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模倣力こそ学ぶために一番必要な力

シュタイナー教育において、生まれてから7歳までの最初の7年間での成長過程においての大きな柱の1つは、

模倣を使って育てる。

と、いうところにあります。

小さい子どもたちに関わっている人たちは、各々の体験から、口を揃えてこう言うでしょう。

目の前の子どもたちは自分の鏡そのもの。と。

小さい子どもに、ある行動を教えたい時は、説得や説教ではありません

子どもの前で、学んで欲しい行動を一緒にするというのが、結果的に一番有効なのです。ここまで読んだ人は、なんだか当たり前のようで、新しいことではないと思われるかもしれません。

でも、意外と当たり前でなくなってきたこの模倣について例を挙げながらちょっと深掘りしてみたいと思います。

模倣例1

北米の人たちっておしゃべりの人が多く、みなさんとても口が達者。

そんな親をもつ子どもたちもおしゃべりだったりすることはよくあるパターンです。これも、まさしく、模倣力。あ、もちろん、みんなじゃないですよ。沢山の例外もいます。

で、おしゃべりって言葉を覚えるのにとてもいいのですが、やっぱり限度というものがあります。そして、おしゃべりする時と場合のメリハリも。

幼稚園の子どもたち、5〜6歳くらいになると、大人のおしゃべりをしっかり真似します。怖いくらいに。苦笑

そこまではよくある話で、どうってことないのですが、、、、家庭でのおしゃべりが過ぎて、子どもたちの意識が早くから目覚めてしまう。これはちょっと考慮が必要になります。

そして、現代の便利な時代に、模倣したい行動がない。そんな環境にいると、子どもたちは不思議とうまく遊べなくなってしまうのですね。模倣して遊べるって、とても大事にしたいところなんです。

模倣したい行動がない、これはどういうことか?コンピューターで仕事をしたりスマホなどを使っている姿は静止した状態が多いということです。どうしてもそういう時間が長くなりがちな現代社会では、子どもたちにとって模様できる行動が限られているんです。

模倣例2

娘が10年生の時に交換留学の体験をしました。そして、北海道のいずみの学校でお世話になりました。そこの同じ年齢の生徒さんを我が家で3ヶ月お預かりしたことがあります。

その娘をみていて、とても感動したことがありました。それは、誰もみていないところでも、一人で手を合わせて『いただきます。』と言っている姿。これは、親から言われたからできることではありません。

きっと、彼女の親御さんが自ら見せてきた姿なのでしょう。そう思いました。

『ほら、ありがとうでしょ。』とか、『ごめんなさいは?』と、親は子どもに感謝することとか、ちゃんと謝ることを教えようと躾のつもりでそう言いがちです。でも、こう言うこともやっぱり模倣で教えるのが大事かと思います。

大事な躾は、模倣力がやっぱり一番根付くのかもと思った体験でした。

まとめ

改めて言います。

模倣する力は偉大です。

そして、更にもう1つだけ付け加えるなら、

子どもたちは、外に見える行動だけでなく内面も容赦なく模倣します。

模倣されていい行動を大人は意識しておきたいところ。

間違えてもいいんです。完璧な親はいません。でも、間違えた時の対応をどうするか?それを子どもは観ていないようでも、不思議とその空気に流れるものを取り入れていきます。

誠実に謝るか?変えていく努力をしているか?それともごまかすか?

残念ながら、子どもたちは大人のいいところだけを真似してくれません。

良いも、悪いも、彼らは評価なし、フィルターなしで取り入れます。

歩き方まで似てくる親子がいるように。

子どもは親の鏡。

だからこそ、私たちは子どもの行動をみてハッとし、編成し、そして成長できるのだと思います。

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