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地球防衛軍6

シンプルシリーズから羽ばたいた変わらない3Dアクションシューティング。
が、大きく変化?!

対応ハード:PS4/PS5
オススメ度:★★☆☆☆

▽「マップの使い回し」を逆手にとった重厚なストーリー

地球防衛軍ではマップの使い回しがかなりの頻度で行われており、それは最早伝統という認識でEDF隊員たちからは認識されている。
そのことを逆手にとって、本作では過去作を振り返って最もプレイヤーを軸に重厚ストーリーがしっかりと展開されている。
それによって今まで内心で思っていた「今回は同じマップだ」という気持ちが「同じ”場所”に戻ってきた」という気持ちに置き換わるようになった。
とは言え、マップの使い回しは使い回し。
過去作でスタート位置と敵の配置で工夫していた見せ方は失われて、”同じマップをプレイさせられている”という感覚を強く感じることになった。
更にストーリー展開のために同じ周期で同じ場所に戻ってくることになるので正直途中で飽きた。
個人的に地球防衛軍にストーリーは求めていないので、このゲーム設計は私には合わなかった。

▽雑に配置された敵性生物

最初に登場するのはコロニストという名の二足歩行の武装したカエル🐸
シリーズをプレイした隊員ならまず度肝を抜かれる。
シリーズで侵略生物α🐜以外が、それも中盤の難敵であるコロニスト🐸から登場するのはかなりのイレギュラーだからだ。
その後もボス級のマザー(巨大な羽アリ🐜)やクイーン(巨大な蜂🐝)、キング(巨大なクモ🕷)が何の前触れもイベントもなく登場してくる。
難易度調整されてるため攻略に支障はないとは言え、その雑さ加減は流石に目に余る。

▽めんどくさい敵だらけ

地球防衛軍5で登場したコロニスト🐸やエイリアンは武装しており、倒すのは手間が掛かる。
更に重装備に身を包んで耐久力が大幅に向上させた個体も存在しており、そうなると倒すのは相当の苦労が伴う。
射撃を命中させればダメージが与えられる侵略生物とは一線を画す。
しかし、今作では防御装甲を持つクソめんどくさい敵が相当数増えている。
アンドロイド、高機動型アンドロイド、地底掘削ロボットネイカー、タイプ3ドローン、クルール、クラーケン…
更にはテレポーションアンカーにもめんどくさいことにドーム状のシールドと防御用の職種型武装を構えたバージョンが追加されている。
(しかもテレポーションアンカーのシールドは物理的に通過不可なので破壊のためには下から見上げる形で攻撃を行う必要がある)
それぞれの敵には弱点が明確に設定されているので撃破そのものに支障は無いが、侵略生物と比較して手間感が強いので
存在を確認した瞬間に「めんどくさい」という感情が湧き上がる。
ついでに今作では今までの伝統だった敵の常軌を逸した物量との正面衝突MISSIONが存在しない。
伝統は…?

▽相変わらずの処理落ち

敵が大量に湧く、爆風のエフェクトが表示されることで度々処理落ちが起こる。
これも地球防衛軍の伝統と言えば伝統なのだが、シンプルシリーズならいざ知らず、安くはないフルプライスで売っておいて安定して処理落ちが起こるという環境には流石に辟易する。
武器の打ち替えやダッシュなどが反応しないタイミングもあり、プレイしていてストレスが溜まる要素の1つになっている。

▽視界を塞ぐエフェクト

土煙、爆炎、敵のレーザー攻撃、上を見上げたときの生け垣…視界を邪魔するものが多すぎる。
そしてそれが長い。
演出とは言え、爆風のためにほんの数m先が見えずに気が付けば敵が目の前ということは頻繁で、これを回避するためにカンに頼った移動を続けることが必須。
今作では撃墜時に視界を阻害する特性を持つ敵が存在するが、そんなの昔から存在しているので今更感が強い上に撃破時発動という良心も持ち合わせている。
「視界を塞ぐ」というのはゲーム性を奪うことに近いので個人的にはものすごくストレスになる。
これも地球防衛軍の伝統ではあるが、フルプライスなら(以下略)
ついでに言うならオブジェクトに情報量の多いテクスチャをベタベタ貼り付けてるので慣れるまでは視認性がやや悪い傾向にある。
グラフィックを地球防衛軍に求めてないのでもう少し控えめにして欲しい。

▲装備数が増えて、戦略性アップ

難敵の大幅増に伴って、レンジャーは通常の武器ニ枠の他に特殊増備、ウィングダイバーは通常の武器ニ枠の他に独立作動装備が追加。
一気に戦略性が向上している。
エアレイダーもストーリーの整合性のために一部マップでは要請系の兵器が使用不可になるなど、戦略を構築する必要性が大きくなっている。

▲段差よじ登り

これとても便利。
でも数cm、数十cmの段差には躓くのでもうちょっと…

総評

引き撃ちしてるときや旧作から登場している侵略生物たちとの戦いは変わらず楽しい。
一方で、基本的に「私が地球防衛軍に求めているもの」がことごとく適っていない作品であり、プレイしててほとんどの時間は本当に気持ち良くなかった。
シンプルシリーズなら許されたであろうこともフルプライスではただの怠慢と思わざるを得ない、というカンジ。
デジボクの方がずっと面白い。

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