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『The WOMAC score can be reliably used to classify patient satisfaction after total knee arthroplasty』を読んでみた!

本日の論文は、2018年にLucy C Walker先生らが執筆され、Knee Surgery, Sports Traumatology, Arthroscopyに掲載されたものです。こちらの論文を要約し、批判的吟味をしてみました!

Introduction

WOMACは、膝OA患者やTKA患者に対する信頼性と妥当性を兼ね備えた患者立脚型アウトカムの一つである。このスコアの点数が、患者にとって何を意味するものかは昭になっていない。そこで、本研究の目的は、①TKA患者の満足度に応じて、術後WOMACスコアを点数分けすること、②満足度ごとに人口統計学的情報を明らかにすることとした。

Methods

研究デザインは後ろ向きコホートとした。対象は、2003年7月から2013年6月までに、膝OAにより初回TKAを受けた者とした。両側同時TKAと術後感染症を呈した者は除外した。二期的に両側TKAがなされた者は、最初の手術時のデータを採用した。アウトカムは、人口統計学的情報、BMI、併存疾患の有無、WOMAC(疼痛、身体機能、こわばり)、SF-12、満足度(4段階のリッカートスケール)とした。統計解析は、非常に満足と満足、満足と不満足、不満足と非常に不満足を分けるWOMACスコアのカットオフ値を明らかにするためにROC曲線を描いた。また、満足度間の人口統計学的情報の差を検討するため、連続変数には一元配置分散分析を、カテゴリ変数にはL×M検定を実施した。

Results

選択基準を満たした者は2589名(平均年齢68.9±9.7歳、女性1402名)であった。満足度ごとの内訳は、非常に満足(1740名、67.5%)、満足(572名、22.2%)、不満足(190名、7.4%)、非常に不満足(76名、2.9%)であった。併存疾患(肺疾患、DM、胃潰瘍、腎臓病、肝疾患、うつ病、腰痛)がある者や術前値が低い者は満足度が低かった。非常に満足と満足を分ける値(AUC: 95%CI)は、疼痛項目では78点(80.6:78.0-82.2)、身体機能項目では72点(80.1:78.1-82.0)、満足と不満足を分ける値は、58点(71.8:67.5-76.0)、54点(67.1-75.1)、不満足と非常に不満足を分ける値は、44点(74.4: 68.0-80.9)、41点(71.5: 64.4-78.6)であった。(*日本語版準WOMACにはこわばりの項目がないため、こわばり項目の結果は割愛している。)

Conclusions

満足度に応じたWOMACスコアが明らかになった。これらの値は、術後の満足度が低い者を予測するツールの開発に役立つだろう。

Critical Appraisal

 非常に満足と満足を分ける値以外の精度があやしい。
今後は術前の値を考慮した解析が望まれる。

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