好きな本の話でも①


こんばんは、こんにちは。今日もお疲れさまです。
本日は好きな本の話(壬生義士伝)をしていこうかな~と。
最後までお付き合いいただければ幸いです。


出会いは

 その本に出合ったのは高校生の頃だったかな?当時実家でテレビを見ていた時に映画版を放送していて、音楽や時代背景に役者さんに惹かれました。
 当時本の虫だった私は原作にあたる小説を購入し毎日の様に読んでいました。脳内で俳優さんの声で再生される物語にさらに好きになりました。

あらすじ

 作品の内容に少し踏み込んで行きたいと思います。
時代は明治、とある居酒屋に新聞記者がやってきて元新選組隊士の店主にインタビューをしていきます。「吉村寛一郎なる人物について教えてほしい」
 誰よりも強く誰よりも生き汚い男の物語を時には同僚、時には教え子、時には顔も知らない息子…様々な視点を重ね合わせて見えてきた吉村寛一郎の本当の姿とは?
 吉村寛一郎という人物は実在されていた方ではあり諸士取扱役兼監察方(今でいう憲兵と密偵をかねた役職)と撃剣師範についておりました。
盛岡藩より脱藩し新選組に入隊、鳥羽伏見の戦いにて戦死、と伝えられています。ただ一説では元いた盛岡藩の屋敷に逃げ込み匿うよう願うも断られ屋敷にて切腹した、とも。
 その逸話を元にいくつかの創作が作られ、またそれらを下敷きにして作らたのがこの壬生義士伝になります。

 

ネタバレ注意

 上でも書きましたが作中で吉村は元居た盛岡藩の屋敷に逃げ込みますが、そこにいたのは幼馴染でかつての上司である大野次郎右衛門。なんとか助けを求めるが大野はこれを拒否、屋敷内にて切腹せよと命じる。
 吉村は剣も勉学も誰にも負けなかったが妻子すら満足に食わすことが出来ずにいた。そこで脱藩を決意しゆくゆくは新選組へ・・・。
幕府がどうとか新政府がどうとかは吉村にとってどうでも良くて、妻子を養い生きてまだ見ぬ息子に会うまではなんとしても生き延びてみせる。そのためならかつての同僚すら切り、身なりもボロボロでも気にせず職務に全うする。
 あまりにも真っすぐで美しいのに何よりも修羅であろうとするその姿は正に日本刀のように感じました。
 結局吉村は切腹し妻子に会うことは出来ませんでしたが…その魂は…

感想

当時高校生だった自分がどう感じたのか、と思い返すと「新選組の中でも最強の人!」とか「盛岡行きたい!」だったような。(実際大阪から盛岡まで鈍行でいった大学生の夏)。
 いま改めてこの作品を見つめ直すと、生きるとは?家族とは?父親とは?・・・新選組という武士では無い者たちの集まりにおいて誰よりも武士であり、誰よりも武士らしかぬ生き方。でも家族のためなどんな汚れも引き受けひたすらに家族の幸せを願う切なくも美しい愛の物語だな、と。
 いつか自分もこうなりたいな~と。まあまずは結婚が先なんですけどねw

最後に

 自分が魅力的に感じた作品を今後も紹介してきたいなと思います。
つたない文書ではありましたがここまでお読みいただきありがとうございました。

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