冬の光のおはなしのおはなし

冬の光って、いいよね。
夏の光もいい光だなぁと思っていたような気がするけれど、いかんせん夏は暑いからね。
暑い日の太陽光なんて、どんなにいい光だろうと恨めしく思ってしまう。

たしかに、涼しい電車や教室から眺める光はなんだか好きだったような気がするし、あれは光を見ていたんじゃなくて、大きな雲を眺めていただけな気がする。
もっと言うなら、光よりも影を大事に過ごしていたような、そんな感覚。

冬の光は、暖かくて、なんだろうか、美しいというんだろうか。
美しいって言葉にしてしまうと、それ以外の愛おしいとかそういう感覚の余白を削いでいるようで好きじゃないのだけど、美しいよね。

外を出た瞬間に刺さるような冷たい空気を包むみたいに柔らかくさす斜めの光が大好き。空気は冷たいのに、光や色は暖かくて、冬なのか春なのか、今は何時なのかよくわからなくなっていく。

朝のまだ暖まりきっていない空気に切り込む光は、小さな救いを見つけたようでゆるりと目が覚めていく感覚が好き。冷たい空気を肺に取り込んで、息を止めて写真を撮るような、感覚。


これは確か6:58発の準急に乗りたかった
通学路によくある光

朝の室内の光も好き。
外の冷たい空気とあたたかくてゆっくりな光との対比が美しいと思う。

おばあちゃんの家

お昼に外を歩くと、暖かくて案外静かで人が歩いていないことも多い。お昼休みの時間だと車も少なくなる気もする。お昼の光は真上から降り注いでいるイメージなのに、案外斜めに差し込んでいる。この時間の逆光は、痛々しくなくてしっかりと主題を浮かび上がらせてくれる。

実はキラキラになるいい時間


猫ちゃんもあったかいところに出てきてくれるのがいいよね

午後の光は静かで、他の季節より色が穏やかで、夕焼けの時間がちょっぴり長い気がする。朝と違ってあたたまりきっている空気が夜に向かって冷えていく。空気が乾燥しているからなのか、単純に晴れている日が多いだけなのか私にはわからないけれど、夕焼けの日が多いような気もするのだ。


とはいっても夕焼けの写真があんまりなかった
こういう光も夕方らしいと思う


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