見出し画像

男の子への人形のススメ

もうすぐ9月。

長かった夏休みも終わり、
私も今日から仕事に戻ります。
そして、新しい年度の準備が始まります。

夏休みの間、少し時間をかけて準備することがあります。

それは、新しく幼稚園に入ってくる子ども達に
一人ひとりに手作りのお人形を作ること。
そのお人形は、髪の色を似せるなどしてなるべく
本人に似せて作ります。

このお人形を、『Little one』(小さい子)と私たちは呼びます。

でも、このLittle oneは新学期が始まってもすぐには来ません。
この子達は、子ども達がクラスのルールを学び、
一番適切なタイミングでクラスにやってきます。

そのプロセスはとても繊細です。
Little oneは妖精の国からやってくるという設定です。
その設定を親御さんと共有し、トップシークレット扱いで、
コトが進みます。
そのプロセスをいかに私たち大人がクリエイティブに扱うかで、
子ども達の人形に対するイメージや扱いが変わってくるからです。

私はこのLittle oneが子ども達の元にやってくる日を
いつも心待ちにするのです。

人形の効能

私は、小さい子ども達には
ぜひお人形を与えてあげて欲しいとお願います。

『うちは男の子だから、人形には興味ない。人形で遊ばないし、、、。』
とか思ってませんか?

男の子にとっても人形はとてもセラピー的な効能があります。

最近、3年前に幼稚園に来ていたある男の子のお母さんと
話をする機会がありました。
その時に、3年生になった息子さんが、幼稚園でもらった
Little oneの人形を今でもとても大切にしていて、
寝る時もベッドの近くに置いて寝ているそうです。

不思議なのですが、この人形、Little oneには
何か癒す力がありそうです。

成長を急かされる現代に置いて、特に、
子ども達が子どもらしく過ごせることはとても大切です。

お人形には、子ども達をもう少しの間、
夢の中にいさせてくれる何かを持っているのではと思います。
特に、男の子を観ていると、それがとても有効な気がします。

まず、人形と遊ぶことで想像力が広がっているのを観察します。
人形を使ってごっこ遊びをしているのです。
これ、別に女の子限定ではないのですよ。

そして、人形のために、何かを作り出します。
積み木を並べて家を作ったり、ベッドを作ったり、滑り台を作ったりと、
創造的な活動にうまくつながって行きます。
そして、人形を片手に持ち、とにかく一緒によく遊びます。

人形は、小さい子ども達にとって、友達でもあり、
自分の一部のように感じるようです。

なので、人形を取り扱う私たち大人も気をつけないといけません。

投げたり、踏んづけたりしないように。。。。
そして、片付けるときは、他のおもちゃと一緒に玩具箱に
ポイと入れるのではなく、居心地のいい場所を作って保管するのが
いいかもしれません。


人形の質について

シュタイナー人形はとても独特と言われます。
素材は全て天然素材。
人形の外側は、綿、中は全てウールです。

適度な柔らかさと、重さがあります。

私は、初めてシュタイナー人形を見たとき、ちょっと戸惑いました。
中には、目も鼻も、口もない人形があります。

でも、それには大きな理由があります。

子ども達が人形の表情がその時々で
自由に想像できるように余地を残すからにすぎません。

なるほど。

確かに、慣れると、正直、バービー人形のような表情が
だんだんと何かうるさい感じがします。

そして、プラスチックでできた人形が
とても冷たく感じてしまうのです。

目を閉じたり、話したりするお人形も
邪魔な機能だなあって思います。
子どもが自由にイメジネーションを働かせる場を
奪ってしまう、もしくは邪魔してしまう感じがします。

シンプルであることの価値が人形でも感じられます。

手作り人形のススメ

親子教室にきていたお母さん数人で手作り人形を
作っていたことがあります。

難しそうな人形も、みんなで作れば怖くない!
なんだかんだみなさん楽しそうに作っていたように思います。

でも、仲間がいなくても今は本当に便利。
作り方を教えてくれるサイトがいろいろありますね。

手作り人形は、子ども達への親からの
ちょっとしたギフトになりますが、
何よりも、作っている本人にとっても
セラピー的な効果があるように感じます。

娘が8年生のとき、
学校のHand workのクラスでお人形を作りました。
14歳、ちょうど思春期が始まった時期。

そして、面白いと思ったのは、

自分で作った人形はどれも、作った本人になんだか似ている!!

この人形を作るというプロセスはなんだか不思議な効能がありそうです。
ぜひ、感じてみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?