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南方日午( みなかた ひうま ) / ことのは研究会 /「」「」/ 俳諧自由 / ▢い…

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南方日午( みなかた ひうま ) / ことのは研究会 /「」「」/ 俳諧自由 / ▢いアタマを◯◯◯に / 東京都出身 https://x.com/hiumahiuma

最近の記事

波多野爽波俳句全集を読む⑤-2

前回に引き続き、「一筆」以降の作品を含む、句集に未収録であった補遺より、感銘句を引きます。 「一筆」以降の作品は、本当にどの作品もとてもよくて、気づいたら見開き全句に付箋をつけていました(笑) 波多野爽波作品の中でも、おそらく晩年の作品が一番好きかもしれません。おそらく「写生」という概念の究極が結実していたのではないかと感じています。 後半は、さらに自由度が増した作品が登場します。例えば「だから褞袍は」「たんぽぽを」「涅槃図を」あたりの句。 褞袍の句は、おそらくこのよう

    • 波多野爽波俳句全集を読む⑤-1

      第四句集「一筆」以降に発表された句が補遺として収録されています。補遺の選者は岩田奎さん。並び順は、年代が特に記載がありませんでした。 ※(2024.08.14加筆) この補遺は、『鋪道の花』から『一筆』以後までの未発表作から選んだものとのコメントをいただきました。 「一筆」以降の句は、「写生」のあまりに、一物仕立てというより、景全体を切り取ることで生じるような、取り合わせの跳躍がぶっ飛んでいる句が多くて、個人的に一番心惹かれたパートでした。沢山頂いてしまいました。 一つ

      • 横須賀吟行にいってきた

        8月某日、句友さんに誘われ、横須賀の吟行に参加してきました。(Fさん、車だしありがとうございます。)当日は猛暑日。炎天という一日で、日傘、日焼け止め、帽子(夏帽子)、白服と季語にまみれて(?)現場に赴きました。 長井海の手公園ソレイユの丘 ソレイユの丘、ということだけあって、向日葵で知られている場所。見頃はまだもう少し先だったようですが、それでも沢山の向日葵を観ることができました。 アニマルにふれあったり(みんなぐったりしてた) 海に降りたり(登りが地獄だった) か

        • 続・自分にあう俳句結社の探し方・見つけ方とは

          自分が気になる俳句結社の探し方・見つけ方、前回は「俳句年鑑」が結社の見極めによいという記事をかきましたが、それではじゃあ実際に見つけたら、どのように行動していくか。 結社誌を取り寄せてみる 大体の結社では、問い合わせると見本誌を郵送していただけます。結社誌の内容や掲載されている会員の俳句、主宰の句などを見て、自分にあうかどうかが判断できるかと思います。 また多くの結社誌では、どこで句会を開いているのかも記載されていることが多いので、自分が通えそうな範囲に句会があるかどうか

        波多野爽波俳句全集を読む⑤-2

          今週の季語です(8月1日~7日)

          8月2日 桃 (※初秋の季語) 8月3日 蜘蛛 向日葵 鶏頭(※秋の季語) 浜木綿 8月4日 噴水 炎天下 8月5日 苦瓜(ゴーヤ) 8月6日 西瓜(※秋の季語) 来週の「今週の季語です」は、お休みとなります。代わりに、「波多野爽波俳句全集を読む」の配信となります。よろしければそちらもご覧いただけたら幸いです。

          今週の季語です(8月1日~7日)

          波多野爽波俳句全集を読む④

          第四句集「一筆」は、昭和60年から昭和63年までの「青」に発表した句から375句抽いた句集。 あとがきに、 とあり、これを踏まえながら、この句集で気になった句を抽いていきます。 個人的に好きだった句、客観的な「写生」、ものやこともそうなのですが、人の「写生」が多いと改めて気が付きました。「写生」における取り合わせの妙なんかも。 客観的なものこと「写生」句、「剪定の脚」「桐の木を」あたり 人の「写生」句では、「胸の裡」「レース来て」あたり。 「写生」における取り合わせの

          波多野爽波俳句全集を読む④

          楽園吟行句会に参加してきた

          7月某日、楽園吟行句会に参加してきました。 楽園俳句会は、正会員とビジターの2つの制度があり、私はビジター会員として登録しています。ビジター会員でも、俳誌をpdfで購読できたり、zoom句会やオフラインの句会も参加できるのですが(ただし、俳誌などへの作品発表はなし)、その制度を利用してこの度、オフライン句会の参加を申し込みました。 詳細未定となっていたのですが、オフライン句会から、吟行句会になったとのこと。ビジターが流石に吟行句会に参加は恐れ多いと感じていたのですが、幹事

          楽園吟行句会に参加してきた

          自分にあう俳句結社の探し方・見つけ方とは

          「自分にあう俳句結社ってなんだろう?」 俳句をつくり始めて5年。自分の中で何かを変えたいという気持ちが湧き上がってきたのが、今年の5月。 今までは部外者OKな句会にお邪魔したり、ネット投句をしたり、句友さんと吟行したりと楽しんでいたのですが、これでいいのかなと考え始め。今まで無所属だった句友さんが、次々に俳句結社にはいってるのを知ったのも、このことを考えるきっかけになりました。 私が俳句結社に入ることを長らく躊躇していたのは、なんとなく結社のシステムが自分になじまないか

          自分にあう俳句結社の探し方・見つけ方とは

          波多野爽波俳句全集を読む③

          第三句集「骰子」(1986年、角川書店) 昭和55年から59年までの句430句と、「湯呑」時代の句40句で構成。編年体での構成。 第三句集は、個人的に印象に残る句が多かったです。あまりにも多すぎるので、そこからさらに厳選するのが難しかったです。以下、感銘句を挙げます。 あとがきによると、昭和58年にサラリーマン生活から引退し、俳句のみの生活になったとのこと。また「骰子」は「生みの苦しみを深く味わいつつ、我とわが手で編んだ始めて(原文ママ)の句集」とあり、思い入れのある句

          波多野爽波俳句全集を読む③

          今週の季語です(7月25日~31日)

          7月25日 桃(※初秋の季語) 7月27日 夏薊 削氷(かき氷) かき氷 7月28日 浜木綿(アマクリナム) 7月31日 赤のまんま(※秋の季語) 追記: 私がいつも参照していた「増殖する俳句歳時記」が先週から見られなくなってしまいました。サーバー契約がおそらく終了したのでしょう。清水哲男先生がお亡くなりになってから、何時かこの日がくるだろうと思ってはいました。今まで沢山の佳句を参照させていただき、本当にありがとうございました。

          今週の季語です(7月25日~31日)

          荒川区俳句のまち宣言10周年記念俳句吟行会に参加してきた

          7月某日、荒川区で開催された吟行句会への参加に、この度当選したので、参加してまいりました。 こちらの企画、荒川区俳句のまち宣言10周年を記念された企画で、吟行の特別ゲストがいつも「あらかわ俳壇」で選者を努められている、現代俳句協会副会長の対馬康子先生、というスペシャルな企画でした。 対馬康子先生の句が昔から好きで、角川「俳句」も対馬先生の選がいただきたくて、応募していたほど。対馬康子先生はあまりこういったイベントに参加されないイメージがあったので、対馬先生と一緒に吟行・句

          荒川区俳句のまち宣言10周年記念俳句吟行会に参加してきた

          今週の季語です(7月18日~24日)

          7月18日 冷奴 7月19日 片蔭 アロハシャツ 7月20日 夏暁 日盛 団扇 ビール 水遊び 蟬 7月21日 アロハシャツ 7月22日 冷やし蕎麦

          今週の季語です(7月18日~24日)

          波多野爽波俳句全集を読む②

          第二句集「湯呑」(1981年、現代俳句協会) 第二句集は、第一句集以降の26年間の句から、300句近く掲載。三島由紀夫が角川「俳句」に寄稿した文章「波多野爽波・人と文章」(1968年11月)と草間時彦による解題付き。編年体で構成されています。 前回同様に、年代とともに感銘を受けた句を挙げます。 1954年から1981年の出来事を巻末の年表とともにまとめます。 1957年 「山火」(福田蓼汀主宰)、「菜殻火」(野見山朱鳥主宰)、「年輪」(橋本鶏二主宰)、と四誌連合会発足

          波多野爽波俳句全集を読む②

          リブラ句会に参加してきた

          7月某日、荻窪「鱗kokera」さんで行われている、リブラ句会に参加してきました。 リブラ句会とは、俳句同人「リブラ」(木内縉太さん、塚本櫻𩵋さん、山本たくみさん、内野義悠さん、髙田祥聖さん)主催による超結社句会。 投句された句全部に対して触れていくので、無点でなんにもわからないまま帰ることがないので、とても有り難い句会だなと思いました。 鱗kokeraさんの句会は、店主の茶鳥さんのおいしい料理がいただけるのですが、今回も美味しいカレーを頂きました。ありがとうございます

          リブラ句会に参加してきた

          今週の季語です(7月11日~17日)

          7月11日 ビール 毛虫 烏瓜の花 7月13日 香水 吊忍 茄子の花 風鈴 夏祭 7月15日 薔薇の花 かき氷 サマーセーター 蓮の花 プール

          今週の季語です(7月11日~17日)

          波多野爽波俳句全集を読む①

          暁光堂俳句文庫「波多野爽波俳句全集」を読んでいます。最近気になる俳人さんの師系をたどると、波多野爽波に行き着くことが多く、また多くの方が波多野爽波を引用していることを感じて、一度眼を通しておこうと思いました。 俳句全集は全部を読もうとすると、途中で挫折してしまうのですが、句集ごとによめばよいということに気がつき、それごとに読むことにしました。とても読みやすくなりました。 また、句集を読んでも、自分でアウトプットすることがなかったので、このようなプラットフォームを頂いてるこ

          波多野爽波俳句全集を読む①