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情報リテラシー論❾

〜テレビの衰弱と動画メディア〜

○テレビの衰弱

*テレビ離れ*
 近年、若者を中心にテレビ離れが進みテレビ番組をリアルタイムで見ている人の割合は減少している。その原因の一つにスマホの普及が挙げられる。例えば通勤・通学時間、スマホ普及以前であればガラケーテレビを見る人が多くいた。スマホが広く普及した2019年9月になると、スマホYouTubeを見るという人が増加した。
 アメリカで2013年、ドイツ2017年、日本は2018年利用時間でデジタルがTVを追い抜いた。

*テレビ番組のネット配信サービス*
 2011年東日本大地震発生時、広島県に住む中学生がスマートフォンでテレビ画面を撮り、ライブ配信メディアの「Ustream」で配信をした。従来であれば、「著作権の侵害」として運営側で配信停止されるのが通例であるが、停電などによりテレビを見ることができない人の貴重な情報源となるため、無断放送が公認された。これを機にNHKは公式サイマル配信(テレビ放送と同じ内容のものがネット上でも配信)をスタートさせ、その後フジテレビ、TBS、テレビ朝日などのテレビ局においても、震災当日の夜からサイマル配信が次々に始まる。

 2015年10月下旬には民放5社でで見逃し配信サービス『TVer』を開始した。このサービスではテレビドラマやバラエティ番組などをテレビ放送後に一定期間一定期間視聴することができる。

 2020年にはNHKがネット同時配信と見逃し配信に対応したNHKプラスのサービスを開始した。NHKと受信契約がなくても不完全な形であるが同時配信のみ視聴可能。能です。2020年10月にNHKプラス登録が100万人突破。

*VOD(ビデオオンデマンド)*
VOD(ビデオ・オンデマンド)とは、”動画定額配信サービス”のこと。映画やドラマ、アニメ、音楽LIVE映像などの動画コンテンツをネットで配信し、いつでもどこでも楽しむことができる今利用者急増中のサービス。

 2019年/月額制動画配信サービス利用率ランキング(利用率)
        1位 Amazon Prime Video(66.4%)
        2位 Netflix (22.3%)
  3位 Hulu (21.5%)
  4位 dTV (9.4%)
  5位 U-NEXT / Abema TV (8.7%)


○動画サイトの代表”YouTube”

YouTubeは2005年設立、2006年Googleが約16億円で買収、2007年日本語化、2010年赤字だった経営が黒字化(クリック課金の広告料がGoogleから投稿者へ支払う制度を導入)⇨Googleアドワーズ広告、、、ユニークユーザー数は2013年に10億人突破、2017年に15億人、2018年には19億人、現在では20億人を超えている。
因みに、YouTubeのYouは「あなた」、Tubeは「テレビ(ブラウン管)」という意味。

*チャンネル登録者数*
 ↓2010年〜2020年のチャンネル登録者数ランキング
https://www.youtube.com/watch?v=Cysp32BL_pg

スクリーンショット 2020-11-26 23.57.59

↑現在のランキング

◉チャンネル登録によってファンが増えるジャンル
レビュー・使い方⇨小売、メーカー、消費者
趣味・エンターテイメント⇨音楽、スポーツ、お笑い、趣味、車、ペット、料理、旅行、自然、癒し、植物、美、おもちゃ、ゲーム、教室
手に職・情報を売る⇨コンサルタント、士業、専門家(不動産、保険、投資、収納、旅行、不動産、保険、資、収納、旅行、デザイン、インストラクターなど)
 ↪︎これらはテレビ番組でいうところの報道・ワイドショー、バラエティ番組、教育・情報番組の立ち位置

◉動画の再生維持率のために、、、
・最初に伝えたいことを言っておく
PREP法=Point(要点)Reason(理由)Example(例示)Point(まとめ)
・最後にプレゼントがあるなど、楽しみを与える
・リアルタイムに変化するシーンの撮影
・何が起こるか分からないドキドキ、ワクワク感
・生中継した内容と分かるようにした録画ファイル
・テロップなどの字幕で動画を文字として補完
・ワイプなどで動画を見てのリアクションなどを伝える
効果音を入れる
・写真や音声、スロー、タイムラプスなどメリハリつける

◉YouTubeの様々な機能
ぼかし機能⇨指定した顔の自動追尾や指定した範囲
・時間指定して録画をライブで再生できるYouTubeプレミア公開

◉VTuber(バーチャルユーチューバー)
 2Dや3Dのアバターを使って活動するYouTuber。その先駆けとなっているのが「キズナアイ」。投げ銭から稼ぐ世界のYouTuberの殆どが日本のVTuberである。

◉動画投稿の注意点
 著作権
・テレビやDVD、映画などのアップは✖︎
・商用のBGMは✖︎
・撮影時に背景でBGM流れているのも注意
・教育で使う場合は著作権について猶予もあるが、商用の教育の場合は注意
⚠︎YouTubeに著作権侵害を繰り返すとアカウントと全ての動画が削除される。
肖像権
・本人の承諾なしで撮影✖︎
・撮影時、偶然写りんだ場合は猶予されるが、テレビもぼかしを入れるのが一般的
・YouTubeでは投稿後に編集で、特定の人にぼかし追加できる
薬機法
・薬機法は、それまでの薬事法が改正され2014年(平成26年)11月、名称変更と共に施行された法律。
・ビフォー・アフターなどの動画を店側はアップできない
・お客様の感想動画ならアップ可能

 その他にもYouTubeには様々な厳しい規制があるため表現の自由が制限されているところがある。

○まとめ

 私の身の回りにも、一人暮らしを始めてからテレビを購入していない・視聴していないという人が数多く見られる。スマホの普及により一つのデバイスを共有する機会が減ったことで、パソコンやテレビもあまり使われなくなってしまったと考えられる。テレビには決まった枠しか設けられていないが、YouTubeなどのネット動画は自分の好きなジャンルをいつでも視聴できるのでとても便利。


今回の授業概要↓