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FP1級 2023年9月試験 応用編第5問

おはようございます。🐤

第5問の相続、事業継承、あれれれ~類似業種比準価額の計算が出ませんでしたね。まさかの2年連続相続税の計算でした。FP1級試験の歴史上、2年連続相続税額の計算だったのは初めてかもしれません。

次回は類似業種比準価額が確定ですね。いや、あんまり言えないけど、でも多くの人はそう予想するはずです。


[問63]

一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験より

小規模宅地の特例

小規模宅地の特例という文字を見たら小躍りする、そんな風に得意問題にしてしまいましょう。ビジテキだと小規模宅地の説明はたったの7ページ。(たったの…?汗)そんなに苦手意識を感じるべき問題ではありません。

  • 事業用 400㎡ 80%…①

  • 居住用 330㎡ 80%…②

  • 貸付用 200㎡ 50%…③

あと、特定同族会社事業用とかもありますが、まあ事業用だとくくっておけばスルーでいいと思います。

  • 事業用×200/400+居住用×200/330+貸付用 ≦ 200㎡…④

数字や式はこの4つを覚えたらOKです。あとは要件として、

事業用、貸付用

  • 事業用、貸付用は3年以上事業を継続していることが基本。節税目的で急に事業用に設定されるのを防ぎます
    ただし一定の規模以上(減価償却資産が宅地価額の15%以上など)は本気度が見えるので認められる

  • 亡くなった被相続人から事業を引き継ぎ、継続していること

居住用

居住用は場合分けがたくさんあります、が、次のことを覚えたらなんとかなります。

  • 配偶者はなんでもOK、適用できる

  • 被相続人が住んでいた住宅

    • 同居親族(親族とは6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族です)
      引き続き居住+有していること

    • 家なき子(持ち家のない別居親族)
      - 配偶者や同居相続人がいたらそちらが優先
      - 3年以内に3親等内の親族の持ち家に住んだことがないこと
      - 有していること

    • 被相続人が要支援/要介護で老人ホームに入っていた場合もここに準じる

  • 被相続人が住んでいないが、生計一の親族が住んでいた住宅
    引き続き居住+有していること

な、長い…
私ってけっこうたいへんなことを覚えているんだ…偉いなぁ…

4階建て

土地は264㎡なので、それぞれの割合にあてはめると

  • 居住用:264㎡×150/600=66㎡

  • 賃貸用:264㎡×350/600=154㎡

  • 事業用:264㎡×100/600=44㎡

  • (検算:66+154+44=264👌)

賃貸用の面積計算
44㎡×200/400+66㎡×200/330=62㎡
200㎡-62㎡=138㎡

式の意味

わかる、わかるんだけどこの式を覚えるのがたいへん。

44㎡×200/400+66㎡×200/330=62㎡

この式を覚えやすくするためにイメージする前提があります。

  • 小規模宅地は事業用と居住用がメイン、賃貸用はおまけ

  • おまけだから50%

  • だから事業用と居住用を適用した残りに適用する

  • 事業用400㎡を200㎡に変換するための分数=200/400

  • 居住用330㎡を200㎡に変換するための分数=200/330

  • 事業用と居住用それぞれ最大200㎡に変換する

  • 200㎡からその答えを引いた残りが、賃貸用にあてられる面積

伝わるでしょうか、伝わるといいな。

[問64]

これは難しい…難しい…基本かもしれないけど初出だから難しい…

代襲相続に養子が2人というのが初出。この場合は法定相続人は次の4人=基礎控除は3000万円+4人×600万円=5400万円。

  • 妻Bさん

  • 孫E(養子かつ代襲)

  • 孫F(養子かつ代襲)

  • 長女Dさん

21400-5400=16000万円を法定相続分どおりに分けてみます。妻Bさんの分は1/2で安定なのですが、難しいのは子の分配。

  • Dさん1人

  • Cさんの代襲1人分をEさん、Fさんで等分(孫としての相続分)

  • Eさん(養子としての相続分)1人

  • Fさん(養子としての相続分)1人

ということで、子は4人でバーチャルな感じで分けるイメージです。

※2024年1月26日修正しました

ここが難しくて、私は法定相続分とごっちゃになってしまい、「実子がいるから養子は1人分だよな」としてしまったので3人で分けてしまったのですが、亡くなった子の子である普通養子は「みなし実子」として扱われます。

No.4170 相続人の中に養子がいるとき(nta.go.jp)

なので養子2人のそれぞれで数えないといけません。その結果、次のような分配になります。

  • 妻Bさん:1/2

  • 孫E(養子かつ代襲):代襲孫として1/16+養子として1/8=3/16

  • 孫F(養子かつ代襲):代襲孫として1/16+養子として1/8=3/16

  • 長女Dさん:子として1/8

この分配で相続税率にあてはめて計算すると合計が2750万円になります。

そして、その数字を使って(芋づる!)孫Eさんの相続税額を計算すると、

2750万円×4280/21400=550万円
(18才-14才)×10万円=40万円
550万円-40万円=510万円

孫の2割加算もないのがポイントです。代襲相続ですから。

部分点あるといいな。

[問65]

継承の特例です、私はこれはっきりと苦手で、個人なのか法人なのか、特例なのか一般措置なのかいまいちわからなくて知識がフワフワしているのです。

とりあえず特例なので①の納税猶予は100%です。②は事業承継計画を都道府県知事に提出し確認を受けます。宅地は③400㎡まで、建物は800㎡まで適用されます。

そして配偶者の軽減は、申告期限後3年以内の分割見込書④を提出して、やむない事情がある場合はその事情がなくなってから⑤4カ月で分割すればOKとなります。

申告後に適用を受けるためには⑥更正の請求をします。

このへんすべて雰囲気です。理解できていない~頑張らなきゃ。

というわけでひととおり応用編は終わりです。次から基礎編。長くなりそう~。

それではまた、FP~(@^^)/~~~

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