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絵本の時間

今日は絵本について思うことを書いてみたいと思います。

シュタイナー幼稚園に勤めるようになって、実は、絵本を買うことが随分と少なくなりました。幼稚園では、素話もしくは人形劇をすることがメインで、絵本を子どもに見せるということは一年を通して数回のみ。

最初、シュタイナー幼稚園に働き始めた時、この事実を知って、正直、躊躇しました。なぜなら、私は、絵本が大好き。若い頃は、美しい絵と楽しいお話がのっている絵本があれば、ついつい買ってしまうこともよくありました。

でも、シュタイナー幼稚園で働くようになって、素話や人形劇のもつ効力を日々見せつけられ、今では、心のそこから、『おはなしの力』はすごいと思っています。ちなみに、素話や人形劇がなぜいいか?

それは、子どもたちの想像するチャンスがそこに広く深く広がっているからです。

いかに素話や人形劇が良いという体験をしていますが、実生活の日常や家庭では絵本がもたらす素晴らしい時間を無視するわけにはいきません。

と言うことで、毎日の絵本の時間をさらに楽しむためにいくつか提案をさせてください。

Less is moreの鉄則

前回の記事におもちゃを減らすといいということを書きましたが、絵本も然りです。詳しくは、以下の記事を!

おもちゃも絵本もLess is moreが黄金ルール。

少ないは多いに優ります。

とは言っても、少なければいいかと言うと、そうではなく。適切な量と適切な内容の絵本を揃える。これがやっぱり大事。でも、そう言うのは簡単だけど、意外とプロの先生たちでも難しいものです。

繰り返しがいい

絵本が少ないと子どもが飽きちゃう。。。そんな風に感じる必要は全くありません。子どもはお話を繰り返して聴くことで、深い安心感と満足感を感じます。そして、世界は安全だと言うことを、繰り返してお話を聴くことで感じるのです。7歳まではこの世界は安全である、世界は善きところだと言うことを獲得したいものです。

次から次へと新しい絵本を読むことは、お話の体験が浅くなってしまいます。幼稚園でも同じ話が続くと『え〜、またこの話??』と言う子がいます。でも一旦話が始まると、聞きたいくないと言って、拒む子はいません。やっぱり楽しいのです。なんども繰り返し聴くうちに、次はこうなって、その次はこうなるとお話を覚えます。お話を深く深く体験することで想像を膨らませ、それが遊びに出てきたりします。

同じ話をじっくり深く味わう体験は子どもが自分を取り巻く世界との繋がりを構築するために必要不可欠ともいえます。

絵本の選び方

絵本は発達段階にあっているか?これは大事です。新しい絵本には、子どもの発達段階よりも、読み手の大人を意識した絵本が多かったりします。

でも、どんな絵本が発達段階に適しているから、よくわからないわ〜と言う方のために。。。

一番、間違いないのが、昔からの良書と呼ばれる絵本です。

ここの絵本ナビのサイトでは年齢別に分けてくれて、良書と呼ばれる選択肢が多いように思えます。

絵の美しさ

絵本の醍醐味は、お話だけでなくそこに描かれている絵ですね。

絵本を選ぶ時、この絵のクオリティーも大事にしたいところ。

人気番組のキャラクターやが絵本になっていたりするものもあります。そう言うものはどうしても、企業の販売戦略に子どもたちを巧みに巻き込んでしまうツールでもあると言うことを知って欲しいです。

絵本が好きだからこそ、子どもたちの目に触れる絵が美しい波動を出しているようなものであって欲しいと願わずにはおれません。

キム・ジョン・ペインは彼のミニマル子育てという本で提案していることを紹介して今日はこのページを閉じたいと思います。

子どもは本から汲み取ったイメージを、眠りの世界に持っていきます。そのため、寝る前に読む本が、子どもの夢の内容を左右します。魂の成長を扱う元型的なイメージを内包したお話は眠りの無意識の世界に持ち込まれ、そこで正しく消化されます。そして、あとにやってくる人生の試練に果敢に立ち向かえる力となるよう、子どもの奥底に蓄えられるのです。


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