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【エッセイ】焼いたししゃも、上から食べるか、下から食べるか
某映画のタイトルをもじったのでよくわからなくなったが、つまりは、ししゃもを頭から食べるかしっぽから食べるかという問題である。
好きな方から食べろと言われればそれまでなのだが、この問題はそう簡単に済まされるものではない。
なぜなら、ししゃもの食べ方一つで、得られる能力が変わってくるからだ。
ご存じの方も多いだろうが、ししゃもの食べ方には、あるジンクスがある。
頭から食べると頭が良くなる、しっぽ
『冬に咲く光の花』 詩
私は灯り
1500万個の電球の一つにすぎない、ただの灯り
花が死に絶えた季節に、冷たい花弁をまとって憧れた花になりきる
所詮、私は電気のなれの果て
野に咲く花にはなれぬけれど、暗く長い冬をそっと照らし出す
花のように儚く、あたたかく
その身を懸命に輝かせて
私は花
冬に咲く光の花
詩 『花には花の切なさがある』
花は夏の主役ぶりをうらやむ。
夏は花の美しさにしわを寄せる。
私はあの子の清らかさに唇を噛む。
あの子は私の完璧さに口を閉ざす。
本当の姿など、私にはわからない。
私のことしかわからない。
花に花の切なさがある。
夏には夏の寂しさがある。
私には私のやるせなさがある。
あの子にはあの子の苦しみがある。