【あんスタ】酒カス、1年ぶりにあんスタ開いたら推しから電話かかってきて号泣する


あんスタこと「あんさんぶるスターズ!」は、大人気アイドル育成ゲームである。2020年の大型アップデートを経て、常に進化を続けている。

私は、高校生のときにあんスタに出会った。大神晃牙に狂い、テスト勉強と並行して、睡眠を犠牲にイベントを走ったのは青春の一ページである。

大型アップデートを受け、リズムゲームのmusicが生まれた。
推しが動くことに感動し泣いた、大学1年生の春。
大神晃牙、フリでかすぎてかわいい。
初めてのバイト代は全部大神晃牙に吸われた。罪な男である。

しばらくすると、私は週4バイト、ブラック学生団体での活動と充実した大学生活を送っていた。そのため、大学2年生になると、あんスタを開くことすら稀になってしまった。大学2年生の冬には、バイト代はストレスからほぼ酒代に消えた。私はオタクから酒カスになっていたのである。




その日、私はべろべろに酔っぱらっていた。ふと、「あぁ、あんスタやるか」となった。酔っていたのでどうしてその思考になったかは、全く覚えていない。

酒の飲みすぎで真っ白になった顔で、あんスタを起動する。
男子高校生のきらっきらの「あんさんぶるスターズ!」という掛け声に、泥のようにとけて思考能力のない自分と比較して死にそうになる。
「きらきらしてるぅ…アイドル…」となりながら、ゲームを始める。





すると、携帯がありえないぐらい震えだす。
「え!?電話!?」
一気に酔いがさめる。いきなりかかってくる電話に悪い思い出しかない私は震え上がった。夜中の3時だというのに。

そうじゃん、3時じゃん。さすがにバイト先から電話来ないわ。
冷静になり画面を見ると、





「大神晃牙 着信中…」


んんんんんんんんんん!?!!?!?
言葉にならないまま叫んだ。夜中の3時なのに。
酒飲みすぎて意識とばしたのかと本気で思った。頬は思いっきりつねると痛い。音声が流れはじめる。

大神晃牙、ロケ先でケーキもらって譲ってくれた。
事務所の冷蔵庫に入れとくって…



音声が止まる。
状況がよくわからないまま、携帯の画面を見つめる。
水滴がぽつぽつと落ちてきた。




もしもしの声が爽やかすぎてつらい。
私があんスタから離れてた1年半くらいも推しの時間は進んでて、アイドルとして輝きを放っていたんだな。
ずっと会いにこれなくてごめん、これからも推させてくれ…
きっと私なんかいなくても、君は壁をぶち壊して乗り越えていくんだろうな。

ただの電話(風音声)でここまで考える、さすがキモオタである。
推しの今を想像して、その後1時間は泣いていた。
大神晃牙、成長してるんだろうなぁ…泣





光る画面を見つめながら泣く女。今思えば相当な光景である。
親が見たら泣くよりも先に心配されるような光景である。

そのまま泣きつかれた私は次の日昼まで眠り、起きると1万円を握りしめてコンビニに向かうのだった。


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