どきゅめんたる

シーズン6が始まってうちの心は幸せ。

初動から「テレビではやれないこと」を念頭において走っている芸人たちの正に「生き様」が観れるので是非観て。あれは生き様です。人間はここまで必死になれる。

お笑いの初歩は「緊張と緩和」です。この落差がデカいほどいい。

だけどお笑いも芸事なのでお笑い芸人の皆さんはそこをひたかくしにしながら日々笑いを創っている。どきゅめんたるはお笑いの教科書といっても過言ではない、かなり高度なお笑い、低級なお笑い、様々な笑いの形が画面上を飛び交うので本当に勉強になるのです。

前提として

突然人をシバきまわす、という笑いがあります。

これ私は昔「恐くて」笑えなかった。人が叩かれているのになんで皆腹を抱えて笑っているんだろう。不思議でしょうがなかった。でもね、これも笑いなんです、それも高度な。お笑いに対する感受性を必要とする、少し高度な笑いなんです。

私がそれに気づいたのは、めっちゃ込んでいるATMに10分並んで、やっと自分の番が来た、と思ったら知らないおばちゃんにすっと横入りされた時です。普通の人なら「何この人!」とにらみつけるところでしょう。

その時何故だが私は真顔で「なんで?」といってしまったんですね。

「なんで?」

あ、聞こえてしまった。でもなんでって、なんで「なんで?」って言ってしまったんやろ、これツッコミやん、そこまで考えてから笑いが止まらなくなりました。おばちゃんが入出金を終える数分の間、身体を震わせながら必死で笑いをこらえ、うひうひ言いながらATMを利用した覚えがあります。

「なんで?」って基本的なツッコミの言葉なんですけど、この「なんで?」

この言葉で私は徹底して「常識」の側にい続けることが出来る、魔法の言葉なんですね。さっきの場合、どう考えても「非常識」は横入りしてきたおばちゃんです。そこに「にらみつける」「不快感をぶつける」行為をした瞬間、自分も一つの「非常識」の中に足を踏み入れるんですよ。

その非常識を打ち壊し、自身の世界を徹底して常識の中に固める魔法の言葉・「なんで?」

その瞬間「緊張と緩和」が起こります。

シーズン6どきゅめんたる。松本人志が「女子多め」と宣言したとおり、女性芸人が多い。素敵。何故なら笑いは日本の中で最も急進的な男女平等を行っているから。うちは日本で最も「フェミニズム」を体言している女性として「大島美幸」さんを上げます。女性芸人であの人だけなんですよ。裸でテレビに出た人。

大島女史に続くフェミニスト、が現われるのかはまだわかりませんが、個人的にシーズン6、2までみた感じだと、「女子頑張れ!」です。

見事に男性に食われている。女性ってなかなか「自分の中の美」を捨てることが出来なくて、歯がゆいですね。プライドといってもいい。笑いにプライドなんて邪魔以外の何者でもないんですが、やはりそのプライドが邪魔をする。

だから「キャラクターに頼って」しまう。

キャラクターは自分ではありません。自分では出来そうにない事も、キャラクターを演じる、のなら出来てしまう。そして多くの場合、キャラクターは「ボケ」です。非常識の側。

シーズン6で注目しているのは、春菜さんなんですが、つっこみではなく、ボケでの参戦でした。もったいない。でも解る、どきゅめんたるを正しく理解している。ボケが強い試合なんですよね、どきゅめんたる。でもボケを生かすのは絶対に「ツッコミ」なんですよ。

あの空間に「オセロ中島さんがいたら」と思うと残念で成りません。つっこみで身を立てた女性芸人、少ないんですよね。

二人目のフェミニストの実践者を生むか、どきゅめんたる。ユリアンに少し期待なう



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