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ミカエル祭の日に持続可能な世界へ向かうために個人ができることを考えてみる

9月末、毎年シュタイナー学校では
ミカエル祭をお祝いします。
ミカエル祭についての説明は長くなりそうなので
ここでは割愛します。

大天使ミカエルは剣を持っています。
その剣(勇気と強い意志・誠実さ)
を持って悪の象徴である
ドラゴンを退治します。

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幼稚園では、毎年、このミカエル祭の頃、
サークルタイムで聖ミカエルとドラゴンの
サークルをします。そして、サークルでは、
こんな言葉を唱えます。

Brave and true will I be,
Each good deed sets me free,
Each kind word makes me strong.
I will fight for the right!
I will conquer the wrong!

和訳・意訳をするとこんな感じでしょうか。

勇敢にそして誠実になり
善い行いで私は自由になります。
優しい言葉は私を強くします。
善きことのために戦い、
悪を征服します。

ここでいう悪は、自分の内なる悪を指します。
節分で言う、鬼のような存在と重なるなあ〜
なんて思いました。

仏教的な観点からみると鬼は人の心に住む
煩悩のシンボル。
そんな煩悩とも言える悪とは、


むさぼり、悪意、憎悪、やるきが出ない、だらけてしまう、眠い、健康に悪い生活習慣が止められない、疑い、愚痴、矛盾した心や言葉・行い、浮ついた心、妄想、後悔、甘え、自己中心的な思い上がり などなど

そんな自分の中に存在するであろう
悪=ドラゴンを想像しながら、
この9月を振り返っていました。

この9月は、前代未聞的事柄の
オンパレードの月でした。

中でも身近な体験として

蛾の大量発生でバンクーバーは
どこに行っても大量の蛾がいる状態

そして

アメリカ西海岸
(カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州)の

山火事の煙がバンクーバーの空を2週間以上覆う

以上の2つの現象は、
なんとも言えない不安を
掻き立てられるようなものでした。

コロナ禍も終わっていないのに
続く異常事態に、
16歳になる娘がボソリといいました。
『2020年、もう何があっても驚かない。』と。

私たち人間の中に潜むドラゴンが
産んだであろう環境破壊の結果を、
今月はまざまざと見せつけられたなあと
そう思いました。

持続可能な世界をこれまで以上に真剣に考え、
行動していかないといけない。。。

そして
『個人として何ができるだろうか?』

これまでも何度も自らに問いかけた質問を
改めて問います。

そんな時、去年聞いたデイヴィッド・スズキ氏の
講演内容を思い出しました。

Ecocentrism(生態系中心主義)


このEcocentric modelが、
サステイナブルな世界への鍵と
なるのであると、
83歳とも思えないような
キレッキレのトークで
熱く熱く語っていました。

ちなみに、デイヴィッド・スズキ氏は、
生物学者であり環境運動家。
ここバンクーバーにある
ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の
名誉教授で、現在はバンクーバー在住。

彼はNPO団体、自然保護やエコ活動を目的とした
Suzuki Foundation (デヴィッド・スズキ基金)を
1990年に立ち上げて現在に至るまで
活動を続けています。

本当に尊敬できる、すごいおじいちゃんです。

ちょっと余談になりますが、、、
彼の娘、セヴァン・スズキさんは
1992年6月にブラジル、リオデジャネイロで
開催された、環境サミットでとてもパワフルな
伝説のスピーチをされています。

去年、スウェーデンの環境活動家、
グレタ・トゥーンベリさんが各国政府の
気候変動に対するこれまでの取り組みを
強い口調でとがめ、対策を加速させるよう促した
まだ私たちの記憶に新しいスピーチの映像がこちら。

この二人の女の子たちのスピーチにはある種、
聖ミカエル的なものを感じます。

さて、Ecocentrismを実践すべく、
バンクーバーのシュタイナー学校では、
こんなプロジェクトが始まっています。

Butterflyway Project

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これはざっくり言うならば
元々この地域にあったネイティブな草花を庭に植えて、
いなくなりかけている蝶々やミツバチを
呼び戻そうと言う試み。

蝶々やミツバチは植物の受粉には欠かせない生き物。

*バンクーバーで蝶々やミツバチにフレンドリーなネイティブ植物リストhttps://davidsuzuki.org/wp-content/uploads/2020/05/butterflyway-BC-plant-list-2020.pdf


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蜂も学校で養蜂しております。

蝶々やミツバチが来てもらえるような庭づくりなら
個人の私にも出来るかも。。。。

そんなことを考えながら、
子どもたちに残せる明るい未来を
真剣に考え行動をしていくことを
最優先事項として考えなくては
いけない時代なのではと思います。

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