が夜になっても冷め