イーサリアムのMATICをPolygonのMATICに交換する方法
(2023年1月14日:キャプテン翼の関係か?検索されることが多くなっているようなので、最新情報をふまえて加筆しました)
おはようございます。🐤
今日はコミュニティであったこんな質問に答えてみたいと思います。
「イーサリアムからPolygonにMATICを送金する方法を教えて」
状況:
・bitbank(bitFlyer)でMATICを買った
・それをPolygonに送ったつもりで、イーサリアムに送っている
・Polygonに設定したメタマスクにMATICが表示されない
・イーサリアムにはMATICしかない(つまり、ガス代がない)
・Polygonには何もない
・どうしたらいいの~
かなり特殊な状況で、このnoteが役にたつ人は今後もしかしたら現れないかもしれないのですが、はりきってお話していきます。
(2023年1月現在、PolygonチェーンのMATICはSBI VC TradeとBitpointで扱っています)
基本の理解がまず必要ですそこは絶対に抜かしてはいけない。理解なしにブロックチェーンの世界に入ってくるのはとても危険だ!
というわけで最近この勘違いが多いです。bitbankやbitFlyerといった国内の取引所でMATICを取り扱えるようになったものの、Polygonチェーンへの送金には対応していないので、Polygonに送金したつもりがイーサリアムに送金しているパターンです。
まず、イーサリアムというブロックチェーンとPolygonというブロックチェーンは別もの、別の世界です。
そして、BitbankやbitFlyerで扱っているMATICはイーサリアムで使えるトークンです。(図1の右側)
なんとかしてイーサリアムのMATICをPolygonのMATICに変えたい、ではどうするかというと、まずガス代を準備してから、「取引所」か「ブリッジ」を使って交換します。
共通:何をするにもガス代(ETH)が必要
まず、なにはともあれイーサリアムにガス代がないと何もできません。ガス代とはブロックチェーンの維持にかかる手数料のようなものです。
これは国内の取引所で購入してイーサリアムにETHを送金すればいいです。MATICを送ることができた人なら、同じ要領でできるはず。
イーサリアムのガス代がどれくらいかかるかですが、10月20日現在はちょっと高くなってきていて、20~30 Gweiくらいです。Etherscanでガス代の目安を知ることができます。
Gwei単位でいわれてもピンとこないと思うので、スワップにはいくら、トランスファーにはいくらという目安を見ると良いでしょう。
スワップ:トークンの交換(ブリッジを使う場合はこちらが目安)
トランスファー:送金(取引所を使う場合はこちらが目安)
【$⇒ETHの変換方法】
Etherscanの表示価格/ETHの現在価格=$6.25/$1300=0.0048 ETH(スワップにかかるETHの例)
ここまでで心折れそうですか? 大丈夫ですか?
上記はあくまで目安なので、少なくとも倍は見積もっておいたほうがいいです。よくわからなければとりあえず0.01 ETHもあればいいでしょう、先に進みます!
海外取引所を使う方法
まず一般的で事故の少ない「海外取引所」を経由する方法を説明します。バイナンスなど「Polygonチェーンに直接送金できる」海外取引所の口座をお持ちの方はこちらが便利です。
海外の取引所はなんだか怖いという人は、次の「国内取引所を使う方法」もしくは「ブリッジを使う方法」を見てください。
手順の概略は下の図のとおりです。
まず、イーサリアム(に設定したメタマスク)から、バイナンスの自分の口座にMATICを送金します。(バイナンスじゃない場合は自分が使っている取引所に読み替えてください)
準備1:メタマスクでトークンを表示する
まず最初に、メタマスクでMATICを送金する準備をします。メタマスクにMATICが表示されるように設定します。もう表示されている人は読み飛ばしてください。
上の図の「x new token found in this account」は新しい機能です、簡単にトークンをインポートできるようになった反面、不要なトークンまで簡単にインポートできてしまうので注意してください。
必要なトークンにだけチェックを入れるようにしましょう。今回はMATICをインポートしておきます。
より一般的な方法はこちら⇒メタマスクにトークンを登録する方法
準備2:入金先アドレスをコピー
次に、バイナンスの口座にログインして、「入金」から「仮想通貨入金」⇒「通貨を選択」(MATIC)⇒「ネットワーク」(ETH)を選択すると、入金用のアドレスが表示されます。
ここのネットワークの選択は、上の「図2:ブロックチェーン図」でいうところの右の部分になるので、ネットワークには「ETH Ethereum (ERC20)」を選択するのがポイントです。
このアドレスに入金することになるので、アドレスの右側のコピーマークをクリックしてコピーしておきます。
イーサリアムから取引所へ送金
次に、イーサリアムに設定したメタマスクの「送金」から「送金先」にコピーしたアドレスを貼りつけてMATICを送金します。
トークンはMATICを選択し、送金したい数量を入力して「確認」をクリックします。
これでバイナンスへの送金が完了です。数分待ちます。
取引所からPolygonに送金
バイナンスの口座に入金が確認できたら、バイナンスの口座からPolygonにMATICを送金します。
「ウォレット」⇒「出金」⇒「仮想通貨の出金」⇒「仮想通貨を選択」(MATIC)⇒「アドレス」(自分のメタマスクのアドレス)⇒「ネットワーク」(MATIC Polygon)と入力していきます。
アドレスはPolygonに設定したメタマスクのアドレスをコピーして貼り付けます。ネットワークがポイントなんですが、さきほどのブロックチェーンの図でいうと左側になるので、ここではネットワークに「MATIC Polygon」を選択します。
これでPolygonへMATICの送金が完了しました。
ここまで、イーサリアムからバイナンスの送金に0.0014 ETH($1.8)程度、バイナンスからPolygonの送金に0.1 MATIC($0.084)くらいがかかっていると思います。(10月20日現在の例です、手数料は変動します)
ブリッジを使う方法
海外取引所を使うことに抵抗がある方はこちらの方法です。
ブリッジ、つまり橋渡しという意味合いですが、これもさきほどの取引所経由と原理は同じです。「ブリッジ」というサービスを利用して、「送金」というよりは別のチェーンのトークンに交換するイメージです。
ブリッジサービスを提供しているプロジェクトはいろいろありますが、たくさんのチェーンに対応していて、たくさんのトークンの取り扱いがあるRango Exchangeが今なら便利だと思います。
Rango Exchangeにアクセスして、上の図のとおり「From」を「Ethereum」、交換するトークンの種類を「MATIC」、「To」を「Polygon」と入力していきます。
最後に交換したい数量を入力して、下の「Connect」ボタンをクリックして、メタマスクで承認すると手続きは完了します。あとは数分待つだけです。
ブリッジサービスは便利で、この1アクションで別チェーンのトークンとの交換が終わります。ただし少し手数料が高くて、試しにやってみたところ$9くらいのガス代と少しのMATICが手数料としてとられました。(Rangoは最安のサービスを選択するので、手数料はその時に使うブリッジによって変わります)
ブリッジは他にもいろいろありますが、MATICのまま別チェーンにもっていけるのはRangoだけです。みな事故を経験してブランド名が変わっているのが趣深いです。
EVODeFi(https://bridge.evodefi.com/)
connext(https://bridge.connext.network/)(旧xPollinate)
Multichain(https://app.multichain.org/)(旧Anyswap)
Portal(https://www.portalbridge.com/)(旧Wormhole)
国内取引所を使う方法
2023年1月現在、国内ではSBI VC TradeとBitpointがPolygonチェーンのMATIC送金に対応しています。だからこれからPolygonに送金する人は素直にこちらの取引所を使うと良いです。
今回はすでにイーサリアムにあるMATICをなんとかしたいということですが、その際に注意しなければいけないのは、SBIとBitpointはイーサリアムのMATICには対応していないということです。
だから、すでにイーサリアムにあるMATICをPolygonに移動させたい、しかし海外取引所やブリッジを使いたくない、という人は次のような手順を踏むことになります。
イーサリアムのMATICをbitbank/bitFlyerに送金
日本円に交換
円をネット銀行へ振込(出金)
SBI VC Trade/Bitpointに円を振込(入金)
SBI VC Trade/BitpointでMATICを購入
PolygonチェーンにMATICを送金
手数料の高さや手順の多さから、きっとどこかで間違えそうなのであまりおすすめはしません。
まとめ
同じMATICでも、ネットワークが違えば別のトークン
何をするにもガス代が必要
ちょっと手間がかかるけど、安くて安全なのは海外取引所を経由する方法、送金に必要なのは一定額
手間ははぶけるけど、ちょっと手数料とリスクが高いのがブリッジ、交換したい数量に対して一定の割合の手数料がかかる場合が多い
どちらにもメリットとデメリットがあります。使い分ければいいです。
とにかく大事なのは、イーサリアムとPolygonは別のブロックチェーンで、同じ名前でも別のトークンであるということです。
大事なのは基本です。ちょっとずつ慣れて、時間はかかってもいいのでしっかり身につけましょう。
それではまた、DeFi~(@^^)/~~~
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