【R6.3.16】ファルコンSの予想

【予想印】

 早速予想印から
◎4クリスアーサー
〇2フェンダー
▲10ヴァルドルチャ
△11ナムラアトム、14アンクルクロス
 こんな感じで行きたいと思います。

【基本的に前走1400組を買いたくない】

 今回中京1400mなんですけれど、ちょっとメンバーを見渡した時に前走1400組買いたくないですね。理由は単純で前走がスロー過ぎる。
 前半3F-後半3Fのラップを並べてみますと
・クロッカスS:35.2-33.8
 ロジリオン、オーキッドロマンス、ダノンマッキンリー、エイムフォーエース
・東京1勝C:35.3-33.8
 ソンシ
・京都1勝C:35.4-34.4
 ナムラアトム
・東京未勝利:35.3-34.3
 ハクサンイーグル
 3歳前半の単距離戦で刻むラップとは思えないスローからの瞬発力戦が並んでいます。しかも今回のメンバーはこのどスローのレースを後方から競馬をしている馬がほとんど。
 今回も同様にスローからの瞬発力戦になるんであればこれは別に問題ないんですけれど、ちょっとこの中京1400mという条件で17頭立ての多頭数だとスローに落ち着くのは考えづらい。
 我々予想する側が中京と言えばで「イン前有利」が頭によぎるんだからレースで騎乗するジョッキーたちもそれぞれの枠から何とかロスを抑えて回ってこれるポジションを取ろうとするので自然とポジション争いは激しくなりやすい。今回のメンバーだと前目にポジションを取って競馬をしてきた馬が比較的内枠に固まったのでスタートから皆出していったとしたら横一線でポジション中々定まらず、勢いに乗ったままタイトなペースで直線を向いて消耗戦、なんてこともあり得そう。
 仮に前半3Fが33.8秒とかになったら、前走1400m組は軒並み前走よりも前半3Fが1.5秒早くなるんですよ?前走のようなキレのある末脚が使えますか?私は足が溜まらずに伸びることが出来ない可能性のが高いかなと思ってしまいます。

【じゃあ他の路線からは?】

 今回のレースでは前走の追走ペースをフックに馬を絞っていきたいと思っているので、基本的に距離短縮かつ控えていた馬はマイナスです。
 前走朝日杯FSで後方待機からインをついて上がってきたサトミノキラリは2走前含めてハイペース経験乏しい
 前走共同通信杯で前半3F37.3というどスローもどスローペースを使ったエンヤラヴフェイスはいきなりの2F短縮でギャップ大きすぎる
 この2頭は距離短縮でいきなりのハイペース戦は厳しいかと思いますが、キャプテンネキ、ヴァルドルチャ、タイキヴァンクールはそれぞれにまずまずタイトな流れだったり、タフな馬場だったりを先行して競馬をしてきているので、今回のレースにも対応できそう。
 1200からの延長組は言わずもがなと言った感じでどの馬も早いペースの経験は豊富。今回のレースでも問題なく対応できると思うのであとは延長ローテがどうかというだけ。

 こんな感じで前走のペースというところで取捨を考えただけでも残っているのは
2フェンダー
4クリスアーサー
8キャプテンネキ
10ヴァルドルチャ
14アンクルクロス
16タイキヴァンクール
17ミルテンベルク
 の7頭だけ。流石にこのコースで多頭数の8枠だと逃げてイン前を取ることでロスを抑えるか、腹をくくった後方待機で展開待ちするくらいじゃないと好走は難しいので外の2頭を消したとすると5頭、ここから魅力のある馬を選んでいきたいなという話です。

【各馬の評価】

◎クリスアーサー
 まず大きく今回評価したい点はこれまで1200mを使ってきた分ハイペース経験が豊富。勝利した未勝利戦が前半33.6、中京2歳Sが稍重で33.8。2着になった福島2歳Sも時計がかかるタフな馬場で33.8ととにかくハイペース戦ばかり、それを前に行って戦ってきているんだから今回のメンバーだとスピードが違う。
 特に福島2歳と中京2歳の内容が良い。福島2歳は一歩目こそそこまで早くなかったがハイペースの流れに乗りながらじわじわとポジションをあげながら進路を求めて外回し。先行勢全滅で差馬台頭の展開をただ一頭抜け出してFレビューを制したエトヴプレと叩き合い。最後はハナ差躱されたが展開が向かなかった中で能力を見せた。
 中京2歳はスタートからしっかり出ることが出来たうえで逃げるジャスパーノワールの後ろ、最内をロスなく回しながら直線は狭い内に切れ込んでしぶとく伸びてラチ沿いを抜け出してクビ差しのいで勝利。中京の直線でも最後まで足を使って伸びることが出来た経験があるのは大きい。
 前走のマーガレットSは度外視可能な内容。スタートで躓いてしまったが促して巻き返して先団に取りついたが、強く促したせいで勢いがついてしまい、前に行きすぎそうになったところを抑えるちぐはぐな競馬。直線を向いては進路が無く強引に進路を確保するために急なサイドステップのような感じで負荷が大きすぎるエスコート、これでは力を出せるはずもない。
 そんな前走の騎乗が影響してかは分からないが今回はデビューから手綱を取っていた河原田騎手から幸騎手に乗り替わり、これは大きすぎる鞍上強化。幸騎手自体このファルコンSと相性も良く2021年ルークズネストで1着、2022年オタルエバーで3着、昨年タマモブラックタイで1着と3年連続馬券内。これは期待せざるを得ない。
 唯一不安なのはビッグアーサー産駒という点ではあるが、これまでの競馬の内容を見ても勝負根性はあり、スタミナも豊富。ゆくゆくは1200に絞ることになるかとは思うが3歳のこの時期ならばまだ能力の違いも含めて距離に融通が効きそう。追切からも状態よさそうに見える上、2枠4番と文句なしの好枠もゲットできた今回。人気もないならここから。

〇フェンダー
 買いたい理由はいたってシンプル、内から逃げた時に残り目がありそうなメンバー構成だから。
 初戦は1人気を背負って全く行き脚つかずに殿負け、そこから次走ブリンカーをつけて一変、スタートから全く緩まないペースで引っ張ってタイトなレースに持ち込み、全馬足が止まる消耗戦を凌ぎ切っての未勝利勝ち。
 その次走はアスター賞でこれまたハイペースを作り出し、自身は4着と粘り切れなかったものの、キャットファイトがレコード勝ちするレース展開を作った。もみじSは渋った馬場でスローからの上がり勝負を前目から2着。秋明菊賞は番手から早々に先頭に立つも伸びない内を選択してしまい伸びれず馬券外。そんな競馬から変化を期待してか前走はブリンカーを外したところ新馬戦の再現、スタートから進んでいかず後方ポツン。終いは少し足を使ったものの競馬になっていなかった。
 そんな馬が今回休み明けでしっかり乗り込んで調教でも早い時計を出してきた上で再度ブリンカー装着の西村騎手に乗り替わりでこのレースを選択肢願ってもない1枠2番の絶好枠。こんなの逃げるしか考えられないでしょ。
 人気薄の立場で逃げたら一発あるよこれ。

▲ヴァルドルチャ
 上位評価にした理由としてはスタートが上手いことと、前走タフ競馬を前から押し切っている内容が今回に通じそうという点。あとは間隔がつまる割に思った以上に調教の動きが良く、単距離向きの走りで、初の1400mだが距離が詰まることで良さが出そう。
 あとは団野騎手への乗り替わりも悪くない。まだ重賞は7勝だがその内4勝を中京で挙げており、昨年のファストフォース、CBC賞のジャスパークローネなど思い切りのいい競馬で人気薄でも頭まで持ってこれている。
 今回5枠10番と枠的には前に行くならば動きやすい枠。短縮ローテということもありある程度のロスは許容した上で最後まで足が使えそうであり、フェンダーが逃げて展開を作ってくれればセットで好走に期待できそう。

△ナムラアトム
 前走1400組の中では唯一抑えておきたい一頭。2月17日の京都は比較的内も使える状態で、他のレースだと比較的内をうまく使った馬が残っていたがナムラアトムは大外ぶん回して差し切り、展開的にもスローで基本的には前有利だったところを無視して上がり最速の33.9は能力の違いを見せたという感じで、同じく上がり最速で4着までだったセシリエプラージュが先週のFレビューで3着に来ていたことを考えると価値のある内容だったのではないかと思う。
 また、他の前走1400組とは違って2走前に小倉1200でハイペース戦を中団追走から上がり最速で差し切って勝利しているなど、早いペースに対応して足を溜めた経験もあり、今回他の馬が追走で苦しむならば十分チャンスがありそう。
 また、前走が京都だったというのも良く、前走の京都がクッション値8.9だったところから今回の中京は金曜時点で9.5、前走比較でかなり足元は走りやすく変化するので、その面でも追走は楽にこなせるかもしれない。
 ナムラクレアの弟で鞍上、厩舎も同じということで浜中騎手も来週に良いバトンをつなごうと気合の入った騎乗をしてくれそうで、期待したい。

△アンクルクロス
 評価したい理由は週頭の記事でも書いた通り。ということで再掲。

 前走であざみ賞を勝利してから中1週での出走だが前走のパフォーマンス良い。
 時計がかかっていた稍重の小倉1200で前半35.0-後半34.8の後傾ラップで勝利。レースラップとしては前半34.4だったが、馬場の割にタイトなラップを刻んだ先団を見る形で道中進めて、コーナーでスムーズに外に出して短い直線でスパッと差し切り。
 レース内容も優秀だが目立ったのはゴール後の止まらなさ。かなり余力残しで勝ったような雰囲気でゴール板を過ぎても楽にスピードを維持しており、むしろ直線が長い舞台の方が合いそうなくらいで、1Fの延長も全く苦にしなさそう。
 実際未勝利を勝ち上がったのはこの中京1400の舞台であり、その後も舞台問わず直線では良い伸びを見せている。
 また、Fレビューに引き続きで気になるポイントとして、ファルコンSにしては珍しく各馬が走ってきた前走のペースが緩い。
 馬単体のペースとして最もタイトなペースだったのが出遅れから暴走気味に上がっていったシュトラウスの前半34.1か重馬場のマーガレットSを前目で競馬して前半34.5-後半36.0で敗れたクリスアーサーあたりかなというところで、他のレースが1400m組含めてレースラップ前半3F35秒台のスロー。
 そんな緩いレースで控えて足を溜める競馬をしてきた馬が多い中で、稍重のスプリントを前半35フラットで走って上がり最速というのは光って見える。
 コース形態的にオーバーペースになりやすいレースなので、前走でぬるいペースを走ってきた馬が追走で手一杯になってくれるならば、追走力の違いで最後一頭伸びてくる可能性は十分期待していいんじゃないかと思う。長岡騎手と長くコンビを組んでいるのも良い。

 内枠取れたらこの馬からでも面白いかなとは思っていたが、流石に7枠14番では抑えまで。

【無印の各馬というかシュトラウスについて】

 まず最初に思ったのは出てきてほしくなかった。
 好走していたデビュー戦、サウジRC、東スポ杯2歳を見た時にこの馬のストロングポイントはタフな馬場も苦にしないパワーとタフなレース展開でも問題なく足を使える持続力。調教では動くし、脚力はあるんだと思うけれど根本的に単距離戦で上位に立てるようなスピード能力があるような走りには見えない。
 前走で外枠から抑えずに暴走気味の逃げを打ったことや、抑え辛い気性だけを理由にここに出してきたならば、今回の出走が今後の活躍の幅を狭めるんじゃないかなという気がしてならない。
 これまでもスタートは不安定で、ポンとでた東スポ杯も1800だから無駄なく前に行けたという感じで、1400m戦でこの内目の枠ならば出負ける可能性も高い。そこから折り合いを欠いて上がっていこうとでもしようもんなら危なっかしくて外の馬は中々内に切れ込んでいけない。(そんなことも考慮してより内に入った2頭の評価をあげた。)
 前に行くにもこれまでの経験やそもそものスピードに不安あり。控えたとして横の比較で上位の切れ味使える見込み薄。最終追切も折り合い重視で早いスピード出せておらずならばここは手を出すタイミングではない。走られたらそれはもう仕方ないと割り切りたいと思います。

【まとめ】

 このレースは穴から勝負……と思っていましたがこれを書いている時点ではクリスアーサーが想定外に人気をしています、良い馬なので仕方ないですかね……
 自分の競馬予想の中では「前走と今走の追走スピードの差、そのギャップが好走と凡走を生む」という前走ギャップ理論を結構重視しているので、今回のメンバーだと人気の前走1400組はかなり怪しく思えてしまいますね、是非荒れて欲しいところ。
 馬券としては
〇単勝 クリスアーサー、フェンダー
〇ワイド 4-10.11.14
〇3連複 2-4-全
 これをベースにオッズを見ながら考えていこうかなと思います。
 展開的にフェンダーが逃げて、未勝利戦勝ちの時のような途中息の入らないタイトなペースを刻むとすれば、追走力が求められると思うのでクリスアーサーに向く、枠並び的にも逃げるフェンダーの真後ろにクリスアーサーが付けてそのままスピードについて行けない他の馬が沈むような消耗戦になり、ロスなく進めた前がそのまま、なんてことはあり得ない話じゃなさそうなので、ハマったのに3連複を取れないということを避けるため、本命対抗のワイドを買わずにその分の資金を使って3列目全流しで高配当狙っていきたいと考えています。
 荒れろ荒れろ!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?