【R6.7.7】七夕賞の予想

【予想印】

 色々と展開や適性の方から組み立てていこうかなとも考えたのですが、全体を俯瞰して買う馬を選ぶというよりは、各馬それぞれの個性やローテを考えて買いたい馬を買うレースで良いんじゃないかなという気がしたので、今回の七夕賞はシンプルに買いたい馬を買う感じで行きたいと思います。
 ということで予想印は
◎14フェーングロッテン
〇5カレンルシェルブル
▲11キングズパレス
△12ダンテスヴュー
×2.3.8
 こんな感じで行きたいと思います。

【各馬の評価】

◎フェーングロッテン
 2走前のチャレンジC→小倉大賞典で中10週、2か月ちょっとしかない間隔で去勢をしての出走であり、流石に去勢明け一発目でその間隔の馬は見たことが無いので大敗するだろうなぁと思っていたが久々に行き脚もついて、離れた番手から5着にまとめた。掲示板を確保して操作性も増しておりかなり去勢の効果が大きそうで、そこからしっかり間隔を取って放牧から立て直しを図る今回、かなりの上昇に期待できる。
 古馬になってからは逃げてなんぼ、逃げられなければ大敗という競馬が続いており、去勢前はスタートからの行き脚がつかなくなってしまったことで低迷していたが、元々ラジオNIKKEI賞を勝利したときは中団から内を捌いて抜け出すという内容であり、今回も逃げではなく、それを見る位置2列目からの競馬を選択してくるんじゃないかなという期待を込めての◎評価。
 枠並びを見た時に、8枠になってしまったので、ここからハナをとる=内に入ったバビット多少無理やりに制していかなければならないが、番手に納まるのを目的にするのであれば、ゆっくりと内の馬の動きを見ながら逃げ馬をマークすればいいので、1コーナーまでの距離が長い福島2000であればむしろ動きやすい枠ともいえる。
 番手からの競馬をすると考えると、前走の小倉大賞典の内容も活きてきそう。小倉大賞典は今村騎手騎乗のセルバーグが自滅上等のハイペースで飛ばしたレースですが、フェーングロッテンは1コーナーまでの入りでスムーズにセルバーグの番手を取り、コーナー、向こう正面でも緩めないセルバーグには付き合わない操縦性を見せ、抑えながら離れた番手を追走していたが、空馬に絡まれたタイミング、残り800mに差し掛かるくらいところで不利を受けるのも避けるためにも不本意にスパート開始、恐らく本来のプランよりもワンテンポ早い仕掛けになってしまい、馬郡と大逃げ馬の距離を詰める損な役回りをさせられ、大敗してもおかしくない立ち回りだっただけに5着にまとめたのはむしろ評価できる。
 舞台設定的にも、福島は実績のあるコース。開幕2週目でもそれなりに内の方は傷みが進んでおり、イン前をこなすにはある程度タフ馬場への適性が求められるが、血統的にもブラックタイド×キングヘイローと時計がかかる馬場状況はむしろ臨むところ。3.4コーナーの傷みが特に進んでいる分、ロンスパのタフな展開になると逃げ馬は苦しくなりそうだが、番手から足を溜めた状態で直線最内を通すのが最も恵まれそうであり、本命を打つなら番手から競馬をできる馬から選びたいところ。
 調教を見てもかなり状態には上がり目が期待できそうで、ローテ、前走内容、舞台適性、展開利、色々と狙えそうなフェーングロッテンがこのオッズで買えるのであればここから入ってみたい。

〇カレンルシェルブル
 週頭にメンバーを見た時はこの馬から行くのが最も安定するかなと本命にすることも考えていたが、ちょっと調教の動きが絶好には見えなかったので本命にまではする気が起きずも、割引要素が調教しかない馬の評価を落としすぎても仕方ないので対抗に。
 前走同舞台の福島民報杯は結果的にスタミナのある先行馬が多く掲示板内に好走していることからも、先行有利の展開を大外一気で差し切ったリフレーミングの福島適正が過剰に評価されているように見えるが実態は異なっており、展開がタフ過ぎてかなり前も苦しい展開であり、中団から中途半端な立ち回りだった馬は末脚を伸ばすことが出来ず、先行の位置からロスなく進めたうえで持続的な展開に適性があった馬と極端に割り切って最後方から末脚に賭けたリフレーミングに向いたのが実際のところ。そんな中で8枠から終始外々を回した上に、ブリンカー効果もあってか普段よりも前の位置が取れてしまったカレンルシェルブルには展開がかみ合っておらず、そんな中でも0.2差5着にまとめたのは相当に強い競馬をしている。直線では外から内から進路を塞がれて騎手が立ち上がるほどのブレーキをかける不利もあり、それが無ければもう少し着順も上だったかもしれないことを考えると、今回この人気で買えるのはあまりにもお得。
 血統的にもハービンジャー産駒で、直線平坦気味のローカル適性は高く、馬場的にもタフに長く足を使うことが求められる福島は良い。前走比で溜める競馬ができた時の爆発力は高く、前走の位置取りが普段より前&外々追走だったので、今回内から無理なく中団、枠なりに内で上手く足を溜めることが出来れば早々大崩れはないかなと。
 福島が上手い田辺騎手への乗り替わりも良く、タフ馬場適性も高いこの馬に今回色々と向きそうと見て対抗で。

▲キングズパレス
 小回りの福島ではコーナリングが……なんて声も聞こえてきたキングズパレスだが、これまで中山で問題なくロンスパ戦でもコーナーで機動力を見せながら差してきたことを考えると、今回特に乗り替わりもないタイミングで評価を下げる理由にはならないかなと。
 差馬という目線で横の比較を考えると、ダンディズム、リフレーミングなどよりも確実に前目から競馬ができるのは魅力であり、どんなに溜めたところで馬場状況的に34秒半ばが上がり最速になりそうでそこまで追い込みと中団差でスピード差が生まれ無さそうであることを考えると差馬から一頭抑えるならばやはりキングズパレスに行きつく。
 今回求められるタフ馬場適性も問題なく、調教からも特に状態落ちが感じられないので、人気をそこまで裏切らないパフォーマンスを発揮できるタイミングかなと、ここは無理に逆らわずに高めに評価したい。

△ダンテスヴュー
 内枠だったら本命まで考えていたが外目になってしまったので△まで。
 OP入りしてから3走結果は出ていないがいずれも厳しい内容。初戦の福島記念はハイペースの消耗戦、OP入りしてからの経験豊富かつ血統的にもタフな展開に適性の高い後方待機の3頭が馬券内になっており、昇級初戦で中途半端な立ち回りになってしまったこの馬には向いていない。
 2走前の洛陽Sはスタート直後に左右からぶつけられてピンボールのように左右の馬にバウンドするような感じで接触しており、流石にそこから頑張って前目のポジションを取ったものの直線手ごたえがなくなったのは仕方ない。
 前走の福島民報杯は先ほども言ったとおり、ロンスパの消耗戦で先行した馬の中でも適性と立ち回り次第で恵まれた馬と不利だった馬に分けられるが、ダンテスヴューは不利を受けた馬に分類していい、というのもレースラップ的に後半1000mが11.9-11.3-11.7-11.8-12.2となっており残り4Fでの11.3、このラップにまともに付き合ったかどうかが先行した馬で恵まれたかどうかの分岐点、ダンテスヴューは内の2列目に構えていたが、ここで逃げていたテーオーシリウスが早めのスパートを開始したのに反応してまともに手綱を動かしながら対応しており、そのタフな展開自体はこなせそうだったものの直線抜け出そうとしたタイミングで外からアウスヴァールに進路をブロックされて瞬間的にかなり足を使わされてしまいラスト一伸びを欠いた。
 最後直線で不利が無く、スムーズに進路を確保できていれば馬券内どころか勝ち負けまでありそうな手ごたえだっただけに、7着に甘んじたことで今回オッズが相当おいしくなっているのは良い。
 適性的にもタフな時計のかかる馬場は全く苦にならず、前走タフな展開に付き合っただけに、今回外目からの立ち回りでも、揉まれずに溜めながら競馬ができれば上昇に期待できる。
 最終は友道厩舎2頭出しでレッドラディエンスが必殺の坂路調教、こちらがポリトラック仕上げとはなってしまったものの、タフなスタミナを要するコースならばポリの成績も悪くないので、一週前からの時計の出し方含め状態面で期待できそうな今回、この人気なら積極的に抑えたい。

×レッドランメルト
 基本的に調子を崩しているディープ産駒には手を出したくないが、ちょっと今回気になるのがレッドランメルト、1勝Cから3勝Cを札幌→中山→中山と時計のかかる右回りという条件で3連勝したが、その後適性が合うコースを走ったのは中山金杯と昨年の七夕賞のみで、他は渋った馬場や切れ味の求められる東京コースと不向きな舞台。
 今回得意の小回りコースで内枠ゲット、調教の動きも良く斤量56㎏ならば立ち回り次第で十分チャンスあり。前走は大敗だがオシェア騎手騎乗で何もできておらず度外視しても良さそう。

×ボーンディスウェイ
 先行からのタフな持続力戦ならば重賞でも好走できるだけの地力が備わってきたが、脚質的に直線突き抜けられるだけのパンチ力が無いのが現状。今回それを気にしてのブリンカー着用だが重賞で初B、多少ポジション争いも激しそうなメンバー構成で裏目に出る可能性も高そうだなと評価を下げての抑えまで。調教からも休み明け感が強く年明けの2走よりは下に映る今回、買い時には見えない。

×ダンディズム
 もう8歳だが、適性の合う舞台では堅実に力を見せており衰え無し。今回もメンバー内では目立つ坂路時計を刻んでの参戦であり、差しに向くタフな展開になれば突っ込んで消えもおかしくない。

(今回は軽視する方向)
・ノースザワールド
 よほど適正合う舞台で無ければ巻き返しに期待しづらい6歳以上のディープ産駒、今回そのタイミングは感じられず調整過程、鞍上からも勝負気配は感じないので順当に軽視。

・レッドラディエンス
 今回人気になるが、先週のラジオNIKKEI賞同様に長めの距離&東京などの主流条件で力を発揮している馬は狙いたくないのが福島重賞。
 前走メトロポリタンSでバトルボーンを上がり最速で追い詰めての2着はいかにも東京向きな走り、それまでも東京で3勝Cを突破したりとこことは異なる適性が求められる舞台で結果を出してきた。血統的にもディープ×エーピーインディ系といかにも直線でのトップスピードや追走力に秀でた感じの組み合わせで福島は信用しづらい。馬券的にキングズパレスを高めに評価するのでセットで走られては配当も安いことを考えると割り切って軽視。

・アラタ
 地力、実績は上位も流石に7歳で能力的に下り坂。z年層の金鯱賞も乱ペースを内の後方で待機、直線は最内をするっと抜けて掲示板確保と着順程評価できる内容ではない。実績的にも58㎏はやや背負わされた感否めず、調教の動きからも特に上昇感じられない今回は軽視で。

・ノッキングポイント
 レッドラディエンス同様、主流条件の方が合いそうで、福島小回りでどこまでやれるか。調教的にも木村厩舎には珍しく日曜に坂路もなしでCWのみの仕上げ、近走崩れている現状から掬いたいタイミングではない。

・バビット
 穴人気思想だなと思っていたがふたを開けてみればそこまで、前走が中々ハードなペースの逃げだったのですんなりハナを叩ければ残り目はありそうではあるものの、馬場状況的に逃げ馬が残すのはかなりハードルが高そう。ペース配分、仕掛けどころが重要な逃げ馬で乗り替わりというのも買いづらくここは軽視。

・リフレーミング
 人気にはなると思うがやはり血統的にも前走比較で溜めがつくれるかが重要だと考えているので、前走どスローの新潟大賞典を最後方からの競馬というのは今回中々ローテ絵的には足が溜め辛いタイミング。先行勢にもタフな展開に強い馬がそろっており、開幕2週目なので、福島民報杯の時のような競馬は期待しづらい。

・グレンガリー
 ちょっとこのタイミングで評価をあげる要素が見つけられず。

・セイウンプラチナ
 大外枠だと逃げるのがかなりきつくなった。これまでなんだかんだ逃げられてはいるがテンのスピードが速いわけでは無いのでバビットを制するにはかなり無理する必要がありそう。血統的にも芝ではトップスピード不足なので逃げられなければ味が無く、初重賞挑戦で逃げに向かない福島というのはハードルが高い。渋った2200とかなら面白そうだが…

【まとめ】

 ということで七夕賞は狙うべきタイミングで適性合う条件に出てくれたフェーングロッテンから。
 去勢明け2走目とか、前走ハイペース大逃げの2番手で空馬に絡まれながらの不本意な仕掛けとかっていうところが今回好評価の主な理由ですが、馬柱からは見えない情報なだけに思った以上にオッズがおいしくなっている印象です。
 印としても番手からタフな展開に対応して上手く押切にいけそうなフェーングロッテン+中団から際に期待できる5.11.12という構成で組んでいるので、馬券としては
〇単勝 フェーングロッテン
〇ワイド・馬連 ◎-〇▲△
〇3連複 14-5.11.12-2.3.5.8.11.12
 でメインはワイド、3連複か単勝が引っかかってくれれば熱いという感じで楽しもうかなと思います。
 7月7日の七夕賞ではありますが、私にとっては明日のメインはプロキオンS、こっちはそこまで比重を置かずに楽しむ程度行きたいかなと思います。

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