双子①
なんとなく調子が悪い。理由は何となくわかっているんだけど、あんまりにばからしく自分勝手で嫌になるから直視していない。
ここ一カ月でずいぶん考え込む時間が増えたように思う。まあ単純に今まで恋人に使っていた時間がまるまる暇になったんだから、考え込む時間も増えるというものなのかもしれない。
あと最近よく人に怒れて、それについて考えるようになった。また今度考えたいけど、長くなりそうだから今日はそのさわりだけ。
双子に生まれてきてしまった時点で、愛着形成に何かしら問題があるのは変えられないことなんじゃないか。母親の胎内からほとんど同じ(多分全く一緒)の遺伝子を持って、ほとんど同じ時間に生まれて、同じように愛情をかけてもらって、同じように育ててもらったはずなのに、どうしてこうも違うのだろう。
双子という生き物は、ときに「そっくり、まるで同一人物であること」を求められることがある、と思っている。別に悪いことではないんだけどね。
幼いころは「同じであること」が求められていて、私も姉と同じが素敵なことだと思っていた気がする。ただ、私が姉よりも病弱で、姉に面倒をかけることが多かったからか、双子なのに「姉妹」の側面が他の双子よりほんのちょっとだけ、大きかったのかもしれないな。
「同じであること」と「姉妹」は共存できない。姉妹にはやっぱりパワーバランスがある。双子であるはずなのに、小さく確実に差ができていたのだろう。
姉が完璧だなんて言うつもりはないし、姉のことを手放しで好きだといえるほど仲のいい双子ではない。
人を見下して自分の立ち位置に安心する癖があることも、10年近く父親に反抗期なのも、母親にだけべったり顔色をうかがうところも、自分の不機嫌で周囲をコントロールしようとするところも、好きにはなれないし。それでも、その不器用さを愛おしく思っていて、それでこそ姉なのだ。
それに、不器用なくせに授業内容をたいして復習しなくても理解できちゃう集中力や基礎学力とか、人を見下せるようになるまで自分の実力に自信がつくように頑張るところ、なんだかんだ私に甘くて、みかんを剥いたらひと房分けてくれるようなところが大好き。
ただ、他の双子がどうしてそんなに相方のことをまっすぐ愛おしく大事に思えているのか不思議でたまらない。それだけ。
今日もまとめられなかったな、そんなものよね。
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