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初めての相続税の税務調査①

税理士・公認会計士ひとしです。このNOTEを開いていただきありがとうございます。税理士登録してペーペーの私ですが、今回は、初めての相続税の税務調査について、投稿してみようと思います。ちなみに私は、相続税の申告自体未経験でいきなりの税務調査でした。(笑)なかなかいい経験になったので共有しようと思います。


①税務署からの通知_納税額0円でなぜ調査対象になった!?

今回通知を受けた相続税申告の税務調査は申告期限から約1年半後の案件でした。しかも、小規模宅地の特例を利用し、結果的に相続財産は、基礎控除以下で納税額は0円の申告でした。しかも土地評価もシンプルであり、財産評価が複雑な財産もありませんでした。
なぜ調査の対象となったのだろうと、疑問に思い、調査官に電話でも聞いたものの、調査対象となった理由は当然教えてくれません。。嫌な予感がしたものの、相続人が隠し財産でもあるのだろうかと色々と考えましたが、考えてもしょうがないので、調査の準備を進めることにしました。

②調査の準備を進める

今回の案件は、相続人が4名(内、1名は海外在住)。申告時、窓口になってくれていた相続人代表の方に、調査がある旨を伝えました。また、ちょっとだけ気になっていた論点として、相続人の一人が小規模宅地の特例(特定居住用)を利用したのですが、その相続人は、被相続人と確かに何年も同居していたものの、住民票自体は、その宅地にはなく、被相続人が死亡した後に、住民票を移していたことが気になっていました。(実態としては、別居している家族がいて、住民票はそこにあるけど、被相続人と暮らしていたということです。まぁ家庭の事情は人それぞれです。。)とはいえ、本当に、被相続人と同居していたことは確かなので、その実態を示す証拠を集めました。例えば、近くのスポーツクラブの会員になっていることや、近くの銀行で生活費のやりくりをしている等の説明ができるように準備を進めました。
他に思い当たる論点がないため、準備はこの程度で終了しました。

③実地調査当日

実地調査当日、調査官は2名。1名は、結構ベテランそうな雰囲気、1名は、明らかに新人でした。相続税の税務調査は初めてだったので、なにを聞かれるのだろうと興味津々でした。以下ヒアリングされた事項を羅列してみました。。

  • 被相続人の経歴をとにかく細かくヒアリング(出身地、学歴、結婚の経歴、住所地の変遷、仕事の内容、生活ぶり、趣味、生前の生活ぶり、友達の有無等)

  • 相続人の経歴もとにかく細かくヒアリング(同上)、高校からの学歴や会社名、年収もとにかくプライベートこともなりふり構わず聞いてきます。

  • 相続人の家族の情報もとにかく細かくヒアリング(年齢、住所地、学歴等)

上記のような感じで、とにかくプライバシーなんて全く考慮せず、調査に関係なさそうなことまで色々と踏み込んで聞いてきます。まぁ相続税の税務調査なので仕方ないと思いますが、今回の調査は相続人4名の内、3名が同席してくれたので、調査官も張り切って聞けるだけ聞き出そうという感じでした。はっきり言って気持ちのいいものではないですよね。。まぁでも協力する義務はあるので仕方ないですが。。今回、調査に立ち会ってくれた3名の相続人はみんな仲がよかったので良かったですが、仲が悪かったら、かなり気まずい雰囲気になったと思います。
向こうも仕事なので、正直に回答を続けます。

④調査官からいきなりイレギュラーな依頼

一通りヒアリングが終わったら、調査官から意外な依頼がありました。それは、今回、調査に立ち会ってくれた3名の相続人にそれぞれ、「一人ずつヒアリングしたことがある」と言われました。
つまり、1名ずつ取り調べをする感じでヒアリングをしたいと言い出したのです。なんでそんな方法をとる必要があるのか聞きましたが、教えてくれません。しょうがないから税理士である私は当然立ち会うことにして、一人ずつのヒアリングを承諾しました。なんか嫌な予感がしました。。

次回は一人ずつのヒアリングでなにが聞かれたかを投稿しようと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。

税理士・公認会計士ひとし











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