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情報リテラシー論⓫

〜苦戦する紙媒体と電子書籍〜

○インターネットと新聞

*新聞の特徴*
⭕️メリット
 ・情報量が多い
 ・幅広いジャンルのニュースに触れる事ができる
 ・一覧性がある
 ・新聞紙の再利用ができる
 ・活字に触れる事ができる
❌デメリット
 ・情報の速報性が低い
 ・古新聞の処理が必要
 ・新聞代がかかる

*ネットニュース*
⭕️メリット
 ・情報が早い
 ・無料または低価格
 ・数多くの情報を得る事ができる
❌デメリット
 ・情報が薄く内容のない記事も多い
 ・端末を用意する必要がある
 ・通信環境が整っていない所だと全く情報を受け取れない

*近年の情報獲得の手段*
 インターネットの利用開始と共に新聞発行部数が減少、若者の新聞離れが進む。(文字離れしている訳ではなく、電子媒体で情報発信までも行っている)新聞各社はweb版に力を入れるが、有料版の購読者数は少なく状況は厳しい。近年はネットニュースを見れば無料で情報を得る事が可能である。それであっても、世界的に見ると日本人は圧倒的に新聞を読んでいる。

〜2019年度の世界新聞発行部数ランキング〜
 811万部     読売(日本)          
 560万部    朝日(日本)        
 432万部    Dainik Bhaskar (インド)   
 374万部    cankao Xiaoxi (中国)
 341万部    Dainik jagran (インド)
 318万部    People's Daily (中国)
 303万部   The Times of India (インド)
 245万部   毎日(日本)
 237万部    malayala Manorama (インド)
 234万部   日経(日本)
http://www.kokusyo.jp/oshigami/14771/

また、最近では紙媒体のない新しいメディアとしてNews Picksが注目されている。月額制で動画や記事が見放題になるサービスだが年々有料会員の数は増加している。

○電子データと印刷物

電子化が進み、様々な紙媒体の発行数は減少しているが、需要が無くなってしまったわけではない。近年では各種プリントや出版のサービスも充実している。

◉電子データ⇨印刷物

 *あんぷり2*
指定した日付で昔の新聞が印刷されるサービス

 *本の自販機*
電子データを読み込んみその場でプリントアウトして本に形成する自販機がスウェーデンで設置されはじめている。在庫が必要なく、データさえあれば品切れも発生しない。

 *自費出版*
誰でも簡単にPDFファイルから格安で冊子を出版できるサービスがある。写真集やアルバム、論文や同人誌など様々な場面で活用できる。ネットで注文して、配送してもらえる。
また、Amazonでは、自社名の出版ブランドで電子書籍だけでなく紙書籍を1冊単位から販売する事ができるサービスが存在する。

◉印刷物⇨電子データ

 *名刺管理*
社会人や法人客の名刺管理アプリEightは名刺の写真を撮影するだけで文字起こしされ、SNSとして利用できる。

 *本のスキャン*
2010年4月に開始したこのサービスは、ネットで申し込みをして手元にある書籍を送ると、1冊100円で印刷物をデータ化し納品してくれる。

○紙の本と電子書籍

紙の本と電子書籍の大きな違いは物質として存在するか、電子データとして存在するかである。それ以外にも、紙の本は反射光として認識し、電子書籍は透過光として認識するという違いがある。電子書籍の一つであるAmazon Kindleはタブレットなどの直接光ではなく間接光を見る事になる。

 *週刊誌の電子化*
2014年9月に毎週151万部の”週刊少年ジャンプ”がWeb化、他社も追随する。
 
 *フジサンリーダー*
雑誌の本文までもキーワード検索できるアプリ。

 *dマガジン*
NTTドコモ提供スマホ向けの定額の電子雑誌読み放題サービス(月額400円)

 *スマホ向けの電子書籍事業*
スマホで読みやすい、縦スクロールのコミックやノベルのサービスが増えている。LINE全盛時代にはLINEトーク画面風のチャット形式の表現方法も誕生した。活字離れしている若者にも訴求できるとされている。

 このほかにも、紙媒体からARやVR技術へと繋がるサービスも存在する。


○感想・まとめ

個人的には電子データを読み込んで、その場でプリントアウトして本に形成する自販機が面白いなと思った。在庫切れの心配がないのはとてもありがたいので日本でも実用化して欲しい。しかし巻末に記される第OO刷という表記を眺めるのが好きなので、仮に実用化されたら、絶版になってしまった本やいち早く情報が必要な時に求める書籍を中心に利用していきたい。個人出版が可能になるのもとても魅力的だが、そうなると情報の精査も必要になってくるのではないかと感じた。


今回の授業概要↓