【おひとりさま士業】社会保険に入りたい社会保険労務士の話
士業では結構あるあるの話かと思いますが、
個人事業主として独占業務を行いつつ、
関与先企業の役員に入ったり自ら会社を設立したりして、
非独占業務を行うことがありますよね。
おひとりさま士業である私も、
友人の興した会社の役員をしていたため、
個人事業主でありつつ会社に所属する身でありました。
※ちなみに「おひとりさま士業」とは
私が勝手に名付けた一人事務所長のことです。
1.役員やめたら社保もなくなった
私は会社役員として
厚生年金保険や全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入しており、
当たり前のように協会けんぽの健康保険を使っていたのですが、
去年秋に役員を卒業しまして。
大学卒業後、
・新入社員として入った会社の組合健保(組合管掌健康保険)
・専業主婦になり夫の扶養で組合健保
・会社役員になり協会けんぽ
という流れで
これまでの社会人生活20年+αを
組合や協会けんぽのお世話になってきた自分。
そして当然、
それらは自分のそばにいつでも居てくれる存在
と思っていたら。
会社の役員を辞めて個人事業主一本になったとたん、
自分で自分の喪失手続きをする寂しさに涙しながら、
社会保険を失う社労士。
2.協会けんぽの任意継続って?
社保がなくなり、
長年付き合った人とお別れしたかのような喪失感。
とにかく健康保険をなんとかしないと
病気にもなれん。
自分からお別れしておいてなんですが
健康保険に未練タラタラな私は、
協会けんぽを任意継続することに。
任意継続というのは、
退職などにより協会けんぽの資格を失った人が
一定期間内に届け出ることで在職中と同じ給付が受けられる制度です。
(手続きについては協会けんぽHPをご参照ください。)
退職や退任によって
加入していた協会けんぽの資格がなくなっても、
「だったら健康保険無しでいいわ」
とは言えないので(国民皆保険)、
たいていは
・国民健康保険に移るか
・協会けんぽを任意継続するか
の二択になることが多いでしょう。
といっても、皆さんが感じているように、
扶養や傷病手当金・出産手当金の有無などから、
「国民健康保険でなく協会けんぽや組合健保に入った方がお得」
な印象があるのではないでしょうか。
※国民健康保険・協会けんぽの違いやメリットデメリットについては、
ジョブメドレーさんの解説がとても分かりやすいです。
要は協会けんぽの方が国民健康保険よりメリット多めなのですが、
賃金や役員報酬が高いと保険料も高くなる点はちょっと注意。
この点、会社での私の役員報酬は少額で
保険料もさほど高くなかったので、迷わず任意継続を選択。
ヨシ、これで一件落着。
3.自分の年金手続きを忘れる社労士の話
社保喪失後の個人手続きは完了~
と安心して暮らしていた数か月後、
年金機構から一通の封書が届きました。
「届出はお済みですか(国民年金加入のご案内)」
(こういう案内の封書です)
会社役員のときは第2号被保険者という種別に該当するのですが、
退任して個人事業主になると第1号被保険者になるため、
その変更手続きが必要になるんです。
「国民年金被保険者関係届書(申出書)」という届出をします。
こちらの届出ですが、
マイナポータルからサクサク~っと電子申請できます。
便利な時代になりましたねー。
デジタル庁、ナイス。
これでようやく、会社を辞めたあとの
健康保険と年金の手続きが終わりました。
とはいえ、
協会けんぽの任意継続は2年間のみ。
この期間が過ぎたら国民健康保険に移行することになるし、
個人事業の売上が拡大して所得が高くなってくると
それに伴って保険料も上がるし、うーん。。
→ 「マイクロ法人」とやらをつくってみようか?
給与計算などの非独占業務はそこで受ければ売り上げも立つし。
役員報酬の設計によっては社会保険料も安く収められるし。
・・・会社、つくっちゃおっかなぁ。
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